異世界ライフは困難苦難

花見酒

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異世界転生

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         異世界転生

 これはとある青年が英雄に成るまでの物語。

 俺の名は【木林 英樹妬】ごく普通の男子高校生だ。
 現在俺は高校の修学旅行で外国へ行く為に飛行機に乗っている。周りの同級生達が機内で騒いでいる中、俺は落ち着いて窓の外を見ながら飛び立つのを今か今かと待っている。

「ま~た一人で黄昏れてる、それ意外と格好悪いよ?」
「うるせーな、精神を落ち着かせてんるんだよ、邪魔すんな。」

 俺に話し掛けた来たこいつは、俺の幼馴染の【有吉早苗】だ、まぁ…言うなれば俺の初恋の相手だ。と言っても俺はまだ告白出来ていない。しかしこの修学旅行で俺は告るんだ、だが今じゃない。だから俺は今はこいつを遠ざける事にした。

「俺なんかに構ってないで、お友達の所に行って談笑でもしてろよ。」
「え~私達友達じゃ無いの?」
「く…勿論そうだが俺は今は一人で居たいんだよ。」
「はいはい。じゃあまた後でね。」

 そう言って有村は女友達の所に行った。俺は再び窓の外を眺めた。
 少しすると機内放送が流れた。機長やキャビンアテンダントに席に座るよう促され、同級生達は席に着いた。その後飛行機が動き出し、そして空へ飛び始めた。同級生達は窓の外を眺め興奮し始めた。各有俺も飛行機は初めての為心の中で興奮していた。数時間のフライトで機内はだいぶ静かになり、時間も夜で同級生の殆どは眠ってしまっていた。俺も段々と眠たくなり始め、いつの間にか眠ってしまっていた。
 はっと目を覚ましたのは数十分後の事だった。けたたましいアラームの音が機内で鳴り響く。俺は何事かと周りを見ると同級生達が窓の外を見ながら慌てていた。窓外を見ると、なんとエンジンが燃え上がっていた。反対側の窓を見るともう片方のエンジンも燃えていた。俺はその光景に驚き息が荒くなった。同級生の女子が悲鳴を上げる中、機長のアナウンスと共にキャビンアテンダントが皆に席でしっかりと座っているようにと促す。酸素マスクで口を覆い呼吸を整える。しかし飛行機はどんどんと高度を下げて行き、遂には真っ逆さまに落ち始めた。俺はもう終わりなんだと確信し、両親に謝罪と感謝の言葉を心の中で言い覚悟を決めた。次の瞬間だった。
 突然飛行機が止まった。というより時間その物が止まっている。俺はその状況を理解しきれないでいた。体が動かない、指先どころか瞬きすら出来ない、しかし頭ははっきりとしている。何がなんだかさっぱり分からず困惑していると、突然声が聞こえて来た。

「あっちゃ~…間に合わなかったか~、どうしよう…流石にもう無理だよな、諦めるか?」

 俺はその声を聞き、咄嗟に頭の中で叫んだ。

「おい!あんた!誰だ、何処のクラスだ?」

 頭の中の声が聞こえるはずがない、それでも俺は呼び掛けた。すると声の主はその声が聞こえたのか反応した。

「ん?何だ?誰だい?時間が止まってるのに話せるのかい?」
「ああ!話せる!頼む教えてくれ!何がどうなってる!」

 しかしその声は俺の言葉には応答せずぶつぶつと何かを呟いている。

「僕の言葉が聞こえる人間が居るなんて…あり得るのか?いやしかし現にこうやって僕の声に反応している…まさか僕の波長に合っているのか?そもそも何で止まってないんだ?」

