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王都にて
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「おりゃ! なんてこったい」
一人の商人が王都の宿屋で目にした新聞記事を見て驚いていた。
「なんだい騒がしいね」
宿屋の女将に声をかけられる。
「このブラック伯爵家のアリスフィアお嬢様の似顔絵が書いてあるのだが、わしの荷馬車に乗せたお嬢さんにそっくりなんだよ」
「んなわけあるかい。王子の婚約者なんだろう? そんなお嬢様が汚い荷馬車に乗るわけないだろうが!」
「それはそうなんだが、第五王子との婚約は解消された。と書いてある。第五王子が下した命令とやらも王様がなかったことにした。って書いてあるぞ」
現在令嬢は旅に出ているって! 絶対にあのお嬢さんに間違いない!
「はっ。あり得ないよ。貴族のお嬢様が文句も言わずに荷馬車に揺られるもんかい! 証拠はあんのかい!」
ん? 証拠……なんてもんはないがお礼として万年筆を受け取ったんだった。
「そういや、コレをもらったんだ、お礼の品として」
お嬢さんの兄とか言っていたか? 兄も姉も顔は似ていないし髪の色も瞳の色も違うしお嬢さんをすごく大事にしているようだった。
「すごく良い品じゃないか! 貴族様が待つような……コレを売りに出すとアシがついて捕まっちまうかもしれないよ」
良い品だとはもちろん思っていた。鼈甲の万年筆なんて庶民は使わない。
「……撤回するよ、きっとそのお嬢様は……でもなんで婚約破棄なんて、馬鹿な王子だねぇ。やはり五番目の王子ともなると教育が行き届かないのかねぇ」
「王子に愛する人が出来たと書いてあるな。あのお嬢さんは良い子だった! 牛やヤギが道を塞いで動けなくなった時も、笑顔でその様子を見ていてなぁ。別れの時も感謝の気持ちを伝えてくれたんだ。身なりからして平民ではないと思っていたがまさか伯爵令嬢だったとは……世の中狭い、悪いことは出来んとつくづく思った。わしはこの先も自分を誇れる商売をして恥ずかしくない人生をあゆむことにする! そしたらまた何かの拍子にお嬢さんに会うことができるかも知れん!」
宿屋の食堂で酒を飲みながら話をしていた。すると一人の若い男がグイッとジョッキビールを飲み干し、ドンっと机に置く。
「第五王子は何を考えているんだ! アリスフィア様は孤児院にいる子供達を気にかけてくださって、お忙しい中時間を作り、本を読み聞かせしてくださったり字を教えてくれたり……孤児たちが将来困らずに暮らせるようにと伯爵様に頼んで職を紹介してくださったりするような優しいお方なんだっ! 孤児達はどれだけあの方に感謝しているか……王都だけではなく地方の孤児院にも目をかけてくださって、それなのに……第五王子の野郎」
「おまえさん、もしかして孤児院出身なのか?」
「そうだっ。伯爵様が紹介をしてくださった病院で働いている。俺はアリスフィア様のお陰で読み書きが出来るから勤める事が出来た。孤児院出身だが俺には誇れるものがある! 努力は裏切らないと伯爵様やアリスフィア様が教えてくれた。俺はアリスフィア様に恥ずかしくない人間になるんだ」
「おまえさん頑張ったんだな」
孤児だからと色眼鏡で見るつもりはないが、孤児院出身で仕事が見つからない者は犯罪に手を染めるという話もよく聞くし、実際に出会した事もある。真面目に生きている者もいるのに残念な話を聞くことがある。
「あぁ。だから許せないんだ」
「何がだ?」
若い男はプルプルと震えながらも言う。
「第五王子の相手はレイラといって、孤児院出身なんだ」
あぁ、なるほど。そのレイラとやらはお嬢さんの世話になっていた?
「あれだけアリスフィア様によくしていただいて婚約者を横取りするような悪女だ。第五王子もサイテーな浮気男だ!」
そうだ、そうだ! と周りで酒を飲んでいた奴らも盛り上がっている。
「あのレイラって女は孤児院に来た時になんて言ったと思う?」
「わかんねぇな」
と答えると周りの奴らも聞き入っていた。
「“汚い子供達”そう言った。それから“せめて顔が良ければ貴族の養子になれるかもね”と言って笑った。その顔がすごく醜く思えた。レイラは男爵家の養女になったから、自分は貴族で偉いと思っているんだ」
勘違いしちまったんだな。貴族に引き取られるだけが幸せではないと思う。孤児が貴族になる時は相当な努力が必要だろう。心を病むと聞いたこともある。そのレイラは随分図太い神経の持ち主だな。
「でもよぉ、そのレイラとやらがそんな口を聞いた時、伯爵令嬢は何も言わなかったのかい? それなら同罪だろう?」
別の客がいった。そうだ、そうだな。
「あの女はアリスフィア様のいないところで悪態をつく。ストレス発散でもしているようだった」
この若い男はやたらと知っているんだな。
「おまえさんやたら詳しいな」
「あぁ、俺は今でも孤児院の世話に行ったりしている。だからこの件を知ったみんなは不満に思っている。記者達にもいろいろ聞かれたから素直に答えてやった。今は裏付けしていると思う」
おもしろおかしく第五王子とレイラの事が記事になるって訳だな。アリスフィアお嬢さん頑張れよー。
一人の商人が王都の宿屋で目にした新聞記事を見て驚いていた。
「なんだい騒がしいね」
宿屋の女将に声をかけられる。
「このブラック伯爵家のアリスフィアお嬢様の似顔絵が書いてあるのだが、わしの荷馬車に乗せたお嬢さんにそっくりなんだよ」
「んなわけあるかい。王子の婚約者なんだろう? そんなお嬢様が汚い荷馬車に乗るわけないだろうが!」
「それはそうなんだが、第五王子との婚約は解消された。と書いてある。第五王子が下した命令とやらも王様がなかったことにした。って書いてあるぞ」
現在令嬢は旅に出ているって! 絶対にあのお嬢さんに間違いない!
