異世界転移した俺は『解答』スキルで無双する。レベルを上げて質問するだけで敵の弱点がわかるので、エルフや女剣士に溺愛される

仙道

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第1話

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気がつくと、俺は背丈ほどの草が生い茂る平原に立っていた。
目の前の空間が揺らぎ、一人の女が実体化して現れた。白い服を着た女だ。

「私は女神。あなたをこの世界に呼んだ」

女神は俺の目を見て言った。

「俺をこの世界に? どういうことだ」
「そのままの意味よ。あなたにはこの世界で生きていってもらう。そのための力として、ユニークスキル『解答』を与えるわ」
「解答スキル?」
「ええ。あなたが頭の中で知りたいことを質問すると、目の前の空間に答えの文字が表示されるスキルよ」
「何でもわかるのか?」
「いいえ。あなたのレベルが足りない質問をした場合は、答えは表示されないわ。でも、ステータスに上限はない。あなたのレベルが上がれば上がるほど、より多くの質問に対する答えがわかるようになるわ」
「なるほど。レベルを上げればいいんだな」
「そう。あなたを転移させたこと、そしてそのスキルのことを知っているのは私とあなただけよ。他の誰にも知られていないわ」
「わかった」
「では、私はこれで」

女神の姿がふっと消えた。

俺は平原に一人残された。
早速、女神から与えられたスキルを試してみることにする。

(俺の今のレベルは?)

頭の中で質問を念じた。
直後、目の前の何もない空中に、白い光を放つ文字が浮かび上がった。

『レベル1』

声が頭に響くことはない。ただ、文字がそこに表示されている。

(この平原で一番安全な方向はどっちだ?)

『レベル不足』

文字が切り替わった。レベル1では、安全な方向さえもわからないらしい。
俺は自分の手を見た。武器は何もない。着ているのは元の世界にいた時の服だけだ。
とにかく、どこか人がいる場所を探すしかない。
俺は適当な方向を決めて歩き出した。

草をかき分けながらしばらく歩くと、前方から歩いてくる人影を見つけた。
銀色の胸当てをつけた女だ。腰には鞘に収まった剣を下げている。
距離が近づくにつれて、顔がはっきりと見えてきた。
金色の長い髪を後ろで束ねている。
俺は彼女を見た瞬間、強烈な魅力を感じた。整った顔立ち、鋭いがどこか優しさを感じる目。
彼女が俺の存在に気づき、警戒したように立ち止まった。

「ちょっと、あなた。そこで何をしているの?」
「道を歩いているだけだ」

俺は両手を少し上げて、敵意がないことを示した。

「こんな平原を一人で? しかも丸腰で? 危ないわよ」
「俺は樹。秋月樹だ。少し道に迷ってしまってな。人がいる場所を探していた」
「樹? 変わった名前ね。私はセリア。剣士よ」

セリアは俺の服装を上から下まで見た。

「本当に武器一つ持っていないのね。どこから来たの?」
「遠い場所からだ。この辺りの地理は全くわからない」
「そう。この先を半日ほど歩けば街があるわ。私もそこに戻る途中よ」
「一緒に行ってもいいか?」
「ええ、構わないわ。丸腰の人間を見捨てるわけにはいかないし」

セリアは少し呆れたような口調で言った。

「助かる。よろしく頼む」

俺はセリアの横に並んで歩き始めた。

「それにしても、樹は随分と落ち着いているのね。丸腰で平原にいたら、普通はもっと怯えるものよ」
「そうか? 今はセリアがいるからな」
「調子のいいこと言って。もし私が来なかったら、角兎の餌食になっていたかもしれないのよ」
「角兎?」
「頭に鋭い角が生えた兎の魔物よ。この辺りによく出るの。小さいけれど、突進されると怪我をするわ」
「気を付けるよ」

俺はセリアの横顔を見ながら、頭の中で質問をした。

(セリアのレベルは?)

目の前に白い文字が浮かぶ。

『レベル12』

俺のレベル1と比べると、随分と高い。

(セリアの得意な戦い方は?)

『レベル不足』

やはり、レベル1では単純な数値しか読み取れないらしい。

「どうしたの? 私の顔に何かついている?」

セリアが不思議そうに俺を見た。

「いや、頼りになる剣士だと思って見ていた」
「ふふっ、お世辞を言っても何も出ないわよ。でも、いざという時は私が守ってあげるから安心して」
「ああ、頼りにしている」
「街に着いたら、まずはどうするつもり?」

セリアが前を見ながら聞いてきた。

「お金を稼ぐ方法を探さないとな。無一文なんだ」
「それなら、ギルドに登録するのが一番ね」
「ギルド?」
「ええ。魔物の討伐や、素材の採取なんかの依頼を管理している場所よ。登録すれば、誰でも依頼を受けられるわ」
「なるほど。そこで依頼を受けてお金をもらうわけか」
「そう。でも、樹は武器がないから、まずは採取の依頼ね。魔物と戦うのは無理よ」
「武器は高いのか?」
「鉄の剣でもそれなりの値段はするわよ。採取の依頼をいくつかこなせば買えるようになると思うわ」
「わかった。街に着いたらギルドに行ってみる」

セリアは少し考える素振りを見せた。

「もしよかったら、私がギルドまで案内してあげようか? 初めての街だと迷うかもしれないし」
「いいのか?」
「ええ。どうせ私もギルドに用があるから、ついでよ」
「ありがとう。助かる」

歩きながら、俺は再びスキルを試すことにした。

(このまま進むと、魔物に遭遇するか?)

『はい』

文字が出た。「はい」か「いいえ」で答えられる質問なら、レベル1でも答えが出るらしい。

(遭遇する魔物の種類は?)

『レベル不足』

詳細はわからない。

「セリア」
「何?」
「この先で、魔物が出るかもしれない。気をつけておいた方がいい」

セリアは少し驚いた顔をした。

「どうしてわかるの? 私には何の気配も感じないけれど」
「さっき、あそこの草が不自然に揺れるのが見えたんだ。風じゃない揺れ方だった」
「本当? よく見ているのね。わかった、警戒しながら進みましょう」

セリアは腰の剣の柄に手をかけ、歩く速度を少し落とした。
俺は何も武器を持っていない。もし魔物が出たら、セリアに戦ってもらうしかない。

(俺が今、素手で倒せる魔物はいるか?)

『いいえ』

きっぱりと表示された。やはりレベル1の丸腰では、この世界で生き残るのは難しい。
早くレベルを上げて、スキルの制限を解除しなければならない。

「止まって」

セリアが急に低い声を出した。
彼女の視線の先、俺たちの進行方向にある背の高い草むらが、ガサガサと音を立てて大きく揺れている。

「何か来るわ。樹は私の後ろに下がって」

セリアが素早く剣を抜いた。銀色の刀身が光る。
俺は言われた通りに数歩後ろへ下がり、草むらを凝視した。

(草むらにいる魔物のレベルは?)

『レベル15』

文字が表示された。セリアのレベル12より高い。

(セリアはこの魔物に勝てるか?)

『レベル不足』

勝敗の予測は、レベル1の俺には引き出せない情報らしい。
草むらをかき分け、巨大な猪の魔物が姿を現した。太い牙が太陽の光を反射して鋭く光っている。
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