 俺は呟く声に必死に呼び掛けた。

「なあ!聞こえてんだろ!説明してくれ!」

 すると声はようやく俺の声に反応した。

「ああ、ごめん、僕達と会話を出来る人間なんて滅多に居ないからつい。えーと…まぁ…取り敢えず説明すると僕は君達が言う所の【神】と呼ばれてる存在だ。」
「はぁ?」

 突然の神宣言に困惑した。俺は流石に信用出来なかった。
「信じられないかい?だが今時間を止めているのは紛れもないこの僕だよ?」
「お前が神様だってんなら何で助けてくれないんだよ!」
「いや~それがさ、こっちで色々トラブルがあってね、本来は別の要因で死ぬはずだった人間の死期がズレちゃって、その人間の死期が今になっちゃって、他の人間はその巻き添えって所。本当は助けたいんだけど、今助けちゃうと不自然になっちゃうんだ。」

 余りに酷い理由に俺は困惑と怒りを覚え、怒りの混じった声で声の主に助けを求めた。

「はぁ!?勘弁してくれ!頼むよ!俺はまだ死にたくないんだ!まだ好きな子に告白すらしてないのに!」

 しかし声はそれを拒否した。

「う~ん…申し訳無いけどそれは出来ない。こちらの不手際と言えど流石にこの高さから落ちたら人間は生きていられないよ、もし助けたら色々面倒な事に成るんだ。悪いけど諦めてくれ。」
「そんな…」

 そう告げられたが俺はそれでも交渉を持ち掛けた。

「くそ!なら俺はいい!せめて俺の幼馴染の有村だけでも!」
「だから無理だって、いい加減諦めてくれ。」
「そこをなんとか!何でもするから!頼む!」
「う~ん…そう言われてもね~…」

 何度願っても声は無理の一点張り、俺はもう諦めてしまおうと考えた。その時声は何かを考えていたのか少しの間黙り込み、少しして何かを言い始めた。

「そうだな~…そうだね…うん!そうしよう」

 一人で何かを納得したかと思うと、声は俺に話し掛けて来た。

「じゃあさ、君が僕の頼みを聞いてくれたら、君以外のその乗り物に乗っている者全員を助けてあげよう。」

 その提案に俺は速攻で食い付いた。

「本当か!?ああ!なんだってやってやる!」
「おお…早いね、良いのかい?君は死ぬ事になるんだよ?」
「どうせそうしないと誰も助からないんだろ?なら他に手は無いだろ!」
「まぁそうだね。」
「なら頼む!」
「君がそこまで言うなら仕方無い、じゃあ先ず君にはこっちに来てもらう、話はそれからだ、じゃあまた後でね。」
「え…ちょ…まって…」

 俺が引き留めようとしたのも束の間、声は聞こえなくなり、同時に止まっていた時間が動き出し、そして、俺が乗っていた飛行機は地面に激突した。激しい衝撃を受けると共に俺の視界は真っ黒に染まった。
 
 気が付くと俺は何時の間にか何も無い場所に居た。
 本当に何も無い、ただただ真っ白な空間が何処までも続いていて、俺はその空間にぽつんと立っていた。いや…立っていたというのは間違いか…浮いていた。ただその場に浮いていた、足は無く、手も無く、体すら無く、口や目や鼻も無い。そもそも人としての原型が無く自分の姿は確認出来ない、だから俺が今どんな姿かすら分からない。俺はただその場で浮かんで何も無い空間をぼーっと眺めていた。すると突然の俺の視界に男が現れた。

「やあ!さっきぶり!」
「うわ!」

 男の容姿は金髪で爽やかな笑顔を見せる正しくイケメンと言うべき顔付きで、それでいて何処と無く胡散臭さが有った。
 俺は突然現れた男に俺は情けない声を出して驚いた。それと同時に口も目も無いのに何故俺は見え、声を出せたのか疑問に思った。

「何で口も目も無いのに見えたり声を出せたり出来るのか疑問に思ってるね?」

 こいつ俺の心を読みやがった。

「君は今魂の状態だ、だから君には人間の器は無い、けどちゃんと生き物としての機能はある程度は有る。まぁ見たり聞いたり話たり出来るのだけだけど。」
「ふ~ん 」
「まぁそれはいいとして、ようこそ、此処は君達が言う所の【あの世】と言ったところかな。」
「あの世…何にも無いんだな」
「まあね、人の魂を迎えて送るだけでいちいち装飾とか要らないしね。本来は担当の奴が居るんだけど今回は特別に僕が君を迎え入れたんだ。」
「で?頼みってなんだよ」

