天冥聖戦 外伝 帰らぬ英雄達

くらまゆうき

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第38章 消えぬ失態

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時は戻り。


ハンナは伝令の言葉に驚きを隠せない。


宮衛党が裏切った。


今日まで一緒に訓練してきたのに。


竹子は甲斐の進覇隊の伝令に一礼するとおもむろに前に歩き始める。




「竹子様?」
「行きますよ。 絶対に許さない。 もしかしたら誤報かもしれないから。 自分で見に行く。」



竹子はそれ以上何も言わずに薙刀を持って歩いていく。


満身創痍の中央軍を連れて。


そしてしばらく歩くと進覇隊が止まっている。




「ああ竹子様。 甲斐様ならこの奥に。」
「ありがとうございます。 行きますよ中央軍。」



竹子の表情は無だった。


動揺しているのか。


それとも怒りを必死に押し殺しているのか。


とにかく表情は無だった。


それを心配そうに見ているハンナはチラリと又三郎を見ると又三郎の表情は怒りに満ちていた。


今にも爆発しそうといった表情だ。


そして前列に辿り着くとそこにはハンナも目を疑う光景が広がっている。


柵を立てて武器を構える宮衛党。


しかし兵士の表情は動揺していた。




「どきなさい。」
「で、でも・・・ヘスタ様が・・・」
「どきなさい。」
「えっと・・・」




竹子の圧力に今にも柵をどかしそうな兵士。


大勢の宮衛党の兵士の中を割って出てくるヘスタ、アスタ。


彼女らの表情も暗かった。




「どういうつもり?」
「ご、ごめんなさいっ」
「優奈姫様が・・・」
『殺されちゃうのっ!!』



竹子は目を細めている。


大きく息を吸って気持ちを落ち着かせる。


竹子の周りにいる白神隊は今にも襲いかかりそうだ。



「騙されたのね。 下界にいる優奈の身はこの又三郎の弟の厳三郎とその兵士が守っているの。 どうして相談しなかったの?」
「虎白様に話そうとしたけれど・・・」
「冥府の使者が・・・」
『言ったらメルキータが虎白様に殺されるって!!』




ため息をついた竹子は今にも泣きそうなヘスタ、アスタを見つめてまたため息をつく。


竹子は何も言わなかったがヘスタ、アスタは柵をどかした。


そして宮衛党の中を中央軍が入っていく。


次々に武器を置いて降伏する宮衛党。


そして最前列に行くと竹子は顔色が変わった。


柵の向こう側で銃撃の雨に晒されている虎白と白王隊。


虎白は座り込み動かない。


そしてメルキータの実の妹のロキータが拳銃を虎白の頭に向けている。


その光景を柵の中でじっと見つめるメルキータ。


竹子は衝撃と混乱で唖然としている。


しかし竹子の背中をポンっと押す甲斐。


我に帰った様に竹子は甲斐の顔を見ると甲斐は出会ってから今日まで見た事ないほどに怒りに満ちた表情をしていた。



「こいつらあたいがいくら言ってもどかねえんだよ。 殺すしかないね。」
「メルキータ。 どういうつもり。」



竹子が来て慌てたメルキータはおどおどとしている。


武器を竹子に向けるわけでもなくひたすらに動揺している。




「ぜ、全部虎白が悪いんだ。 優奈姫様の事を大切にしていない。」
「いい加減にして。 どいて。」
「ダメだ。 優奈姫様が死んでしまう。」




二度同じことは言わない。


竹子の目は猛獣の様に鋭かった。


大好きな虎白が死んでしまう。


竹子はメルキータを斬る覚悟ができている。


それを痛いほど感じているのはメルキータだった。


あまりの威圧感にメルキータは柵をどかす。




「この柵を急いでハシゴに作り替えてください!」



柵の向こう側にいる虎白。


虎白と柵の間には穴が空いていた。


そこから這い上がってくる冥府軍。


一体何をされたのか。


竹子は考えなかった。


とにかくハシゴを兵士達と共に作った。


中央軍兵士達は虎白と白王隊を救おうと冥府軍が銃撃してくる砦に一斉射撃を浴びせた。


その場の全員が必死にできる事をした。


何とかハシゴを作った竹子は妹の優子と共にハシゴを渡った。


虎白は瀕死の重傷。


白王隊も負傷者で溢れかえっていた。


しかし誰も死んでいなかった。


この驚異的な生命力。


虎白を連れて後方に下がる竹子は虎白の無事を必死に祈ったと同時に今回の敗戦が濃厚になった事も察した。



「もう一度行くぞ。」



ハンナは耳を疑った。


白陸軍の軍医のシーナに手当てをされた虎白は立ち上がりそう言った。


その場にいる誰もが騒然としている。


全軍は満身創痍で虎白と白王隊もボロボロ。


もう一度攻撃を仕掛けてどうなるのか。


ハンナは黙っている。


虎白と会話する竹子をただ見つめていた。


しかし虎白の意見は変わらない。


今回撤退すると次の出陣はもう叶わない。


虎白も必死だった。


竹子がハンナ達の元へ戻ってくる。


浮かない表情の竹子を心配そうにハンナは見ている。




「もう一度ですか?」
「うん。 政治的に次の出陣が難しいからここで勝負をつけるって。」
「竹子様・・・」




今にも泣きそうなハンナの表情。


竹子はハンナの背中を優しくなでる。


何故だろうか。


竹子とはいつもそうだ。


触られるとどうしてこんなにも落ち着くのか。


声を聞くとどうしてこんなにも勇気が出てくるのか。


不思議な事だ。


ハンナは言いかけた言葉を飲み込む。



「大丈夫。 生きて帰れる。 一緒に帰ろう。 リト少尉が見ていますよ。」
「リト・・・あなたならこの状況でも行くって言うんでしょうね。」




皮肉なまでに美しい青空。


ハンナは天空を見てつぶやく。


その間も竹子の優しい手はハンナの背中にあった。


そしていつもそうだ。


次の瞬間には腹の底から力が出てくる。




「必ず生きて帰るっ!! 竹子様! 最後までご一緒します!」




ニコリと微笑んだ竹子は薙刀を持って虎白と白王隊について行く。



その場に残った者もいる。


縄で縛られる宮衛党と負傷兵や神通力が限界の兵士達。


しかしほとんどの者が狐の皇帝に続いた。




「全軍突撃ー!!!」




虎白は走りながら叫んだ。


泣いても笑ってもこれが最後。


死ぬか生きるか。


しかし迷いはない。


虎白にも竹子にも。


ハンナにも。


必ず我らの天上界を守る。


そして生きて帰る。


広大なアーム地点を真っ直ぐ走る。


その先に見える不気味にそびえ立つ砦を目指して。




「撃ってくるぞ! 射撃隊撃てー!!」



冥府軍の反撃よりも先に攻撃をする白神、美楽隊と中央軍。


いつだって先に攻撃を仕掛ける。


こんな状況でもそれは変わらない。


中央軍の援護射撃の中、虎白と白王隊は突き進む。


やられたらやり返すと言わんばかりに。


その背後に続く甲斐と進覇隊。


射撃をしながら続く中央軍。


ハンナはその光景を見て思った。




「きっとこの戦いは天上史に残る。 でもそれが何? 私は死にたくない。 絶対に生きて帰ってこの先を見たい。 虎白様や竹子様が創る未来を。 その中で生きていたい。」




ただ走った。


砦から顔を出す冥府軍の顔が見えるほどの距離まで。


すると砦から布が舞い上がる。


冥府軍とは違う何かが砦の壁から覗かせる。


黒い何かがこちらを向いている。



「重機関銃だ!!」



戦闘ヘリなどに搭載されているミニガン。


少しでも当たれば身体は吹き飛ぶ。


ハンナは全身の血が冷たくなるのを感じる。




「や、やっぱりダメだった・・・」



しかしハンナは確かに見ていた。


迷う事なく進む竹子の姿を。


どうしてなのか。


愛する虎白が進むからか。


恐怖を押し殺してハンナは進む。


しかし心の中で思った。



「リト。 今から行くよ・・・」



キーンッ!!!


ダラララララララッ!!


甲高い爆音と共に吹き荒れる突風。


砂ぼこりが戦場に舞う。


ハンナもその場に立ち止まり目をつぶる。


爆音と共に聞こえる悲鳴の様な声と瓦礫が崩れる音。


微かに目を開けたハンナが見た光景。



「うう・・・うう・・・」



思わず涙が溢れ出た。


白陸軍の前でホバリングするボロボロの機体。


まるで盾になる様に。


そして放たれているもの凄い銃撃は砦の上にあるミニガンごと粉砕していく。


白陸空軍の小さな戦士。


大将軍春花。


天空から舞い降りてきた。


ハンナはその奇跡に歓喜して涙した。


ここは戦場。


泣いてはいけないとかつて平蔵達に教えられた。


しかし泣かずにはいられなかった。




「ああああああああああ!!!!!! リトおおおおおおおおお!!!! これがあなたの愛した白陸軍だよね!!」





天空の小さな戦士の活躍により遂に白陸軍は砦へハシゴをかけた。


その先頭を切ったのも虎白だった。


白王隊、竹子、優子、白神、美楽隊と続く。


そして中央軍が登り更に右翼軍も砦へ攻め込む。


最後は開戦当初から音信不通だった左翼軍の大将軍夜叉子の代理で臨時に務めた実の妹の修羅子。


正規の白陸軍ではないが天上界と姉のために参陣した。


砦の周囲には白陸軍とは異なる多くの天上軍が冥府軍の残党を掃討している。


今日までに多くの犠牲者を出した。


泥沼化したアーム戦役も終結が見えて来た。


冥府軍総大将ウィッチを討ち取れば。


ハンナは竹子の隣で最後の戦闘に参加している。


この戦いに参加した何百万もの将兵の中にハンナはいる。




「私はこの泥沼の戦争から生きて帰る。」




ハンナの決意。


クリーム色の可愛らしい髪の毛がヘルメットの下から風になびいている。


戦況は圧倒的に有利。


しかしハンナの主の竹子は油断していなかった。




「まだ終結していません! 白陸の地を踏むまで気を抜かないでください! これは絶対の命令です!」




過去の教訓からだ。


かつてメテオ海戦で終結直前に太吉を失ってしまった。


竹子は野良猫の様に周囲を警戒している。


ハンナも第六感を発動して周囲に敵がいないか確かめる。




「それにしても慣れないなあ・・・この命の気配。 たくさんあるけれど少しずつ消えていく・・・」




第六感で感じる双方の兵士達の生命の気配。


一つまた一つと消えていく。


胸を痛めるハンナは寂しげな表情をして遠くを見る。




「リトから消えゆく生命の気配・・・触って更に分かる最期の瞬間・・・第六感っていう能力は切ないなあ・・・」




今にも泣き出しそうなハンナは遠くを見たままだ。


しかし突然顔をしかめて草むらを凝視する。


現在のアーム地点は小雨が降っていてやや風が吹いている。


普通なら気にする事もない草むら。




「竹子様。 あの草むらなんか怪しくありませんか? 第六感を出しているんですが気配が多すぎて・・・草むらの先では白王隊や虎白様が戦っていますし・・・」



ハンナの言葉を聞いた竹子は薙刀を構えて少しずつ草むらへ寄っていく。


又三郎が竹子の隣を守っている。


それに続く白神隊。


首をかしげた竹子は指で兵士に合図する。


「草むらを撃て」と。


ライフルを構えて竹子の合図を待つ兵士達。


次第に強くなる雨は視界を悪くしていく。




「撃てっ!? 防御!!」



兵士達は慌ててライフルを下げる。


盾兵がライフル兵を押しのける様に出てきて防御態勢を取る。




「突撃いいいいいい!!!!!」
『ああああああああああああああああ!!!!!』



ハンナや竹子が感じていた気配。


その数の多さにわからなかった。


しかし確かにそこにいた。


感じた気配は草むらの先の白王隊ではない。


銃剣を装着した玉砕覚悟のウィッチの部下達だった。


何百人もの兵士が最期の瞬間を覚悟して1人でも天上軍を道連れにしようと襲いかかってきた。



「白神隊! 乱戦!」
『おおおおおおおおおおー!!!!』



きっとこれが最後だ。


この泥沼化のアーム戦役でハンナ達が殺す最後の兵士達だ。


剣を抜いてギュッと力を入れる。


ハンナは鋭い表情で向かっていく。


雨は本降りになって地面はぬかるんでいく。


泥沼化のアーム戦役で泥だらけの最終戦闘。



「死ぬもんか! 絶対に生きて帰る! 第七感!!」



最後の力を振り絞った。


覚醒したばかりの第七感を出して。


ハンナはバタバタと敵を斬る。


その度に返り血や泥が飛んでくる。


純白の白神隊の制服もいよいよ何処の隊だかわからないほどに汚れていく。




「虎白様がウィッチを討ち取ったぞー!!!」



その声は砦中に響いた。


ハンナにもしっかりと聞こえた。


目の前にいる敵にも聞こえている。


はずだったがまるで攻撃を止めない。


彼らは死ぬつもりだ。


ハンナの動きは止まらなかった。


蹴散らされて倒れ込んでも何度でも立ち上がるウィッチの部下。




「お前らだけは道連れだ! ただでは死なねえぞ! 一緒に死ねえええ!!」




満身創痍の白神隊には苦しい相手だった。


生き残るつもりのない兵士を相手にするのは。


剣で刺しても全く怯まない。


吐血して力が抜けていくのに倒れない。


刺されたまま銃剣をハンナ達に刺そうとしてくる。




「はあ・・・はあ・・・絶対に。 絶対に生きて帰る! 死にたければ勝手に死ねえええ!!」
「寂しい事言うな天上軍・・・お前も道連れだ・・・」



ハンナはその気迫にやや押され始める。


兵士は腰からナイフを抜いてハンナの顔に振り抜く。


慌てて避けたが頬から血が流れる。


鋭い目つきになったハンナは身体を前に出して兵士を押し倒すと何度も剣で刺した。


返り血と泥が顔に飛び散る。




「美楽隊! 白神隊を助けるよー! 突撃いい!」



竹子より幼く可愛らしい声が響く。


ハンナが見た光景は本当に終結を意味した。


第2軍の優子と美楽隊が乱戦に参加する。


更には進覇隊や左翼軍の指揮官のレミテリシアと不死隊まで現れる。


残るのはこの場にいる敵だけ。


長かった。


辛かった。


怖かった。


そして。


悲しかった。


天上史に残るアーム戦役の終結。


ハンナは疲労で倒れこみ衛生兵に運ばれていった。


リトを含む帰らぬ英雄達に捧ぐ。
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