14 / 17
あさひとの日々によって
きみと出会った日
しおりを挟む
忘れもしないあれは、五月の中半だった。私は仕事が終わり、アパートへ帰る途中だった。アパートの前まで来ると可愛らしい男の子がいた。私はすぐ、見たことあるなと思い、男の子にはこう言った。
「又、会えるよ。」
男の子は、キョトンとしていた。男の子は、健といい私たち夫婦のすぐ側の別の戸建住宅に住んでいるっぽかった。あとから思えばそれが健の悩みだったらしい。健は、養父母と暮らしてきて、その養父母にはちゃんと本当の子供たちがいた。健は自分の本当の親を探していた。二回目に健に会ったときは、私たち夫婦が車で出掛けようとしていたときだった。健は、朝のゴミだし《月曜のプラスチックゴミ》のためゴミ袋を抱えてこっちへ向かって歩いてきていた。健に言わせるとどうも、新しい父母には何か持っていかないと親子とは認めてもらえないと思っていたようで何かと思いながら、私たちの方へ来ただけなのに自然にゴミを持たされてしまったらしい。
私は健に《気にしなくていい》と言ったが聞かないので《じゃあ本にしてみて》と言った。
健は勉強をし始めた。私はちょうどハローウィーンが近かったため、クッキーを焼き彼がウチに遊びに来ないかと思った。
まだ、七歳の彼にとってハローウィーンの戯れ言なんて知るよしもなかった。しかし、クッキーは子供のための物だし、自分もクッキーは好きだった。だから、来年のハローウィーンこそ、会いたいなと思っていた。それが、全部壊された。ハローウィーンがハロウィーンになった。つまり、波浪注意報だ。
彼は急に、小学校を、変えられ施設に預けられてしまったのだ。
私はすぐに施設に手紙を出した。健にも書いた。しかし、母として認められるには、相手つまり、私の主人の許可がいるらしかった。
私は芝居を打とうと思い、会社を早引けした。健には、市内の中央図書館まで来るように言っておいた。しかし、私は彼には会えなかった。その代わり、彼のメッセージを見つけた。図書館の投票黒板にたぶん彼が貼ったであろう黄色のシールを見つけたからだ。
私も彼がみたら分かるように、紫色のシールと金色のシールを貼った。
こうなったら、何回でも会えるまでと計画をたてる私であった。
「又、会えるよ。」
男の子は、キョトンとしていた。男の子は、健といい私たち夫婦のすぐ側の別の戸建住宅に住んでいるっぽかった。あとから思えばそれが健の悩みだったらしい。健は、養父母と暮らしてきて、その養父母にはちゃんと本当の子供たちがいた。健は自分の本当の親を探していた。二回目に健に会ったときは、私たち夫婦が車で出掛けようとしていたときだった。健は、朝のゴミだし《月曜のプラスチックゴミ》のためゴミ袋を抱えてこっちへ向かって歩いてきていた。健に言わせるとどうも、新しい父母には何か持っていかないと親子とは認めてもらえないと思っていたようで何かと思いながら、私たちの方へ来ただけなのに自然にゴミを持たされてしまったらしい。
私は健に《気にしなくていい》と言ったが聞かないので《じゃあ本にしてみて》と言った。
健は勉強をし始めた。私はちょうどハローウィーンが近かったため、クッキーを焼き彼がウチに遊びに来ないかと思った。
まだ、七歳の彼にとってハローウィーンの戯れ言なんて知るよしもなかった。しかし、クッキーは子供のための物だし、自分もクッキーは好きだった。だから、来年のハローウィーンこそ、会いたいなと思っていた。それが、全部壊された。ハローウィーンがハロウィーンになった。つまり、波浪注意報だ。
彼は急に、小学校を、変えられ施設に預けられてしまったのだ。
私はすぐに施設に手紙を出した。健にも書いた。しかし、母として認められるには、相手つまり、私の主人の許可がいるらしかった。
私は芝居を打とうと思い、会社を早引けした。健には、市内の中央図書館まで来るように言っておいた。しかし、私は彼には会えなかった。その代わり、彼のメッセージを見つけた。図書館の投票黒板にたぶん彼が貼ったであろう黄色のシールを見つけたからだ。
私も彼がみたら分かるように、紫色のシールと金色のシールを貼った。
こうなったら、何回でも会えるまでと計画をたてる私であった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
Husband's secret (夫の秘密)
設楽理沙
ライト文芸
果たして・・
秘密などあったのだろうか!
むちゃくちゃ、1回投稿文が短いです。(^^ゞ💦アセアセ
10秒~30秒?
何気ない隠し事が、とんでもないことに繋がっていくこともあるんですね。
❦ イラストはAI生成画像 自作
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ループ25 ~ 何度も繰り返す25歳、その理由を知る時、主人公は…… ~
藤堂慎人
ライト文芸
主人公新藤肇は何度目かの25歳の誕生日を迎えた。毎回少しだけ違う世界で目覚めるが、今回は前の世界で意中の人だった美由紀と新婚1年目の朝に目覚めた。
戸惑う肇だったが、この世界での情報を集め、徐々に慣れていく。
お互いの両親の問題は前の世界でもあったが、今回は良い方向で解決した。
仕事も順調で、苦労は感じつつも充実した日々を送っている。
しかし、これまでの流れではその暮らしも1年で終わってしまう。今までで最も良い世界だからこそ、次の世界にループすることを恐れている。
そんな時、肇は重大な出来事に遭遇する。
レオナルド先生創世記
ポルネス・フリューゲル
ファンタジー
ビッグバーンを皮切りに宇宙が誕生し、やがて展開された宇宙の背景をユーモアたっぷりにとてもこっけいなジャック・レオナルド氏のサプライズの幕開け、幕開け!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる