天冥聖戦 伝説への軌跡

くらまゆうき

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第10ー4話 神々の決意

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皇国の中で秘密裏に進む冥府への援軍派兵の話を最初に持ってきた白斗はあの日に出会った自分と似た境遇であるペデスの事を考えていた。


宮衛党の基地の中で新兵訓練を監督しながら隣に立つメリッサとペデスの話をしていた。


どうしても援軍として助けに行きたい白斗は近頃とても気合いが入っていた。




「ほら走れ!!」
「そっかあ冥府も大変だねえ。」




メリッサは冥府より天上界の平和を第一に考えている様子だ。


長年冥府の侵攻によって苦しめられた天上界では多くの被害を出していた。


メリッサもかつて暮らしていた家を冥府軍に焼き払われている。


大好きな母のアリッサとの思い出がたくさん詰まった家だ。


それを今になって分が悪いから助けてと言われてもメリッサにはさほど響かなかった。




「まあそれでこの子達が死ぬのはメリッサ反対だなあ。」




しかし白斗の意見は違った。


今の冥府はかつての冥府とは違う。


天上界の味方をする姿勢が強いペデスこそ信頼に足る存在だと主張している。


だがメリッサはさほど興味もなさそうに「パパがなんとかするでしょ」と虎白の決定を待ちながら大切な半獣族の兵士を見ていた。


不満を隠せない白斗は訓練監督をメリッサに任せて足早に虎白の城へ向かった。


近頃この若き夫婦の仲は睦まじくはなかった。


メリッサと白斗はたびたび意見が分かれては口論をしていた。


しかし冷静で仲間思いのメリッサと感情的で手柄を重視する白斗とでは口論だけでは済まず、家出が頻繁に起きていた。


メリッサがアリッサとスレッジの暮らす北側領土に帰る事も珍しくなかった。


今日は白斗が家出をして虎白の元まで来ていた。


一夜明けた虎白と竹子は仲睦まじく朝食を食べていた。




「父上おはようございます。」
「おお。 飯食うか?」
「いただきます。」





竹子に一礼すると「ちょっと待っててね」と白斗の朝食を用意するために厨房へと戻っていった。


椅子に座って虎白の朝食を見て微笑む白斗は羨ましそうに料理する竹子を眺めていた。


口角を上げた虎白が自慢げに笑っていると白斗は大きなため息をついた。



「仲睦まじいですね・・・」
「上手くいかねえのか?」
「ええ・・・意見が合いません・・・」



思い返してみると妻達はいつも虎白の意見に賛同してくれていた。


だがあれは虎白が決めて行動する他ない状況だったからとも言える。


白陸はここまで発展していなかった。


突如攻め込んでくる冥府にも迅速に対応しなくては大勢が犠牲になってしまう。


だから妻達も決定に否定する事なく賛同してくれたんだと。


虎白が話す内容に耳をかたむけながらも「そうでしょうか・・・」と首をかしげている。




「俺だって勝手に冥府に乗り込んだりした日には夜叉子や甲斐に怒られたもんだ。 それに竹子や莉久は泣いていたしよお。」




白斗がメリッサと上手くいかない理由の一つとして妻を思っての行動かそうではないかという違いがあった。


確かに虎白も独断行動が多かったが、常に妻の幸せを口にしながら行動していた。


それに対して白斗はペデスの事ばかりを口にしてメリッサの幸せを行動にも言動にも出していなかった。


虎白がその点を優しく話してみると白斗からは思いもよらぬ返答が返ってきた。



「今は有事であり、妻との時間は優先できません。」




それは日本人らしい意見とも言えたが、虎白には驚きを隠せなかった。


日本人も仕事が忙しすぎて家族を優先できないなんて事が多々あるが、今の白斗にはメリッサとの時間は十分にあるはずだった。


すると竹子が大盛りの白米とおかずを持ってきた。


両手を合わせた白斗は一心不乱に食べ始めると嬉しそうに笑っていた。




「メリッサは飯なんて作ってくれませんよ。」



すると竹子が笑みを浮かべながら「仕方ないよ」と透き通る声で返した。


竹子はその点恵まれている。


私兵白神隊の又三郎とルーナがもはや宰相ほどの経験を持っているからだ。


竹子が神話になった事で彼らの階級は既に宰相にまで昇格していたが、それ以前から彼らの能力値は宰相としてやっていけるほどに熟練されていた。


優しい表情で笑う竹子は「皆さんのおかげだから」と有能な部下や家族に対しての感謝の気持ちをあらわにしていた。


朝食を美味しそうに食べている白斗が竹子を羨ましそうに見ていると、虎白が温かいお茶を飲みながら「なあ」と呼びかけた。




「とりあえず時間を置くか。 お前にはペデスとの連絡係を任せる。」
「父上!?」
「中間地点に簡易的な基地を作るからそこで話し合え。」
「ありがとうございますっ!!」




