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107 破顔
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最近気づいたんだけれど、どうにも気持ちが疲れている時にはよくアンナを抱いている。
サーシャやリザのように、思うままに身体を使ってくださいという態度をアンナは取らない。跪き首を垂れて、口で舌で手で指で肉体のありとあらゆる場所を用いて男に徹底的な奉仕をする。男が女性を求めるなら身体も気持ちも動かさなくてはいけないが、アンナとの交わりはその必要が無い。まるで床に入った男は指一本動かす必要など無いと言われているようだ。刺激を与えられ、興奮してアンナの中央を貫いたら、そのままアンナに誘われて終わっている。
俺が女性を絶頂まで導くことに愉しさを感じていない男だったら、一晩で骨抜きにされていただろうな。
アンナとの床の楽しみは、アンナに奉仕されたのちに射精することではなく、途中からは奉仕を続けてくれた女性をただただ絶頂へと導く楽しさだろう。
アンナの献身的な奉仕を止めさせ、受け入れる準備ができたアンナの中央を貫き、にっこりと笑っているアンナの表情から笑みが消えて絶頂に身体と心を備えている瞬間を見ると、独特の嗜虐心がそそられる。奉仕だけでも褐色の肌は湿り気を帯びるが、ゆっくりと中を刺激してゆくと滝のような汗へと変わってゆく。肉体の表面から染み出ていたような汗が、肉体の内側からアンナの意志など無視して漏れ出ている汗へと変わってゆくようだ。
以前にアンナを抱いている時の笑顔が好きだと言ったことがある。
国民を魅了する王女の笑顔が、俺との交わりの中で俺にだけ向けられている感覚が凄く心地よかった。
それ以来、アンナはどうしても集中しなくてはいけない時以外に、床の上で笑顔を俺に向け続けてくれる。アンナの中に入る瞬間と、アンナが絶頂を迎える瞬間にだけ、目を閉じて眉間に小さなしわを作りながら、耐えるように肉体の反応を抑え込む。絶頂を迎えるその直前までクルミのような茶色い瞳は涙を溜め、微笑みながら悦びと快感の予兆の中で俺を見つめ続ける。
ついにその瞬間が来ると、アンナの身体は硬直と痙攣を繰り返し、大きな胸と肌を光らせ甘い声を発しながら達する。最後の瞬間に笑顔は無い。余韻の最中に荒ぶる呼吸を整え、顔に浮かんだ汗をぬぐうこともなく、俺の耳元で幸福をつぶやく。乱れた肢体や汗や髪の香りや悦びの言葉が、男に無二の官能的な満足感を与えることを、アンナはよく知っている。
次に備えて、アンナは自分の大きな胸に俺の顔を埋めさせる。
あまり余韻に浸る事も無く、アンナの腰は俺のちんこを咥えて次に向けて動き始めている。抱かれた頭を胸から離して、頬も赤くなったアンナにキスをする頃には、笑顔も取り戻している。
そろそろだな。
俺の上で動き続けるアンナの腰の動きを止めさせ、キスをしながら髪を撫でてやる。俺に応じてアンナがキスを返してくる。
「今日こそアラヒト様が動くことなく、アンナのお勤めを果たさせていただけると思っていましたのに」
「それは気持ちよさそうだけれど、また今度ね」
「はい」
次の床の話をすると、アンナは特に喜ぶ。もう汗だくだな。奥の方でたくさん絶頂までイケたせいか、赤い髪まで湿り気を感じる。既に15回は超えた。アンナもそろそろ次の段階に入ってもいい。
「次もイキそうになったら、止めるから」
すっとアンナの目から無邪気さが消えた。
「アンナになにをされるおつもりですか?」
「溜めて深くまでイってもらう」
笑顔が張り付いたまま、アンナは唾をのみ込んだ。
「リザ様のように愉しまれるということでしょうか?」
「そっちはそのうちね」
波動を起こせるか試す前にやる事がある。
五回ほど絶頂前に止めたが、イキそびれる度にアンナの顔から笑顔が消えていった。六回目にはもう泣きだしそうな顔をしている。
「止める?」
「いえ。続けてください・・・」
興奮はしているようだが、ご機嫌というワケにはいかないみたいだ。肌の紅潮はアンナの髪のように真っ赤になり、口は真一文字に結ばれている。
「あっ・・・アラヒト様っ!怖いっ!怖いですっ!」
怖い?
