言葉の言葉

下り坂 昇

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読み物

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わたしは「読み物」が好きだ。
最近は読了した際に、その本をSNSに
アップし周囲からは「意外」だと
思われているようだ。
実際のわたしは「読書」とはかけ離れているらしい。
やはり「読書」とは無縁の友人から
何がいいのか?と聞かれたことがある。
わたしは思いつく限りの魅力を全力で
そう、「熱く」語ったのだが
やはり友人には理解し難い行為
のままに話は終わった。
わたしは、「活字」で表現された
さまざまな「言葉」が詰まっている
「本」について、その「言葉」の
持つ魅力と触れ合う時間の
素晴らしさを伝える「言葉」を
ついには見つけることができなかった。

後日、そのことを振り返り
自分の中で結論を出すことにした。

わたしが思いつく「読み物」の
魅力は、やはり全てがわたしの
主観である為に、それはわたし
以外の誰か…「価値観」の異なる
人に対してはなんの魅力もないものだ。

これが、わたしの結論に至った。
至極当然なことだ。
あの時、友人に語っていたわたしも
それはわかっていた。
だが、それでもわたしは「熱く」
語った。
自分の好きなものを語り
自分という「人間」を知ってもらう。
いつしか、目的は変わっていたのかも
しれない。

あらゆる「言葉」を使い。
思いつく限り「熱く」語ったおかげで
わたしは、あらためて自分の好きなもの
「読み物」の良さを再認識できた。
友人に語った「言葉」たち、それは
わたしの宝物のように思えてきた。

わたしの好きな「読み物」
その魅力が「言葉の言葉」たちである。
これからも、多くの作品と出会うことで
「言葉の言葉」たちも増えていくだろう。
その楽しみを抑えきれず
わたしはまた本を開く。
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