どこかであったすれ違い

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最期

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喋る事が苦手だから文字で伝えるよ
あの時、あの瞬間、助けられたかもしれない最期の選択肢。

でも、選べなかった選択肢。
ボクにその勇気が無かったから?
ボクにその覚悟が無かったから?
キミの覚悟に気がつけなかったから?
キミの勇気を疑ってしまったから?

全てを失ってしまった今となっては、全てを捨ててでもその選択肢を選べば良かったと幾ら後悔しても後悔しきれない。
ただ、これだけは伝えたかった。
ボクは純粋にキミに幸せになって欲しかった・・・!
誰よりも。

辛い。苦しい。
この感情はキミが最期まで抱いた感情はこんなもんじゃなかったハズだ。
もう今となっては分からない。
ただ確実に分かる事はキミを傷つけ、裏切った人には確実に復讐が出来た事だろうね。
キミが思い描いたトラウマを植え付ける事は出来たんじゃないかな。
少なくともボクはそう思いたい。

ただせっかく文字でまとめても、
いくら伝えようとしても君には、もう届かない。
どうやっても届ける事も出来ない。
・・・そう、だからこれはボクのただの自己満足。
そして後悔であり懺悔。

もはや君がいない世界なんて刻の牢獄に他ならない。
ボクは人生という刑期が終わるまで収監されている罪人の気分だよ。
そんな時間の牢獄から脱出する方法は
・・・たった一つだけ。

勿論脱出出来たとしても、また君と邂逅出来る保証なんて1ミリも無い。
こんな事をずっと考えている間にも時間の経過と記憶の忘却という呪いがボクの傷を癒そうとしてくる。
・・・キミの大切な思い出と共に。

このまま君との思い出に浸り、未来を否定し続け、
現実を受け入れる事を拒否し続けるか、
辛い苦しみという現実と向き合い、共存し”漠然とした何か”という可能性の未来を信じ込む事が出来るか・・・それとも・・・

・・・君と同じ道を辿るか・・・。

いつも世界はこんなにも素敵な選択肢に溢れている。





最後まで読んじゃった奇特な人に月並みな言葉を贈らせて下さい。

本当に愛した人は最期まで愛し抜き、手放さない事。
ましてや自分以外の人が幸せにしてくれるだろうなんて、ただの幻想であり自分の自信の無さからくる逃避でしかないよ。
(そこで諦められる事が出来る事が本当に出来るならその程度だと思うよ。)

例えゴールが見えず辛く、厳しく、心が折れたとしても。
その人を失ってしまう喪失感はそれを本当にいとも簡単に上回ってしまう。
だから諦めないで。
最後まで。
助けを求められたら、迷わず助けてあげて。
掴んだその手は絶対に離さないで。

・・・そんな相手は一生で一人しか居ないから。
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