「はっ。あり得ないよ。貴族のお嬢様が文句も言わずに荷馬車に揺られるもんかい! 証拠はあんのかい!」
ん? 証拠……なんてもんはないがお礼として万年筆を受け取ったんだった。
「そういや、コレをもらったんだ、お礼の品として」
お嬢さんの兄とか言っていたか? 兄も姉も顔は似ていないし髪の色も瞳の色も違うしお嬢さんをすごく大事にしているようだった。
「すごく良い品じゃないか! 貴族様が待つような……コレを売りに出すとアシがついて捕まっちまうかもしれないよ」
良い品だとはもちろん思っていた。鼈甲の万年筆なんて庶民は使わない。
「……撤回するよ、きっとそのお嬢様は……でもなんで婚約破棄なんて、馬鹿な王子だねぇ。やはり五番目の王子ともなると教育が行き届かないのかねぇ」
「王子に愛する人が出来たと書いてあるな。あのお嬢さんは良い子だった! 牛やヤギが道を塞いで動けなくなった時も、笑顔でその様子を見ていてなぁ。別れの時も感謝の気持ちを伝えてくれたんだ。身なりからして平民ではないと思っていたがまさか伯爵令嬢だったとは……世の中狭い、悪いことは出来んとつくづく思った。わしはこの先も自分を誇れる商売をして恥ずかしくない人生をあゆむことにする! そしたらまた何かの拍子にお嬢さんに会うことができるかも知れん!」
宿屋の食堂で酒を飲みながら話をしていた。すると一人の若い男がグイッとジョッキビールを飲み干し、ドンっと机に置く。
「第五王子は何を考えているんだ! アリスフィア様は孤児院にいる子供達を気にかけてくださって、お忙しい中時間を作り、本を読み聞かせしてくださったり字を教えてくれたり……孤児たちが将来困らずに暮らせるようにと伯爵様に頼んで職を紹介してくださったりするような優しいお方なんだっ! 孤児達はどれだけあの方に感謝しているか……王都だけではなく地方の孤児院にも目をかけてくださって、それなのに……第五王子の野郎」
「おまえさん、もしかして孤児院出身なのか?」
「そうだっ。伯爵様が紹介をしてくださった病院で働いている。俺はアリスフィア様のお陰で読み書きが出来るから勤める事が出来た。孤児院出身だが俺には誇れるものがある! 努力は裏切らないと伯爵様やアリスフィア様が教えてくれた。俺はアリスフィア様に恥ずかしくない人間になるんだ」
「おまえさん頑張ったんだな」
孤児だからと色眼鏡で見るつもりはないが、孤児院出身で仕事が見つからない者は犯罪に手を染めるという話もよく聞くし、実際に出会した事もある。真面目に生きている者もいるのに残念な話を聞くことがある。
「あぁ。だから許せないんだ」
「何がだ?」
若い男はプルプルと震えながらも言う。
「第五王子の相手はレイラといって、孤児院出身なんだ」
あぁ、なるほど。そのレイラとやらはお嬢さんの世話になっていた?
「あれだけアリスフィア様によくしていただいて婚約者を横取りするような悪女だ。第五王子もサイテーな浮気男だ!」
そうだ、そうだ! と周りで酒を飲んでいた奴らも盛り上がっている。
「あのレイラって女は孤児院に来た時になんて言ったと思う?」
「わかんねぇな」
と答えると周りの奴らも聞き入っていた。
「“汚い子供達”そう言った。それから“せめて顔が良ければ貴族の養子になれるかもね”と言って笑った。その顔がすごく醜く思えた。レイラは男爵家の養女になったから、自分は貴族で偉いと思っているんだ」
勘違いしちまったんだな。貴族に引き取られるだけが幸せではないと思う。孤児が貴族になる時は相当な努力が必要だろう。心を病むと聞いたこともある。そのレイラは随分図太い神経の持ち主だな。
「でもよぉ、そのレイラとやらがそんな口を聞いた時、伯爵令嬢は何も言わなかったのかい? それなら同罪だろう?」
別の客がいった。そうだ、そうだな。
「あの女はアリスフィア様のいないところで悪態をつく。ストレス発散でもしているようだった」
この若い男はやたらと知っているんだな。
「おまえさんやたら詳しいな」
「あぁ、俺は今でも孤児院の世話に行ったりしている。だからこの件を知ったみんなは不満に思っている。記者達にもいろいろ聞かれたから素直に答えてやった。今は裏付けしていると思う」
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