田舎者とバカにされたけど、都会に染まった婚約者様は破滅しました

さこの

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パーティー2

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「これは盛大ですね……」

 普通の規模ではない。料理も酒も一流品。雇っている使用人もすごい人数、楽団もオーケストラ顔負けの豪華さだった。


「事業がうまくいったことに対するお礼のパーティーらしいが、盛大すぎるな」

 殿下の秘書官が言った。

「はい。最近出たパーティーの中では一番金がかかっていますね。従来は派手なことを嫌うタイプの方だったと思うのですが……」

「だな、なんか違和感あるよな」

 見知った顔の者も多く、挨拶をして回る。
学園時代の同級生もいた。必ずセイラの事を聞かれるが、今日は先約があって来れなかったんだ。と言う。嘘はついていない。人気の俳優が出るのでご夫人方はそちらに行っている。ふと感じた違和感。
 そうだ……女性が少ないんだ!



 普通は男女で参加するものだが、男性一人で来ている参加者が多い。私も、秘書官もそうだから目立たないんだけど



「一人で来ている参加者が多いですね。我々もそうだから気がつくのが遅くなりました」


「我々の他にも一人での参加が多いと言うのも不思議だな」


「パートナーがいると、邪魔になる時間があるから、敢えて連れてこなかったのか……今日の人気の舞台に女性陣がこぞって行っているからなのか……?」


 わざとこの日にパーティーを?


「伯爵本人が来た……。挨拶するぞ」


「ミランダ伯爵、お久しぶりです。招待いただきましてありがとうございます」


「オリバス伯爵家のウィルベルト殿か! おや? 一人で来たのかい? 噂の婚約者と会えるのを楽しみにしていたんだが?」



「本日は母と観劇に出かけたんですよ。何やら人気があるようで、チケットがようやく取れたようでした」


「そのようだね。人気の俳優が出るのは今日だけらしい。そうだ娘を紹介して良いかい?」


「……えぇ」

 娘を紹介……。面倒くさい


「ウィルベルト殿、うちの娘だ今年学園に入学したんだ。クラーラご挨拶を」


「はじめまして。クラーラ・ミランダと申します」

 顔をピンクに染め挨拶をしてくる目には熱がこもっているようだった……
 面倒なことにならなきゃ良いのだが


「はじめまして。ウィルベルト・オリバスです」


「あとは若い人に任せて私は挨拶に回ろうか。頼むよウィルベルト殿」


 何が頼むよ! だ。頼まれても困るんだが……。クラーラ嬢はゴテゴテと着飾っていて、宝石類もこれでもかと言うくらいに付けている。
 見ているだけで目がチカチカする


「あー、クラーラ嬢学園は楽しいかい?」

「はい。楽しいです、お友達も出来ましたし」

 恥じらいながら答えるが、この時間は一体なんなんだろうか……。


 それにこの娘の甘い匂いが鼻につくな。セイラのような砂糖や蜂蜜の優しい甘さとは違う、鼻にこびりつくような香り、頭痛さえしてくる。


「オリバス様、ダンスを踊っていただけませんか? 私はまだ踊っていなくて……」


「私には婚約者がいるんだよ。彼女に悪いから断らせて貰うよ、悪いね」


 こう言う娘にははっきりと断るようにしている。面倒くさいから


「確か東の方にある……ルフォールの方でしたわね、領地に特にこれといった名産は見られない、所だと習いましたわ」


 ……案に田舎と言っているのか?


「最近はオリバス伯爵様が販売しているクッキーはとても人気ですね。うちでも購入してますのよ」


「それはありがとうございます」


「お塩を使ったお菓子なんて初めてでした。斬新で流石オリバス家ですわね!」


「あぁ、あれですか? 私の婚約者が考案したんですよ。私はあまり甘い菓子を好まないので、甘さ控えめのものをよく作ってくれるのですが、その一つがたまたま殿下の目に止まって、気に入ってもらえました」


 このクッキーの販売は売り上げ好調で、予約が毎日入ってきている。
 ついでにうちの塩も人気がうなぎのぼりで良いことずくめで領民のモチベーションも上がった。


「まぁ……! 令嬢がお菓子作りだなんて、珍しいご趣味ですのね。長閑な所でお育ちになられて独特な感性をお持ちなのですね」



「そうですね。そのおかげで刺繍も得意ですし、料理も振る舞ってくれます。
 家に帰って、婚約者が作ってくれた菓子を食べながらお茶をするのが私の癒しとなっています。
 本人は田舎娘と言うんですけれど、田舎で育ったおかげで現在の彼女があるわけですから。彼女の故郷は素晴らしい所なんですよ。一度行って見てはいかがですか?」



 セイラを田舎者とバカにしているが、おまえに生産性なんてないだろう! どう育ったらこんな嫌味な令嬢になるんだろうか。

 呆れて物が言えなくなると、クラーラ嬢が言った。


「オリバス様は羽目を外して遊んだりはしないのですか?」


「それはどう言う意味でしょう?」



 近寄って耳元でこそっと囁くクラーラ嬢

「オリバス様は頭脳明晰ですもの。カードゲームはお好きですか?」



 にたりと笑った。近くに寄られると一層甘い香りがした。
 香水とはまた違う、甘い匂いと独特な匂いがする。



「褒められて悪い気はしませんね。ゲームはした事がありませんが、面白そうですね、興味はあります」



 目を細め笑うようにクラーラ嬢を見た

















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