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賑やかな試着室、届かない心
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賑やかな試着室、届かない心
「商人のセリス様がいらっしゃいました。」
「通せ。」
気が重い。昨晩あんなことがあったばかりだ。いくら話したいと思ったところでいきなり朝に出向くわけにはいかない。折角取った言質も、これでは機能しそうになかった。
「レオポルト殿下、ご機嫌いかがでしょう?王の誕生日パーティーの洋服を仕立てていらいかしら?」
セリスはいつものように快活な調子で言った。
それなりに長い付き合いで気のいい商人のセリスは王族相手でも変わらない。腕の良さと、その気楽さに仕立てはいつも彼女に頼んでいた。
「そうだな。今日は俺じゃない。」
「聞き及んでいますわ。何でも入れ込まれている楽師がいるとか。」
「...ああ。パーティーにいくわけじゃないからそこまで華美でなくて構わないが、華やかなものを何着か。少し私用で使うのでな。あとは見て似合いそうな物をいくつか仕立ててくれればいい。」
「かしこまりました。しかしもう少し勢いのある殿下が見えるかと思いきや随分しおらしい。顔色もよくないですわ。何かありましたの?その楽師と。」
女の勘は侮れない。この商人は妙に口が緩んでしまいそうになる雰囲気がある。
「...大したことじゃない。気にするな。」
「そう言われると余計本気に聞こえますわね。」
「本人を呼ぶ。余計なことは言うなよ。」
「もちろんです。お客様の尊厳は守ります。」
「頼むぞ...クシェル、セラを呼んで来い。」
ため息を吐きたくなるのを我慢した。セラとてこの場を望んではいまい。
「お呼びでしょうか。」
そう言い、入って来たセラはあまりにもいつも通りだった。
拍子抜けしそうになり、過去を思い返して言い聞かせる。
(どうせまた隠してるだけだ。)
「まあっ珍しい瞳の色に美しい髪....これは仕立て甲斐がありますわ。」
セラはセリスのお眼鏡に適ったようだ。服のこととなると驚異的な熱意を誇る彼女だが、セラは引いている。
「どんな色が合うかしら?似合う物から選びましょう。瞳の色に合わせてスモーキーグリーンに金の刺繍を施してもいいですわね。ワインレッドならAラインにしたら色気が出るかしら?でもそれなら華やかなドレスに入れてもいいかも...」
「スモーキーグリーンは入れてくれ。ワインレッドはどちらにも使えそうだと思っていた。スモークブルーなんかもアリかと思ったが、どうだ?」
「アリですわね。それにオフホワイト。試着用に持って来てありますわ。この辺りから試してみましょうか。さ、着替えましょう。」
「はあ...」
何が起きているのかよく分かっていないセラはなされるがままだ。言質なんか取らずとも、この商人の手にかかれば問題なかったかもしれない。
「少しサイズが合いませんが、これは間違いありませんわね。」
スモーキーグリーンのドレス。セラの瞳の色と合ってさながら森の精のようだ。
「これはな。予想通り綺麗だ。もう少し華やかにしても合うんだろうが、使い所がな...それはまたいずれ買うか。」
「確かにねえ。ちょっと勿体無いくらいですわね。次、いきましょう。」
出て来たセラを見て忘れかけた昨晩が蘇った。
ワインレッドのドレスが普段見えない女の身体を映し出す。浮かび上がった白い肌。控えめな雰囲気が強いセラだがこれは意外と――――
「いけますわね。」
「.....いけるな。」
「殿下。ダメですわ。ちゃんと見て褒めるのが礼儀ですわよ。」
セリスは明らかに楽しんでいる。身体のラインだけでなくご丁寧に胸元まで開いたドレスは今のレオに直視しろと言う方が酷だ。
(これを商談の度に見るのか...)
