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キョトン顔が可愛い
しおりを挟む「おねーちゃんは誰?」
アーネスト様の甥っ子と姪っ子の二人が興味深そうに私をみてきました。
「おはようございます。私はアリスと言います。しばらくこちらでお世話になります。お名前を聞かせてもらっても良いですか?」
子どもたちの目線に合わせてしゃがんだ。
「私クララー」
「僕ジェシー」
「クララさんとジェシーさんですね。よろしくお願いしますね」
「「うん」」
可愛らしいわっ!
「アリスおねーちゃんもあそぼー」
クララさんに手を繋がれました。
「おさかな釣りにいこー」
ジェシーさんにも手を繋がれました。
「えぇ。私はお魚を釣った事がありませんので教えてくれますか?」
「「いいよっ!」」
シンクロするように返事をしてくれました。可愛いです。
「おい、アリス嬢は昨日きたばかりで疲れているんだからゆっくりとさせてやって欲しい。それに遊びは午後からの約束だ。勉強をするんだろう?」
アーネスト様がお二人に言い聞かせていました。
「おばーちゃんまだ寝てるもん。アリスおねーちゃんとしんぼくを深めるためにもあそぶのが一番だよ」
クララさんが言いました。少しおしゃまさんな気がします。
「勉強をしたくないからだろう。でも親睦を深めるのは悪くないな。明日からはちゃんと勉強もする事。いいな?」
アーネスト様は優しいお方のようです。二人も懐いているようです。
「「はーい」」
可愛い二人ですわ。
「騒がしくてすみません。双子なんですよ。姉が育児に疲れるとすぐにうちに連れてきて夫婦で体を癒しにスパに行ってしまうんです……困った姉です」
「アーネスト様はお二人に慕われているみたいですね。お名前で呼ばれているのですね」
普通は叔父さんと呼ばれますわよね? 素敵な関係性です。
「姉の真似をして呼ぶので、二人が物心つく前からそう呼ばれています。叔父さんと呼ばれると急に老けたような気がするので、名前で呼んでもらった方が気が楽です」
仲の良いご家族ですね。
******
「おねーちゃんは見てるだけ?」
クララさんに言われました。釣りをした事がありませんから、まずは見学です。
「えぇ、私は釣りをした事がありませんから今日は様子を見させてくださいね」
器用に釣り竿に餌をつけていく二人。川に竿を投げ入れました。近くには護衛も見守っています。川が近いですから不測の事態があってもすぐに対応できそうです。
風が吹き鳥の鳴き声が聞こえてとても心地が良いです。このようにのんびりと過ごしたのは、一体いつぶりでしょうか?
第五王子の婚約者に選ばれてからは忙しく過ごしていました。
あの時から必死で何をしていても人の目が気になっていました。こんな風に外に出て、釣りをする様子をのんびり眺めるのは初めての事です。
「退屈ですか?」
アーネスト様が隣よろしいですか? と聞いてきて私はどうぞ。と答えると間を空け隣に座ってきました。
「とんでもありません。とても心地の良い時間で心が穏やかになってきます。紛争があった所だとは思えないほど長閑で落ち着きます」
紛争があったのは随分前で現在のグレマン当主の時代には民も増えているし街も栄えてきていると聞く。移民も受け入れているようだけど、ルール違反には厳しいのだそう。
アーネスト様のお屋敷には川が引かれていて農作物も育てているそうです。だからこんな風に好きな時に釣りが出来るのです。
アーネスト様に領内の話をたくさん聞かせてもらいました。今度は街へ連れて行ってくださるそうです。ただし街には悪い人もいるそうなので、アーネスト様自ら案内してくれるそうです。
王家でも使われている茶葉の見学もしたいですし騎士が訓練しているところも見たいですわね。
「わーい。こんなに釣れたよぉ!」
ジェシーさんはこの短時間でバケツに五匹の立派な魚を釣っていました。
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