 俺は男の楽しげな会話を無視して話を切り出した。

「おっと、そうだったね、でもその前に先ずは自己紹介からだ。」

 そう言うと男は少し離れて姿勢を正した。

「初めまして、僕の名は【アズール】生き物の死を管理する役割を持つ者だ。」
「俺は木林英樹妬だ宜しく。」
「ああ!こちらこそ宜しく!」

 互いに挨拶を交わし、そしてアズールは本題を話し始めた。

「さて、先ずわこちらの不手際で死なせてしまった事を詫びよう、本当に申し訳なかった。そしてそれに関しての説明をしようと。先ずこうなってしまった経緯だけど、実は君が住んでいた世界とは違う、僕達が管理している世界で、近い未来に世界の秩序を乱しかねない大戦争が起る事が分かったんだ。僕らはその戦争をいかに対処しようかと会議をしていた所、思いのほか会議が長引いてしまって、それぞれの担当が管理してた仕事が滞ってしまって、今回のような事が起こったんだ。」
「神様って意外と人間とあんま変わんないんだな…それより大戦争って?」
「ああ…その世界では人間に加えて他にも多数の種族が文明を築いている。その中で【魔族】と呼ばれている種族の長、魔王が世界を手に入れようと大戦争を起こそうとしているんだ。」

 アズールの話を聞いていると俺は少し疑問に思った。

「なぁ、お前らは世界を管理してるんだろ?なら直接止めればいいじゃん。」
「それも考えたさ、けど僕達が管理するのはあくまで概念的な物や、世界に有る物の数何かの管理とかだ、生き物の行動を管理はできない、だからその世界で生きている物のやることに口出しは出来ないんだ。」
「成る程…じゃあ…どっちかの勢力に力を貸すか。」
「それも考えた。しかしそれも出来ない、何故ならその世界に生きる種族は関係はどうあれ存在意義は平等でなければならない、そしてその世界の住人は神に対して強い信仰心を持っている。だからもし人族側に力を貸せば、祝福を与えられなかった魔族は迫害され、逆に魔族に手を貸せば人族は神に祝福されなかったとして迫害される、両方に力を貸せば、更に激しい戦争に成る、だから力を貸す事は出来ない。」
「じゃあ直接やめろ!て言えば?」
「さっきも言ったけど、僕達はその世界の生き物の生き方に口出しは出来ない、だから戦争をするかどうかは彼らの勝手だ。故に僕らが考えないといけないのは、その戦争を如何に秩序が乱れない結果で終わらせるかだ。」
「なるほどな…」

 俺が納得たように相槌を打つとアズールはいきなり顔を近付けてきた。

「そこで!君の出番という訳さ!」
「うお!」

 俺は再び驚いて情けない声を上げた。

「俺の出番って言っても何すりゃいいんだよ。」
「それを今から話すのさ。まぁ単刀直入に言うと、君には“英雄”になってもらいたい!」
「はぁ?」
「僕らは手出し出来ない、でも秩序を保って戦争を終わらせたい。そこで君にはその世界に行って、中立的な立場で戦争を終わらせて欲しい、止めるでもいい、とにかく君にはその世界を救う役割を担ってほしんだ。つまり君の世界で有名な【異世界転生】って所かな?」

 異世界転生、俺はその言葉に少しの胸が踊った、なにせ俺は漫画やアニメ、ゲームが大好きで当然自分が成ったら、なんて考えた事もある、でもここは落ち着いて話を続けた。

「俺なんかでいいのか?」
「君だから良いのさ。どちらの勢力にも加担しない平凡な君だららこそね。まぁ実際は誰でもいいというのが本音だが、君は僕の声を聞きそして話した、そんな人間そうそう居るものじゃない、そんな君だからこそ頼めるんだ。」
「そうなのか…一つ聞きたいんだが、もし断ったらどうなる?」
「そうだな…その時はこの話は無かった事になって君の魂は直ぐに転生か消滅する、それと同時に君が救った人間は全員今すぐ死ぬ事になるだろうな。」

