24 / 45
パシリの名前は… なんだっけ?
しおりを挟む――‥スッ
「…千春総隊長、先ほどお話ししました幼等部の子の件なんですが……… なぜ、彼が?」
「あ、仁。ああ、コイツ?気にしなくていいよ、ただのパシリだし。」
資料らしき書類を持った仁は一度目を細めると、楓から視線を外し、ただ一言。
「…そうですか」
「イヤ、そこで納得すんなよ!!」
「だから今回、仁はいいよ。ついでに言えば、他に調べてもらいたいこともあるんだよね…」
楓の突っ込みを無視し、仁から受け取った紙で口許を隠し、にやっ と笑う
「ちなみにパシリの同行お願いね?名前は…なんだっけ?『楓だよっ!!』ん?そうそう!確か、そんな名前!」
「え…」
仁はほんの一瞬、本当に嫌そうに顔を眉がピクリと動いた。
「俺だってやりたくねぇっつーの…」
「んじゃ、ここからは別行動。頑張ってね、二人共」
踵を反し、二人に背を向けると千春は資料を睨みながら廊下を突き進む
「ふぅー… まったく、やることがいっぱいだよ。とりあえず、そうだね… 先ずは平凡くんに忠告しに行こっかなぁ。その後向かえば――‥ 」
チュンチュン!
スズメの囀りに目を細める。
「…今はお昼休みだったね、そういえば。なら、体育館裏って言ったけど‥ 今なら直接、教室に迎えに行ったほうが早いよね」
歩いていた進路を変え、千春は彼らのいるクラスへと向かった――。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
428
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる