366日の奇跡

夏目とろ

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[第8章]スクープ

09

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 それから一週間後。無事に生徒総会が開催されることになった。

生徒会が中心になって開催されるこの催しは、学校生活をより良くさせるためのものだ。うちの学校は基本的に三年生は受験で免除されるが、一、二年生は各種委員会か部活動に参加することが義務付けられている。因みに俺達は生徒会、橘と御子柴は風紀委員、岡崎君は美化委員に所属している。槙村は剣道部主将で、大塚は去年、自らが立ち上げたアニメ・ラノベ同好会会長だ。
 その代表が今年度の豊富や目標、これまでの実績を発表するのだが、それが新歓でも参加する部活動や委員会を決められなかった新入生達が所属する部活や委員会を決める最終ジャッジの材料となっていた。

「最後に生徒会から羽柴会長、お願いします」

 最後に発表するのは俺達生徒会で、俺は代表として壇上に立つ。司会進行役を務める不知火が傍らで控える中、まだ慣れないスピーチをすることになった。

「どうも。生徒会、会長の羽柴です。えー、新年度早々、お騒がせして申し訳ありません。生徒会の今年度の目標は……」

 軽くブラックジョークを挟むも、いつものように広い講堂の中は静まり返っている。と言うか、俺自身がリコールはそれなりの騒動だと思っているだけで、そんなに騒ぎ立てるほどの出来事ではなかったのかも知れない。
 他の役員達はステージ裾に控えていて、この全校会議の動向を見守っている。恐らくは最後の質疑応答で生徒会と風紀の定例会議の時のような展開になると踏んでいたが、案の定、スピーチを終えて質疑応答の時間になった途端、

「会長様と鷹司様はお付き合いされているんですか?」

 そんな直球の質問が飛び出した。

「あー、それに関しては……」

 定例会議の時と同じように言い訳をしようと口を開いたその時、

「俺から一方的にキスをした」
「…… !!」

 定例会議では寝ぼけたと言い訳した鷹司が、急にそんなことを言い出した。

「俺達は付き合ってはいないが、お互いに心を許しあった仲だ」

 事前の打ち合わせでは定例会議と同じ言い訳をして事を収めようと言うことだったのに、何故か鷹司はそう続ける。

「な、ちょ、鷹司 !?」
「まあまあ、落ち着け。本当のことだろう?」

 慌てる俺の顎をくいっと持ち上げ、にやりと笑ってそう言った。いや、確かにあれは鷹司から一方的にされたことだし、ある意味ではリコールを経て鷹司に心を許したと言えなくもないけども。

「キャー! 鷹司さまぁ!」
「うそーっっ!」
「おめでとうございますー!」

 さっきまで静まり返っていた講堂は鷹司の爆弾発言のせいで黄色い声が飛び交い、失神者まで出て、一気に騒然としたのだった。
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