 殆どは脅迫に近い事を言われたが俺の決意はこの場所に来る前から決まっていた。

「そうか…んじゃあその頼み、受けるしか無いな。」
「そう言ってくれると思ったよ。ただ、言っておく事ががある。」
「なんだよ。」
「君はきっと僕が凄い力を与えてくれてると思ってるかも知れないけど、残念ながら僕が君にできるのは必要最低限の事だけだ。」
「え?」
「これは仕方無い事だ。さっきも言った通り世界の人族は君達の世界の住人よりも信仰心か強い、だからもしあからさまに僕らの加護を与えたら、君はきっと神、つまり僕らの使者として崇められることになる。そうなると君は中立ではなくなってしまう。だから君がごく普通の人間であると思わせないといけない。どうかわかってくれ。」
「そうか…成る程…」

 俺はアズールの説明で納得した。それと同時に漫画やアニメの世界のような最強になれると思っていた為、結構がっかりした。

「それじゃ後の説明はあっちでする、君はそうだな…目を瞑って、五秒数えたら目を開けて。」
「え?いきなり?ていうか目無いけど。」
「いいから、何時もやってるみたいにすればいいから。」
「分かった…」

 俺はアズールに言われるがまま意識的に目を閉じた。すると俺の視界は真っ黒になり本当に目を閉じた様な感覚になった。

「それじゃあ…行くよ?五…四…三…」

 心の中で二…一と数え最後に零と数え、俺は目を開けた。すると其処には先程まで無かった広大で美しい世界が広がっていた。俺はその景色に目を奪われた。
 何処までも続く緑の草原、青い空、涼しい風、綺麗な水の音、歌声の様な鳥達の囀り、そして空飛ぶドラゴン…

「ドラゴン!?」

 一人でそんな茶番をしていると頭の中にアズールの声が聞こえて来た。 

「やぁやぁ、無事そっちに行けたみたいだね?体の調子はどうだい?君の元の体を完全にコピーして作った体なんだけど、違和感無いかい?」

 俺は手や足を確認し手で顔を触って確かめた。最後に川に映る自分の顔を見た。水面に映るのは俺の顔と全く同じ顔だった。何処と無く懐かしく、そして違和感が無くそれどころか前より快適だった。

「ああ!問題無い、それどころか前より調子が良い!」
「それは良かった、それじゃ説明を始めるね、先ず君が居るのは【ヤハイエ大陸】にある王国と帝国の間にある【トラーズ平原】と呼ばれている場所だ。君にはそこから先ず王国へ向かって欲しい。」
「王国?何で?」
「帝国は色々と規制が厳しくてね、王国の方が比較的楽に活動できると思ってね。」
「成る程…了解。」
「それから次に君に与えたら力についてだけど、その世界では魔法の【適正属性】という物がある。」
「適正属性?」
「そう。昔はそんなのは無くて、皆平等に魔法を使えてたんだけど、千年以上前にちょっといざこざがあってね、文明が衰退しちゃったんだ。」

 ちょっとした事で文明が衰退ってどんなのだよ。 何で心の中でツッコミをした。 

「まぁそれはいいとして取り敢えず《ステータス》って言ってみて。」

 アズールに言われるがまま俺はステータスと唱えた。

「《ステータス》!うお!」

 唱えると俺の目の前にウィンドウが現れた。其処には俺の身体情報なんかが載っていた。 

「そうそう、そのステータスを見てもらえれば分かると思うけど、君に与えた適正は【植物属性】だ。」
「おお…植物…」
「うん!まぁその世界で言う“不遇”適正かな?」
「はぁ!?」
「そりゃそうさ、言っただろう?必要最低限だって。」
「いや…何で不遇なんだよ、植物操れるとか万能だろ?!」
「そうでもないよ?だってその世界で炎を操れる生き物はごまんと居るんだ、加えて操った所で対処されるのが関の山、そもそも植物のある場所なんて限られるしね。」
「はぁ…」
「まあそう落ち込まないで、何も他が使え無い訳じゃない、適正のある物よりは遥かに弱いけど使えるはするから、上手く使いこなせばいいだけだよ。」
「そうなのか?ならいいや…他は?」
「他は君がぶら下げてる鞄かな?」
「これか?」