「なにが怖いの?」
「大きいのが・・・んっ!さっきから・・・大きいのが・・・登ってきます!」
背骨に沿って指先でアンナの背中を可愛がる。腰から上の全てを震わせアンナは痙攣した。肌の感触が敏感になっているな。笑顔を取り戻そうとしているが、涙が顔を覆っている。預言者様を通じて別世界へまで影響を与えるほどの巨大な快感については、王女もマハカムで教わらなかったようだ。知らなければ怖くなるが、知ってしまえば他の快感で替えは効かなくなる。
「このまま最後まで続けるね」
「ふっ・・・ううう・・・あっ・・・ふっ・・・」
意識はあるみたいだけれど、きちんと返事をする余裕が無くなっている。過呼吸気味では限界が近いな。対面座位でアンナを下から優しくリズミカルに突き上げ続けて、このまま溜めに溜めた絶頂を味わってもらう。どんな表情でアンナが最後を迎えるのか見てみたかったけれども、アンナの方に余裕が無いな。
「怖いっ!怖いっ!大きいっ!大きいですっ!うあっ!あっ・・・うあっ!あああああっ!!」
膝で俺の身体を挟んできた。最後の瞬間には俺の肩に頭が乗るようにアンナを抱き寄せ、痙攣を抑えつけるように褐色の肩と背中を抱きしめる。ちんこを締め付けるきつさがアンナの痙攣の深さを教えてくれる。膝が震えて口から息を吸う音が大きく聞こえる。呼吸に合わせてアンナの肩が上下し、今までと比較にならないほど肌から汗が溢れ出てくる。
・・・ちょっと締められすぎてちんこが痛いな。
呼吸が落ち着くまでふんわりと抱きしめてやり、感想でも聞こうと思ったが、ちんこを女性器で咥えたままアンナは気を失ってしまったらしい。
さすがに笑顔は無かったか。
サーシャやリザのように、思うままに身体を使ってくださいという態度をアンナは取らない。跪き首を垂れて、口で舌で手で指で肉体のありとあらゆる場所を用いて男に徹底的な奉仕をする。男が女性を求めるなら身体も気持ちも動かさなくてはいけないが、アンナとの交わりはその必要が無い。まるで床に入った男は指一本動かす必要など無いと言われているようだ。刺激を与えられ、興奮してアンナの中央を貫いたら、そのままアンナに誘われて終わっている。
俺が女性を絶頂まで導くことに愉しさを感じていない男だったら、一晩で骨抜きにされていただろうな。
アンナとの床の楽しみは、アンナに奉仕されたのちに射精することではなく、途中からは奉仕を続けてくれた女性をただただ絶頂へと導く楽しさだろう。
アンナの献身的な奉仕を止めさせ、受け入れる準備ができたアンナの中央を貫き、にっこりと笑っているアンナの表情から笑みが消えて絶頂に身体と心を備えている瞬間を見ると、独特の嗜虐心がそそられる。奉仕だけでも褐色の肌は湿り気を帯びるが、ゆっくりと中を刺激してゆくと滝のような汗へと変わってゆく。肉体の表面から染み出ていたような汗が、肉体の内側からアンナの意志など無視して漏れ出ている汗へと変わってゆくようだ。
以前にアンナを抱いている時の笑顔が好きだと言ったことがある。
国民を魅了する王女の笑顔が、俺との交わりの中で俺にだけ向けられている感覚が凄く心地よかった。
それ以来、アンナはどうしても集中しなくてはいけない時以外に、床の上で笑顔を俺に向け続けてくれる。アンナの中に入る瞬間と、アンナが絶頂を迎える瞬間にだけ、目を閉じて眉間に小さなしわを作りながら、耐えるように肉体の反応を抑え込む。絶頂を迎えるその直前までクルミのような茶色い瞳は涙を溜め、微笑みながら悦びと快感の予兆の中で俺を見つめ続ける。
