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 リージュは左手に剣を持って右手を挙げ、ルージュに向けていた。

 同じようにルージュの左手も挙がり、二人の手が重ね合わされる。

 リージュの中にいた淡い光が少しだけルージュへと移動していく。それと同時に、ルージュにも力が漲っていく。

「お、おのれ……」

 完全に不利なことを悟ったナトリに冷や汗が広がっていく。それはディンも同様であった。

 二人は何もかもを捨てたような必死の形相で斬り掛かっていく。

 それに相反してルージュとリージュは静かに剣を構えながらその場から動いていく。

 音を立てずに攻撃を避け、倒れ込んでいくところを斬り込む。

「ああああああぁぁぁぁぁぁ」

 急所は外したものの、激しい痛みに叫び、床を赤く染めていた。

 すぐに声は止み、ナトリは気を失ってしまったようだ。

 二人はサッと剣を払い、鞘へと収める。
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