飛び跳ねる様に喜びながら部屋を出ていく白斗を見る虎白は笑っていなかった。


竹子の顔を見ると苦笑いをしていた。


すると竹子は「きっとメリッサが虎白の奥さんだったら惚れ込んでいたのに」と口にすると「止めろよ娘だから」と気まずそうな表情をしている。


そして立ち上がると「スレッジに会いに行く」と外出の支度を始めた。


近頃の夫婦仲を心配しているスレッジは度々、虎白に会いたいと手紙をよこしていた。


メリッサの家出が頻繁にある事からスレッジは心配でたまらないのだろう。


多忙を極める虎白だが、北に向かう事にした。


オリュンポス事変以降で初の訪問だった。


そして雪花を呼ぶと「中間地点に要塞を建設しろ」と命令して竹子を抱きしめてからキスをして旅立っていった。













宮衛党に戻った白斗はメリッサに中間地点へ行く事を話すと表情が歪んでいた。


「危ないよお」と話すメリッサだったが、白斗は聞きもせずに身支度を始めた。


まるで話を聞いていない白斗は迎えに来る雪花軍団を今か今かと待っている。


下を向いて「もうメリッサの事好きじゃない?」と小さい声で尋ねた。




「はあ? なんでそうなんだよ。」
「だって・・・」
「おい状況考えろ今は有事なんだよ!!」



声を上げる白斗にメリッサは「ごめんね」と一言だけ言うと宮衛党の訓練に戻っていった。


窓から外を見ると雪花が迎えに来ていた。


「殿下行きますよ」と声が聞こえると城を飛び出して中間地点へと向かった。


ペデスとの会合に高揚する白斗は足早に中間地点に辿り着くと雪花軍団が砦の建設を始めた。


見るとそこには武士ではない狐達が手際よく建設を行っていた。


彼らは皇国の職人達だ。


寡黙で勤勉な彼らは与えられた建設任務を淡々とこなしている。


数時間もすればあっという間に砦のほとんどが完成していた。


呆気にとられる白斗を横目に雪花が尋ねた。




「それで冥府とはどの様にして連絡を取りますか?」
「冥府の門に手紙のついた弓を放ってくれ。」
「古き良き連絡手段ですね。 しかし虎白様より携帯電話を預かっております。 次にペデスに会われたらこれを渡してください。」