自分で言い出した事とは言え、ある意味拷問だ。
「余計なことは言うなと言っただろ。....似合うな。今すぐに.....」
抱きたくなる。声には出せない言葉ばかりが浮かんで上手い言葉が見つからない。
「あらまあ。本当に入れ込んでおられるのですね。あの口が上手い殿下が言葉も出ないなんて。さ、気にせず次に進めましょう。殿下を待っていたら日が暮れてしまいますわ。」
結局、楽しんだのはセリスの方だった。
着替える度、見たことのないセラの魅力に気付かされ、理性との攻防に苦労するレオは言葉すら上手く出せず、いつもの調子は出ないままだった。
「呆れましたわ。殿下がそこまで初心だとは思いませんでした。」
とまで言われる始末だ。
「これは流石に...」
大人しくしていたセラが難色を示したのは黒の
背中側がカットされ、金糸の刺繍が施されたドレスだった。
「肌、瞳、髪全ての色が映えますけどねえ。ある意味今しか着られないですし。どう思われます?」
今しか着られない。セリスはレオの意図をよく分かっている。正妻が黒を着ることはないからだ。にしても――――
「何を着ても似合う。俺の目がおかしくなったのか?」
「...なっていると思います。」
セラすら呆れている。呆れられようとも、本気でそう思うのだから仕方がない。
「殿下は今日は使い物になりませんわ。私の見立てで仕立てさせていただきます。よろしいですわね?」
「はい。」
女2人で納得してしまった。この短時間でセリスはセラの商人としての信頼を獲得したようだ。
「では採寸をして、華やかな方を一週間以内でしたわね?」
「ああ、急がせて悪いが。」
「仕立て屋の誇りをかけて仕上げて見せますわ。」
手早く採寸を済ませたセリスは、威厳を持って言い放つと、コンペルに見送られて出て行った。
「.....」
「.....」
何とも気まずい沈黙。話さなければ。
そう思って口を開いた。
「セラ」
「レオ様」
声が重なった。こんな時でなければ笑えたのだが。
「先に言え。どうした?」
「...昨晩は、取り乱して申し訳ありませんでした。忘れていただいて構いませんので、今までと変わらず接していただけると、嬉しいのですが。」
淡々と紡がれる言葉が嘘だということぐらい、もう学んでいる。
「またそうやって隠すのか?」
「隠してなどおりません。本当にそう思っています。」
少し眉を寄せて言うセラは本気でそう思っていると錯覚しそうになるくらい自然だった。
「だが昨日お前は泣いた。俺は、まだ何も話していない。」
「話していただかなくて大丈夫です。レオ様があまりにも優しくて甘い言葉を向けてくださるので少し動揺してしまいましたが、今は納得しています。」
静かに、だがはっきりとレオが話すことを拒絶していた。それがセラの自己防衛から来るものだと分かっていても尚、それを超えてまで話そうという気にはならなかった。
「....そうか。一つだけ言わせてくれ。俺はお前の傷を嫌って抱くのをやめたわけじゃない。」
微かに瞳に動揺が見えた気がした。けれどそれはあまりにも僅かで、揺れたのかどうか確信するのは難しかった。
「分かっています。」
「...それならいいんだ。....ドレス、どれも綺麗だった。つい言葉を失ってしまったが。」
「....ありがとう、ございます。」
何かが、すれ違っている。それが分かっていても壁は重く、そびえ立ち壊すことを許してくれない。
「セラ。」
抱き寄せ、キスをする。応える反応も、声もいつもと変わらない。なのに。
遠く感じるのは気のせいだろうか。
(お前の心に、どうすれば俺は触れられる?)
答えてくれる声はいなかった。
「商人のセリス様がいらっしゃいました。」
「通せ。」
気が重い。昨晩あんなことがあったばかりだ。いくら話したいと思ったところでいきなり朝に出向くわけにはいかない。折角取った言質も、これでは機能しそうになかった。
「レオポルト殿下、ご機嫌いかがでしょう?王の誕生日パーティーの洋服を仕立てていらいかしら?」
セリスはいつものように快活な調子で言った。
それなりに長い付き合いで気のいい商人のセリスは王族相手でも変わらない。腕の良さと、その気楽さに仕立てはいつも彼女に頼んでいた。
「そうだな。今日は俺じゃない。」
「聞き及んでいますわ。何でも入れ込まれている楽師がいるとか。」
「...ああ。パーティーにいくわけじゃないからそこまで華美でなくて構わないが、華やかなものを何着か。少し私用で使うのでな。あとは見て似合いそうな物をいくつか仕立ててくれればいい。」
「かしこまりました。しかしもう少し勢いのある殿下が見えるかと思いきや随分しおらしい。顔色もよくないですわ。何かありましたの?その楽師と。」
女の勘は侮れない。この商人は妙に口が緩んでしまいそうになる雰囲気がある。
「...大したことじゃない。気にするな。」
「そう言われると余計本気に聞こえますわね。」
「本人を呼ぶ。余計なことは言うなよ。」
「もちろんです。お客様の尊厳は守ります。」
「頼むぞ...クシェル、セラを呼んで来い。」
ため息を吐きたくなるのを我慢した。セラとてこの場を望んではいまい。
「お呼びでしょうか。」
そう言い、入って来たセラはあまりにもいつも通りだった。
拍子抜けしそうになり、過去を思い返して言い聞かせる。
(どうせまた隠してるだけだ。)
「まあっ珍しい瞳の色に美しい髪....これは仕立て甲斐がありますわ。」
セラはセリスのお眼鏡に適ったようだ。服のこととなると驚異的な熱意を誇る彼女だが、セラは引いている。
「どんな色が合うかしら?似合う物から選びましょう。瞳の色に合わせてスモーキーグリーンに金の刺繍を施してもいいですわね。ワインレッドならAラインにしたら色気が出るかしら?でもそれなら華やかなドレスに入れてもいいかも...」
「スモーキーグリーンは入れてくれ。ワインレッドはどちらにも使えそうだと思っていた。スモークブルーなんかもアリかと思ったが、どうだ?」
「アリですわね。それにオフホワイト。試着用に持って来てありますわ。この辺りから試してみましょうか。さ、着替えましょう。」
「はあ...」
何が起きているのかよく分かっていないセラはなされるがままだ。言質なんか取らずとも、この商人の手にかかれば問題なかったかもしれない。
「少しサイズが合いませんが、これは間違いありませんわね。」
スモーキーグリーンのドレス。セラの瞳の色と合ってさながら森の精のようだ。
「これはな。予想通り綺麗だ。もう少し華やかにしても合うんだろうが、使い所がな...それはまたいずれ買うか。」
「確かにねえ。ちょっと勿体無いくらいですわね。次、いきましょう。」
出て来たセラを見て忘れかけた昨晩が蘇った。
ワインレッドのドレスが普段見えない女の身体を映し出す。浮かび上がった白い肌。控えめな雰囲気が強いセラだがこれは意外と――――
「いけますわね。」
「.....いけるな。」
「殿下。ダメですわ。ちゃんと見て褒めるのが礼儀ですわよ。」
セリスは明らかに楽しんでいる。身体のラインだけでなくご丁寧に胸元まで開いたドレスは今のレオに直視しろと言う方が酷だ。
(これを商談の度に見るのか...)
自分で言い出した事とは言え、ある意味拷問だ。
「余計なことは言うなと言っただろ。....似合うな。今すぐに.....」
抱きたくなる。声には出せない言葉ばかりが浮かんで上手い言葉が見つからない。
「あらまあ。本当に入れ込んでおられるのですね。あの口が上手い殿下が言葉も出ないなんて。さ、気にせず次に進めましょう。殿下を待っていたら日が暮れてしまいますわ。」
結局、楽しんだのはセリスの方だった。
着替える度、見たことのないセラの魅力に気付かされ、理性との攻防に苦労するレオは言葉すら上手く出せず、いつもの調子は出ないままだった。
「呆れましたわ。殿下がそこまで初心だとは思いませんでした。」
とまで言われる始末だ。
「これは流石に...」
大人しくしていたセラが難色を示したのは黒の
背中側がカットされ、金糸の刺繍が施されたドレスだった。
「肌、瞳、髪全ての色が映えますけどねえ。ある意味今しか着られないですし。どう思われます?」
今しか着られない。セリスはレオの意図をよく分かっている。正妻が黒を着ることはないからだ。にしても――――
「何を着ても似合う。俺の目がおかしくなったのか?」
「...なっていると思います。」
セラすら呆れている。呆れられようとも、本気でそう思うのだから仕方がない。
「殿下は今日は使い物になりませんわ。私の見立てで仕立てさせていただきます。よろしいですわね?」
「はい。」
女2人で納得してしまった。この短時間でセリスはセラの商人としての信頼を獲得したようだ。
「では採寸をして、華やかな方を一週間以内でしたわね?」
「ああ、急がせて悪いが。」
「仕立て屋の誇りをかけて仕上げて見せますわ。」
手早く採寸を済ませたセリスは、威厳を持って言い放つと、コンペルに見送られて出て行った。
「.....」
「.....」
何とも気まずい沈黙。話さなければ。
そう思って口を開いた。
「セラ」
「レオ様」
声が重なった。こんな時でなければ笑えたのだが。
「先に言え。どうした?」
「...昨晩は、取り乱して申し訳ありませんでした。忘れていただいて構いませんので、今までと変わらず接していただけると、嬉しいのですが。」
淡々と紡がれる言葉が嘘だということぐらい、もう学んでいる。
「またそうやって隠すのか?」
「隠してなどおりません。本当にそう思っています。」
少し眉を寄せて言うセラは本気でそう思っていると錯覚しそうになるくらい自然だった。
「だが昨日お前は泣いた。俺は、まだ何も話していない。」
「話していただかなくて大丈夫です。レオ様があまりにも優しくて甘い言葉を向けてくださるので少し動揺してしまいましたが、今は納得しています。」
静かに、だがはっきりとレオが話すことを拒絶していた。それがセラの自己防衛から来るものだと分かっていても尚、それを超えてまで話そうという気にはならなかった。
「....そうか。一つだけ言わせてくれ。俺はお前の傷を嫌って抱くのをやめたわけじゃない。」
微かに瞳に動揺が見えた気がした。けれどそれはあまりにも僅かで、揺れたのかどうか確信するのは難しかった。
「分かっています。」
「...それならいいんだ。....ドレス、どれも綺麗だった。つい言葉を失ってしまったが。」
「....ありがとう、ございます。」
何かが、すれ違っている。それが分かっていても壁は重く、そびえ立ち壊すことを許してくれない。
「セラ。」
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