 俺は何時の間にか身に着けていた見覚えの無い鞄を持って中身を見た。しかし中は真っ暗で何も入っていなかった。

「なんにも無いぞ?」
「ふふん♪聞いて驚け、それはなんと今回出血サービスの【マジックバッグ】だ!」
「マジックバッグ?漫画とかに出てくるあの?」
「そうそう、その中は特殊な空間になっていて口に入る程の大きさまでならその鞄の大きさ以上の量の物を入れられる。まぁそんなに容量がある訳じゃ無いけど…取り敢えず中の物を確認してみてくれ。」
「分かった…」

 俺は鞄の中に手を入れ弄った。中には確かに明らかに鞄より大きな物が入っていてアズールの言っている事が本当であると証明された。それから俺はジャラジャラ音の鳴る小さな汚いを取り出した。

「それはその世界のお金だよ。少ないけど宿に数日泊まれるくらいは入ってる。もっと欲しかったら自分で働いて調達したまえ。」

 少しムカつく言い方に、俺はムッとしながら袋を鞄にしまい、次に長く先端に綺麗な石の様な物がはめ込んである杖の様な物を取り出した。

「それは、まぁ見た通り杖だよ。別に無くても良いんだけど、それみたいに【魔石】っていう物がはめ込まれた道具を使えば、通常より少しだけ魔法を上手く扱えるように成る、好きに使うといい、後鞄の中には一応剣と盾を入れてあるよ。まぁどれもその辺で買える安物だけど、もっと良いのが欲しかったら…」
「自分で買えだろ、分かってるって。」
「へへへ」

 ふざけた笑いに俺は呆れた。

「後は街までの食料とか大陸の地図とかだ、有効に使ってくれ。」
「サンキュー」
「あ!言い忘れてた、ステータスは初回限定サービスだから今後は使えないよ。」
「え!?」
「だって普通はステータス画面なんて見れないんだから仕方無いよ、それから僕が君と話すのはこれで最後になる、だから最後に改めて君にお願いするよ。」

 そう言ってアズールは真剣な声で話し始めて。

「君の目的は今から五年後に、魔王の企みによって起こる大戦争、それを中立の立場から終わらせて欲しい。君の旅は、きっと辛く困難な物になるだろう、でも君はその困難を乗り越えて英雄に成ることだろう、仲間を作るも良し、一人で強く成るも良し、どんな旅をするかは君の好きにすると良い。僕からの手助けはこれで終わってしまうけど、僕は君がやり遂げてくれると信じてる。改めて…世界を頼む。」 

 俺はアズールにっと笑って言った。

「おう!任せとけ!」

 アズールは少し安心した様に小さく呟いた。

「ありがとう…」

 その言葉を最後にアズールの声は聞こえなくなった。俺は大きく息を吸って決意を固める為に叫んだ。

「英雄に成れ…か…へ!いいぜやってやるよ…魔王だろうが、勇者だろうがぶっ倒せるくらい強くなって、世界救ってやろうじゃねぇか、かかって来いや!異世か~い!」

 俺の声は平原に鳴り響いた。

 これは俺が英雄に成るまでの物語だ。
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みんなの感想(1件)

荒谷創
2023.04.01 荒谷創

惚れた女性のためにそこまでやれるのは素晴らしい。

植物魔法は不遇呼ばわりされているとの事だが、現代日本人、それもゲームやアニメ、ラノベなどの知識が豊富な年代なので、色々規格外の事が出来るかも。
そもそも食料に直結する植物に関する魔法が冷遇されている状態が間違っていると言える。

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