ついにその瞬間が来ると、アンナの身体は硬直と痙攣を繰り返し、大きな胸と肌を光らせ甘い声を発しながら達する。最後の瞬間に笑顔は無い。余韻の最中に荒ぶる呼吸を整え、顔に浮かんだ汗をぬぐうこともなく、俺の耳元で幸福をつぶやく。乱れた肢体や汗や髪の香りや悦びの言葉が、男に無二の官能的な満足感を与えることを、アンナはよく知っている。
次に備えて、アンナは自分の大きな胸に俺の顔を埋めさせる。
あまり余韻に浸る事も無く、アンナの腰は俺のちんこを咥えて次に向けて動き始めている。抱かれた頭を胸から離して、頬も赤くなったアンナにキスをする頃には、笑顔も取り戻している。
そろそろだな。
俺の上で動き続けるアンナの腰の動きを止めさせ、キスをしながら髪を撫でてやる。俺に応じてアンナがキスを返してくる。
「今日こそアラヒト様が動くことなく、アンナのお勤めを果たさせていただけると思っていましたのに」
「それは気持ちよさそうだけれど、また今度ね」
「はい」
次の床の話をすると、アンナは特に喜ぶ。もう汗だくだな。奥の方でたくさん絶頂までイケたせいか、赤い髪まで湿り気を感じる。既に15回は超えた。アンナもそろそろ次の段階に入ってもいい。
「次もイキそうになったら、止めるから」
すっとアンナの目から無邪気さが消えた。
「アンナになにをされるおつもりですか?」
「溜めて深くまでイってもらう」
笑顔が張り付いたまま、アンナは唾をのみ込んだ。
「リザ様のように愉しまれるということでしょうか?」
「そっちはそのうちね」
波動を起こせるか試す前にやる事がある。
五回ほど絶頂前に止めたが、イキそびれる度にアンナの顔から笑顔が消えていった。六回目にはもう泣きだしそうな顔をしている。
「止める?」
「いえ。続けてください・・・」
興奮はしているようだが、ご機嫌というワケにはいかないみたいだ。肌の紅潮はアンナの髪のように真っ赤になり、口は真一文字に結ばれている。
「あっ・・・アラヒト様っ!怖いっ!怖いですっ!」
怖い?
「なにが怖いの?」
「大きいのが・・・んっ!さっきから・・・大きいのが・・・登ってきます!」
背骨に沿って指先でアンナの背中を可愛がる。腰から上の全てを震わせアンナは痙攣した。肌の感触が敏感になっているな。笑顔を取り戻そうとしているが、涙が顔を覆っている。預言者様を通じて別世界へまで影響を与えるほどの巨大な快感については、王女もマハカムで教わらなかったようだ。知らなければ怖くなるが、知ってしまえば他の快感で替えは効かなくなる。
「このまま最後まで続けるね」
「ふっ・・・ううう・・・あっ・・・ふっ・・・」
意識はあるみたいだけれど、きちんと返事をする余裕が無くなっている。過呼吸気味では限界が近いな。対面座位でアンナを下から優しくリズミカルに突き上げ続けて、このまま溜めに溜めた絶頂を味わってもらう。どんな表情でアンナが最後を迎えるのか見てみたかったけれども、アンナの方に余裕が無いな。
「怖いっ!怖いっ!大きいっ!大きいですっ!うあっ!あっ・・・うあっ!あああああっ!!」
膝で俺の身体を挟んできた。最後の瞬間には俺の肩に頭が乗るようにアンナを抱き寄せ、痙攣を抑えつけるように褐色の肩と背中を抱きしめる。ちんこを締め付けるきつさがアンナの痙攣の深さを教えてくれる。膝が震えて口から息を吸う音が大きく聞こえる。呼吸に合わせてアンナの肩が上下し、今までと比較にならないほど肌から汗が溢れ出てくる。
・・・ちょっと締められすぎてちんこが痛いな。
呼吸が落ち着くまでふんわりと抱きしめてやり、感想でも聞こうと思ったが、ちんこを女性器で咥えたままアンナは気を失ってしまったらしい。
さすがに笑顔は無かったか。
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