73 / 124
5
5-19
しおりを挟む
「少し、傷が痛むだけです……。ルージュ様、あとは自分で……」
「もう終わる。応急処置だから、あとはハイト国の者に診てもらってくれ」
「ありがとう、ございます……」
ゆっくりと呼吸をしながら、起き上がっていくナトリ。斬られたところを押さえながら必死になっていると、ディンが駆け寄ってきて身体を支えていた。
「あんまり無理するな」
「そんなことも言ってられないわ……。お二人のため、ハイト国のため、やるべきことはあるのよ」
「そう、あなたたちにもやってもらいたいことがあるわ」
部屋の奥から、凛とした声が響く。
その方向へ視線を向けると、緑色のひらひらとした服装のシムカが、ヒールを鳴らせながら玉座へと近付いている。
「ひ、姫……?」
「私はもう姫じゃないわ。今から、私がハイト国の女王となるわ」
高らかに宣言するシムカ。
その姿に一瞬見惚れつつも、ルージュとリージュ、その後ろにフィンとナトリとディンが跪いていた。
「もう終わる。応急処置だから、あとはハイト国の者に診てもらってくれ」
「ありがとう、ございます……」
ゆっくりと呼吸をしながら、起き上がっていくナトリ。斬られたところを押さえながら必死になっていると、ディンが駆け寄ってきて身体を支えていた。
「あんまり無理するな」
「そんなことも言ってられないわ……。お二人のため、ハイト国のため、やるべきことはあるのよ」
「そう、あなたたちにもやってもらいたいことがあるわ」
部屋の奥から、凛とした声が響く。
その方向へ視線を向けると、緑色のひらひらとした服装のシムカが、ヒールを鳴らせながら玉座へと近付いている。
「ひ、姫……?」
「私はもう姫じゃないわ。今から、私がハイト国の女王となるわ」
高らかに宣言するシムカ。
その姿に一瞬見惚れつつも、ルージュとリージュ、その後ろにフィンとナトリとディンが跪いていた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる