7 / 66
序章
第7話 お願いルーク、無事でいて
しおりを挟む
ルークが姿を消してから一週間が経ち、捜索は完全に打ち切られる事になった。ルークは行方不明者として報告された。
警備兵は、これだけ捜してみつからないのだから、ルークはおそらく街を出たのだろうという結論であった。
街を出るのに、商隊の馬車に潜り込んで行った可能性は高い。ルークが居なくなったあの日も早朝から商隊の馬車が何台も出発していったそうだ。
もしそうなら、ルークは隣町に無事に着いているかも知れない。
アマリアは居ても立ってもいられず、隣町まで自ら確認に行った。
しかし、隣町の教会(孤児院)にルークの姿はなく、また街で聞き込みをしても、それらしい子供の姿を見たという話はなかった。
アマリアはなけなしのへそくりをすべてはたいて、冒険者を護衛に雇い、街の外を捜索した。だが、金はすぐに尽きてしまい、冒険者達は力を貸してくれなくなった。
そこでアマリアは、自分一人でルークを探す事にした。
だが、それは大変危険な事である。街の外には野生の動物や、もっと危険な魔物が彷徨いているのだ。
特に、オークやゴブリンなどの人型の魔物に見つかったら、女は大変な事になる。オークやゴブリンは雌が少なく、他の種族(主に人間の女)を “苗床” にして子供を産ませるのだ。
だが、アマリアはルークを探す事しか頭になかった。
一度、孤児院に戻ったアマリアは荷物をまとめると、書き置きを認め残した。アマリアは孤児院を出る事にしたのだ。
アマリアはルークを見つけ出すまで戻らない覚悟であった。ルークが生きていることを願っていたが、仮に、たとえ死体であっても、ルークを見つけて街に連れ戻し丁重に葬り、天国へ行けるよう祈ってやりたいと思ったのだ。
もしルークが、天国へも行けず、アンデッド化して未来永劫彷徨い歩くような事態にでもなったら、申し訳なくて、アマリアは死んで侘びても許されないと思うのであった。(ルークがアンデッド化して死ぬ事もできなくなっているのに、自分が死んでも謝罪にもならない。)
だが、街を出ようとしたところで、神父様とシスター長が現れ、アマリアは止められてしまったのであった。
* * * * *
洞窟の中のベッドを整えたルーク。とりあえず雨露を凌げる寝床は確保できた。翌日からは洞窟の外を探検である。
ルークには確かめておきたい事があった。それは、自分の【ドライ】の魔法が、野生の動物や魔物にどこまで通用するのかである。
通常、【ドライ】というのは濡れた手や髪、洗濯した衣服を乾かすために使うものだが、熟練の域に達していたルークの【ドライ】は、蛇などの小動物であれば殺してしまう事ができる。それは、孤児院にいた頃から実証済みであった。
だが、森の中には大型の動物もいる。そのような相手にどこまで通用するかどうかは試してみないと分からない。限界を知っておかないと、命に関わる事になる。
洞窟を中心に、周囲を探り始めたルーク。森を歩いていると、一角兎が現れた。
額に鋭い一本角を持つ兎である。これは普通の野生動物ではなく、魔物の一種である。好戦的で、強い脚力で体当たりのように角で攻撃してくるのだ。年に一人二人はこの一角兎にやられ、死人が出る事もある。
一角兎はルークを獲物だと認識したのか、狙いを定め飛びかかってきた。慌てて飛び退くルーク。かなりギリギリであったがなんとか躱す事ができた。そしてルークは、すれ違いざまに【ドライ】を放っていた。
一角兎は着地した後、そのまま倒れて動かなくなった。突然身体の中の水分がなくなってしまったのである。脳に酸素を送る血液がなくなり、一瞬にして意識を失って倒れてしまったのだ。
ルークは死んだ一角兎を洞窟に持ち帰る。これを捌いて干し肉を作るのである。【ドライ】で余計な水分がなくなっているので血抜きも不要である。さらに【クリーン】を掛けて雑菌も着いていない状態にできるので、かなり日持ちするはずである。
“干し肉” は、【クリーン】と【ドライ】が得意なルークの定番の処理方法なのだ。
洞窟の周辺を探検しながら、蛇や兎、鳥などを仕留めては戻り、干し肉を作っていくルーク。洞窟の奥にあった瓶に塩が貯蔵されていたのを発見した時は飛び上がって喜んだ。これで干し肉作りが捗る。塩なしでもルークならば干し肉を作れるが、味気ないものとなってしまう。
塩はもともと鉱物なので腐ったりはしないが、長く放置されていたため埃や土をかぶっていた。しかしルークならばクリーンがあるので何も問題ない。
森で見つけた果物なども収穫して洞窟の奥の涼しい場所にせっせと貯蔵していく。これも、クリーンで常に雑菌がない状態をキープできるので、とても長く持たせる事ができるのだ。
しばらくそんな事をしていたルークであったが、ある時、森の中でオークに遭遇してしまった。
オークはかなり危険な魔物である。群れで活動し、初心の冒険者では手こずるような相手である。子供一人では手に余る。
だが、オークははぐれだったようで、一匹だけであった。それなら……