雪花から携帯電話を渡されると僅かな護衛を連れて冥府の門に弓を放ちに向かった。


今まで敵として戦ってきた冥府とのやり取りは簡単ではなかった。


冥府門に弓を放つとそこからはペデスが訪れるまで待つ他なかった。


中間地点は一時間ごとに天候が変わる異常な場所だ。


だがそれすらも考慮された砦には冷暖房設備に風呂まで作られていた。


砦内のほとんどに屋根がついており、快適に生活できるほどだった。


そして白斗は砦での生活を始めた。


次にペデスが訪れるまで。



















白斗が中間地点に滞在している頃、虎白は北側領土にあるスラグ王国を訪れていた。


黒塗りの車とバイクに護衛される虎白はスレッジの城に着くと黒服の男達に案内されて城の中へと入っていった。


すると出迎える様に待っていたのは鮮やかなドレスに身を包んだアリッサだった。




「よお!!」
「あら虎白君!! 天王就任おめでとう。」
「ありがとな。 調子はどうだ?」





アリッサは笑顔のまま、「順調よ」と返すと夫であるスレッジの元へ案内した。


大きな扉を開くとそこにはスレッジが巨石の様に座っている。


相も変らず滑稽なお面をしているが、これは最愛の娘であるメリッサからの贈り物だ。


虎白を見るとスレッジは「お・・・おめで・・・とう・・・」と話していた。


そして隣に座る虎白の肩をとんとんっと叩いたつもりだったが虎白は吹き飛んでひっくり返っていた。


力加減が上手くできないスレッジに吹き飛ばされるという事は珍しい事ではない。


その昔旅をした面々なら一度はあるはずだ。


戦神スカーレットでさえ吹き飛ばされている。


地面に頭と背中をつけて天井に足を向けて逆さまになる虎白は笑いながら起き上がった。


そしてスレッジとウイスキーを飲み始めるとメリッサと白斗の事を話し始めた。




「最近上手くいってないらしい・・・」
「お・・・俺の・・・たからもの・・・傷つける・・・許さない・・・」
「わかってるよ。」




スレッジは拳を握りしめて震え始めると机が地震でも起きたかの様に揺れ始めた。


落ち着かせるアリッサは肩を優しくなでて「あの娘なら大丈夫」と話していた。


申し訳無さそうに黙り込む虎白を見て優しく微笑むと「強い子だから」と虎白の事まで慰めている。


「きっとメリッサも辛いでしょうけどあの子は自分で解決できるわ。」
「早く戦争を終わらせてあいつらには幸せになってほしい・・・」



それは虎白もスレッジもアリッサも同じ思いだった。


我が子の幸せを願わない親なんていないのだ。


すると黒服の部下がスレッジに何か耳打ちしていた。


驚いた様子のスレッジは立ち上がると正門へと向かった。


首をかしげる虎白はアリッサと顔を見合わせると笑みを浮かべている。




「どうした? 反乱か?」
「とんでもない。 あの人が慌てる時はいつもメリッサが帰ってきた時だけよ。」
「メリッサ!?」




白陸にいるはずのメリッサが戻ってきた。


その事に驚いた虎白はスレッジを追いかけて正門に向かった。


正門に着くと黒服に護衛されるメリッサの姿があった。


虎白は「メリッサ」と名前を呼ぶとスレッジが虎白を押しのけて娘の元へ駆け寄った。


吹き飛んだ虎白は逆さまになりながら見ているとメリッサは虎白の元へ走ってきた。




「パパー!!」
「お、おいスレッジがいるぞ。」
「スレッジパパは暴れるから嫌だよお。」




起き上がった虎白はうなだれるスレッジを見ながらメリッサの手を引いて歩いていった。


「ほら」とメリッサの背中を押してスレッジの前に立たせると気まずそうに目を背けていた。


首をかしげる虎白の横にアリッサが来ると「親子喧嘩中なの」と小さい声で話した。


するとメリッサは「パパ嫌い」と言って城の中へと入っていった。


虎白がメリッサを呼びながら追いかけると「パパ好きー」と抱きついてきたではないか。




「メリッサどうした?」
「白斗の事を話したらスレッジパパは白斗をぶっ飛ばすって怒るのお。」
「お前の事を愛してるからだよ。」




そんな事は当然わかっていた。


賢いメリッサならわからないはずもない。


だが求めている事ではなかった。


白斗は気の強い子だ。


ぶっ飛ばしても反発するなんて事はメリッサがよくわかっていた。


だからこそ慎重に動く虎白の事がメリッサは好きだった。



「誰だって可愛い娘が大切にされていなかったら嫌だろ。 俺だって本当は白斗を殴ってやりたい。 親友の娘なんだぞお前は。」
「でもパパは考えて動いてくれるじゃん・・・」





スレッジは考える事は苦手だ。


スラグ王国の内政やスタシアとの外交も同じく親友のパーシーが担当していた。


だがそれでもスレッジが国主なのには理由がある。


戦いが圧倒的に強い事もそうだが、人を惹きつける魅力がスレッジにはあったのだ。


その魅力こそが娘のために感情的になれるという面だ。


娘のメリッサだけではない。


スラグの国民のために感情的になれるのだ。


ある日橋の建設工事が終わらずに国民が橋を渡れずに困っていた時には車と人を一台ずつ素手で運んで川を渡るなんて事までしていた。


決して賢いわけではない。


だが誰かのために動かずにはいられないスレッジの姿勢は多くの国民からも愛されていた。


そんな不器用なスレッジがこの世界で誰よりも愛しているのがメリッサだ。


白斗がメリッサと結婚する時も大暴れをした。


虎白はそんなスレッジを知っている。



「俺はすぐ色々考えちまう。 スレッジみたいに愛する娘のために暴れたりできるのはカッコいい。」
「でもそれでもっと白斗と仲悪くなりたくないよお・・・」
「ああ、それは慎重にやろうな。 でもスレッジの気持ちを汲んで優しくしてやってくれ・・・」




そして虎白はメリッサの前で深々と頭を下げた。


「白斗の事もスレッジの事も頼む」と。


色々言っているが虎白だって誰かのために感情的になっているではないかとメリッサは虎白を見て思っていた。


だがスレッジの事だってメリッサは本心では好きでたまらないのだ。




「わかってるよお・・・」
「め・・・メリッサ・・・お、俺は・・・」
「パパごめんねえ。 大好きだよお。」




そう言ってメリッサが抱きつくと滑稽なお面から涙が溢れ出ていた。


声を上げて泣き叫ぶスレッジの号哭はまさに爆音。


耳を塞いで笑うメリッサはスレッジの大きな胸にしがみついていた。


虎白は少し目に涙を浮かべると「じゃあ俺は行くわ」と家族の時間を与えるために立ち去った。


この微笑ましい家族の幸せを守れるためならどんな事でもできると虎白はこの時思ったと同時に至らぬ息子を支えたいとも思った。









中間地点でペデスの来訪を待つ白斗の元には遂に冥府軍の旗が見えた。


何が起きるかわからないこの接触に警戒する雪花は兵士達に戦闘の準備だけはさせていた。


そしてゆっくりと近づいてくる冥府軍の中からペデスが姿を現した。


しかし前回会った時よりも冥府軍の数は減っている。


白斗は砦から飛び出すとペデスの元へ駆け寄った。


ふらふらと歩くペデスの表情は疲れ切っていた。


白斗に寄り掛かる様に倒れ込むと「飯をくれないか・・・」と悲痛の表情を浮かべている。


すぐに食事を用意させた白斗は腹いっぱいに食べさせると状況を尋ねた。


すると下を向いて絞り出す様な声で「もうダメだ・・・」と話していた。




「一体何が起きているんだ?」
「相手が強すぎる・・・ジアソーレという男だ。」
「何者なんだ?」
「僕もわからない・・・だがあいつとその軍隊はあまりに強く、僕の兵士は次々に倒れていった。」




白斗は心配そうにペデスを見ている。


そして雪花を見るとある事を言い始めた。


「ペデスはもう冥府に戻らない方がいい」と話すと雪花は黙り込んだ。


しばらくすると「かしこまりました」と返して生き残っている僅かな冥府軍とペデスの宿営を用意させた。




「冥府に残っているペデス派はどれくらいいる?」
「もう残っていないだろうな・・・魔族の生き残りが独自に戦っているが彼らは僕の命令なんて聞かないさ。」




ハデスによる長い冥府政権は彼の死によって一気に混沌と化した。


まだ若いペデスにその全てを従えさせる力はなかった。


古くからハデスの近衛兵として仕えていた者だけがこの場まで付き従った。


残る冥府軍はジアソーレという男の配下になった。


顔を歪めるペデスに「もう大丈夫」と話すと宿営に案内した。


この事は白陸に直ぐに伝えられた。


北側領土から白陸に戻った虎白は事態を深刻と見ると兄の天白に援軍派兵の話を催促するために皇国へと足を運んだ。












安良木皇国。


虎白は天白に催促するために訪れるとそこには総大将であるアマテラスが訪れていた。


スサノオやツクヨミまでも同席している。


今回の事態を説明している天白は激しい口調で援軍派兵を促していた。




「おお愛弟よ。」
「兄貴どうなんだ?」
「高天原軍の派兵は厳しいそうだぞ。」
「いいよ皇国だけ行かせてくれるなら。」




するとアマテラスは虎白に「問題ないの?」と問いかけた。


万が一にでも命を落としてほしくないアマテラスは危険な冥府侵攻を吟味していた。


何よりも優先されるのは日本神族の生命であると話すアマテラスに対して虎白は嬉しそうに一礼した。


するとアマテラスが更に問いかけた。



「高天原軍は出すわけにいかないの。」
「わかってるよ。」
「でも我々は同行するつもりなの。」



その言葉に驚いた虎白は天白の顔を見ていた。


天白が激し良い口調で話していた内容とは「それこそ危険だと」話していた。


我らが御大将の生命を危険に晒すわけにはいかない。


それこそが皇国の真の役目であった。


大陸大戦でゼウスに記憶を操られる前に皇国が課せられていた使命こそ「アマテラスの守り手」であった。


虎白も「来なくていいって」と首を振っている。


するとアマテラスは眩しいほどの笑みを浮かべて「嬉しいかぎり」と白くて綺麗な頬を優しくさすった。



「俺らで終わらせるよ。」
「いいの虎白。 我らにも協力させて。 もう十分に我々を守ってくれたから。 今度は我々がそなたらを守る番だから。」



一柱で孤独に戦い続けた虎白へのせめても罪滅ぼしと話すアマテラスの言葉にうなずくスサノオやツクヨミを見ると虎白は下を向いていた。


「本当に皆よく無事だったよ・・・」と涙を浮かべる虎白に笑いながら話しかける太陽神は「変わらぬか弱き皇帝なことね」と頭を優しくなでている。


虎白は「お言葉に甘える」と返すと太陽の如き笑みを魅せたアマテラスは冥府への派兵の支度を始めた。


日本神族による最後の戦いだ。
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