ルークはチャンスだと思った。初めて出会った高レベルの魔物である。果たして自分のドライが通用するか、確かめて見る必要がある。オークは確かに危険だが、森の奥に行けばきっともっと危険な魔物が出てくるはず。オークごとき倒せないようでは、森で生きて行くことなどできはしないだろう。
ナイフを抜き、構えるルーク。それを見たオークも敵だと認識したのだろう、攻撃体制に入った。
見れば、オークははなんと剣を持っていた。
ナイフだけで渡りあうのは危険かも知れない。
しかし、もはや後には引けない……
ルークはオークから距離を取りながら、遠距離から【ドライ】を発射する。だが、距離があるため効果が弱く、オークは倒れない。とは言え、まったく効いてないというわけでもない。オークの目が血走り、苦しそうな表情をし始めたのだ。
ルークは距離を保ちながらさらに【ドライ】を連発した。何度も何度も……
だがそれでもオークは倒れる事なくルークに近寄ってくる。そしてついに剣が届く距離にまで近づいてきた。
オークは剣を振りかぶる。だがその剣が振り下ろされる事はなく、オークはバタリと倒れたのだった。
連発したドライはかなり効いており、オークの動きはかなり鈍くなっていたのだ。そして、距離が近づくほどに魔法の効果が高まっていくので、剣が届く距離に入った時には、ルークの【ドライ】が致死量に達したのであった。
ルークの【ドライ】はオークに通用した。これなら多少危険な魔物に出会ってもなんとかなるだろう。もちろん、数が多ければ危険であるので、囲まれないように注意が必要であるが。
こうして、ルークはオークの肉と剣をゲットした。
オークを解体し、せっせと洞窟に運び、さっそく塩を振って乾かし、干し肉にしていく。オークの肉は美味いのだ。これを旅人に売れば金が稼げるかも知れない。なんとか生活の目処も立ちそうであった。
だが、そんある日のこと、ルークはオークの群れに襲われてしまう……
警備兵は、これだけ捜してみつからないのだから、ルークはおそらく街を出たのだろうという結論であった。
街を出るのに、商隊の馬車に潜り込んで行った可能性は高い。ルークが居なくなったあの日も早朝から商隊の馬車が何台も出発していったそうだ。
もしそうなら、ルークは隣町に無事に着いているかも知れない。
アマリアは居ても立ってもいられず、隣町まで自ら確認に行った。
しかし、隣町の教会(孤児院)にルークの姿はなく、また街で聞き込みをしても、それらしい子供の姿を見たという話はなかった。
アマリアはなけなしのへそくりをすべてはたいて、冒険者を護衛に雇い、街の外を捜索した。だが、金はすぐに尽きてしまい、冒険者達は力を貸してくれなくなった。
そこでアマリアは、自分一人でルークを探す事にした。
だが、それは大変危険な事である。街の外には野生の動物や、もっと危険な魔物が彷徨いているのだ。
特に、オークやゴブリンなどの人型の魔物に見つかったら、女は大変な事になる。オークやゴブリンは雌が少なく、他の種族(主に人間の女)を “苗床” にして子供を産ませるのだ。
だが、アマリアはルークを探す事しか頭になかった。
一度、孤児院に戻ったアマリアは荷物をまとめると、書き置きを認め残した。アマリアは孤児院を出る事にしたのだ。
アマリアはルークを見つけ出すまで戻らない覚悟であった。ルークが生きていることを願っていたが、仮に、たとえ死体であっても、ルークを見つけて街に連れ戻し丁重に葬り、天国へ行けるよう祈ってやりたいと思ったのだ。
もしルークが、天国へも行けず、アンデッド化して未来永劫彷徨い歩くような事態にでもなったら、申し訳なくて、アマリアは死んで侘びても許されないと思うのであった。(ルークがアンデッド化して死ぬ事もできなくなっているのに、自分が死んでも謝罪にもならない。)
だが、街を出ようとしたところで、神父様とシスター長が現れ、アマリアは止められてしまったのであった。
* * * * *
洞窟の中のベッドを整えたルーク。とりあえず雨露を凌げる寝床は確保できた。翌日からは洞窟の外を探検である。
ルークには確かめておきたい事があった。それは、自分の【ドライ】の魔法が、野生の動物や魔物にどこまで通用するのかである。
通常、【ドライ】というのは濡れた手や髪、洗濯した衣服を乾かすために使うものだが、熟練の域に達していたルークの【ドライ】は、蛇などの小動物であれば殺してしまう事ができる。それは、孤児院にいた頃から実証済みであった。
だが、森の中には大型の動物もいる。そのような相手にどこまで通用するかどうかは試してみないと分からない。限界を知っておかないと、命に関わる事になる。
洞窟を中心に、周囲を探り始めたルーク。森を歩いていると、一角兎が現れた。
額に鋭い一本角を持つ兎である。これは普通の野生動物ではなく、魔物の一種である。好戦的で、強い脚力で体当たりのように角で攻撃してくるのだ。年に一人二人はこの一角兎にやられ、死人が出る事もある。
一角兎はルークを獲物だと認識したのか、狙いを定め飛びかかってきた。慌てて飛び退くルーク。かなりギリギリであったがなんとか躱す事ができた。そしてルークは、すれ違いざまに【ドライ】を放っていた。
一角兎は着地した後、そのまま倒れて動かなくなった。突然身体の中の水分がなくなってしまったのである。脳に酸素を送る血液がなくなり、一瞬にして意識を失って倒れてしまったのだ。
ルークは死んだ一角兎を洞窟に持ち帰る。これを捌いて干し肉を作るのである。【ドライ】で余計な水分がなくなっているので血抜きも不要である。さらに【クリーン】を掛けて雑菌も着いていない状態にできるので、かなり日持ちするはずである。
“干し肉” は、【クリーン】と【ドライ】が得意なルークの定番の処理方法なのだ。
洞窟の周辺を探検しながら、蛇や兎、鳥などを仕留めては戻り、干し肉を作っていくルーク。洞窟の奥にあった瓶に塩が貯蔵されていたのを発見した時は飛び上がって喜んだ。これで干し肉作りが捗る。塩なしでもルークならば干し肉を作れるが、味気ないものとなってしまう。
塩はもともと鉱物なので腐ったりはしないが、長く放置されていたため埃や土をかぶっていた。しかしルークならばクリーンがあるので何も問題ない。
森で見つけた果物なども収穫して洞窟の奥の涼しい場所にせっせと貯蔵していく。これも、クリーンで常に雑菌がない状態をキープできるので、とても長く持たせる事ができるのだ。
しばらくそんな事をしていたルークであったが、ある時、森の中でオークに遭遇してしまった。
オークはかなり危険な魔物である。群れで活動し、初心の冒険者では手こずるような相手である。子供一人では手に余る。
だが、オークははぐれだったようで、一匹だけであった。それなら……
ルークはチャンスだと思った。初めて出会った高レベルの魔物である。果たして自分のドライが通用するか、確かめて見る必要がある。オークは確かに危険だが、森の奥に行けばきっともっと危険な魔物が出てくるはず。オークごとき倒せないようでは、森で生きて行くことなどできはしないだろう。
ナイフを抜き、構えるルーク。それを見たオークも敵だと認識したのだろう、攻撃体制に入った。
見れば、オークははなんと剣を持っていた。
ナイフだけで渡りあうのは危険かも知れない。
しかし、もはや後には引けない……
ルークはオークから距離を取りながら、遠距離から【ドライ】を発射する。だが、距離があるため効果が弱く、オークは倒れない。とは言え、まったく効いてないというわけでもない。オークの目が血走り、苦しそうな表情をし始めたのだ。
ルークは距離を保ちながらさらに【ドライ】を連発した。何度も何度も……
だがそれでもオークは倒れる事なくルークに近寄ってくる。そしてついに剣が届く距離にまで近づいてきた。
オークは剣を振りかぶる。だがその剣が振り下ろされる事はなく、オークはバタリと倒れたのだった。
連発したドライはかなり効いており、オークの動きはかなり鈍くなっていたのだ。そして、距離が近づくほどに魔法の効果が高まっていくので、剣が届く距離に入った時には、ルークの【ドライ】が致死量に達したのであった。
ルークの【ドライ】はオークに通用した。これなら多少危険な魔物に出会ってもなんとかなるだろう。もちろん、数が多ければ危険であるので、囲まれないように注意が必要であるが。
こうして、ルークはオークの肉と剣をゲットした。
オークを解体し、せっせと洞窟に運び、さっそく塩を振って乾かし、干し肉にしていく。オークの肉は美味いのだ。これを旅人に売れば金が稼げるかも知れない。なんとか生活の目処も立ちそうであった。
だが、そんある日のこと、ルークはオークの群れに襲われてしまう……
120
あなたにおすすめの小説
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
空月そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
《レベル∞》の万物創造スキルで追放された俺、辺境を開拓してたら気づけば神々の箱庭になっていた
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティーの雑用係だったカイは、魔王討伐後「無能」の烙印を押され追放される。全てを失い、死を覚悟して流れ着いた「忘れられた辺境」。そこで彼のハズレスキルは真の姿《万物創造》へと覚醒した。
無から有を生み、世界の理すら書き換える神の如き力。カイはまず、生きるために快適な家を、豊かな畑を、そして清らかな川を創造する。荒れ果てた土地は、みるみるうちに楽園へと姿を変えていった。
やがて、彼の元には行き場を失った獣人の少女やエルフの賢者、ドワーフの鍛冶師など、心優しき仲間たちが集い始める。これは、追放された一人の青年が、大切な仲間たちと共に理想郷を築き、やがてその地が「神々の箱庭」と呼ばれるまでの物語。
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる