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マグマの星
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マグマの星
ケントは、カラスを射止めた。
今日の食事は仕上がった。
そろそろ、気温が70度になる。
家に帰ろうと思った。
ケントは、パワースーツを最大限クールダウンした。
とにかく、今日は収穫があってよかった。
部屋には、家内がいる。
今は、もう地球から、離れていく時代になっている。
もう、地球の温暖化が進みすぎて、時代は、火星への移動に変わっている。
あと、二か月後には、地球は滅びる。
温暖化と少子化で、地球の人口は、1万人になっている。
科学は進んだ。
二千年前の地球には、文化があった。
コンピュータの中で、当時の音楽を聴くのだが、今は、だれもできなくなった、ピアノやギター
の演奏を、ホノグラムで、みると、感動するのだ。
家に帰り、家内と二人で、ホノグラムを見た。
ホノグラムは、昔でいう、テレビだが、空気上に浮かぶ、3D映像だ。
今日は、レッドツェッペリンの映像を見た。
AIが、すべての処理をして、ケントは、毎日、何もすることがないから、カラスを取りに行く。
それと、2千年前の書物だけでも、十分面白い。
当時の地球には、80億人の人口がいたというから驚きだ。
ニューヨークが、先端で、経済が豊だった。
ただ、そのころから、地球は死に始めた。
気候も温暖化して、気づくと、人口が、減り始めていた。
人類は、宇宙に目をつけていた。
宇宙旅行は、その200年後には、すでにはじまっていたが、お金持ちしか、移住できなかった。
その貧しい家庭のケント達も、とうとう地球から、離れる時がきた。
2週間後には、マグマが爆発して、地球の寿命が尽きようとしている。
政府は、最後の判断をした。
地球を捨て、火星に移住するのだ。
富士山が、活火山に戻り、海の温度は、常にぬるま湯になっている。
パワースーツをきないと、すぐに窒息するほど、地球の空気は汚れている。
家内と二人で、ホノグラムを見て、二週間後の話をした。
住み慣れた星を出て、火星に移住するが、地球での思い出は、常によきものだった。
そして、祖先が作った、文化遺産は、写真に収められて、もう、地球の復元のホノグラムができている。
瞬間に生きることが難しい時代に生まれて、そのためか、いつも管理されている気がした。
そして、いよいよ、芸術的な、自己評価をされてきて、どんどん、時間が経っていく。
いつもは、毎日、毎日、カラスを捕獲するだけだが、火星に行けば、もっと楽しい人生が待っていると思うのだ。
笛を、吹いたり、ギターを弾いたり、と、火星に移住した人たちは、自由に生きているらしい。
そう考えると、今できることを最高に楽しんだほうが、幸せな気がするのだ。
いつかは、この地球が滅ぶ。そして、人間は、更に進化していく。
その時に、どうしても、納得がいかないのは、地球の生き物自体が、ここで、滅んでしまうことだ。
確かに、火星に移住している、動物もたくさんいるが、クジラなどの大きな生き物はうまく移動できなかった。
そう考えてみると、人間は使命があるのかもしれない。
そして、火星にも生きる意味があるのかもしれない。
そう考えてみる。そう考えることに意味を求める。
そうしていくことに、具体性を発見する。
旅立ちの日までの間、ケントは、もう二度といることのない、地球のことを思った。
覚えていようと思った。
ケントは、ホバーに乗って、時速1000キロで、世界中を走った。
もうほとんどの国は、温暖化で、人が住めない。
そして、ケントは写真を撮りまくった。
二週間経ち、人類は地球から、去った。
その後、地球は、マグマに包まれて、滅んだ。
人類は、そのあとも、星の移民になり、様々な思い出を胸にして生きていった。
END
ケントは、カラスを射止めた。
今日の食事は仕上がった。
そろそろ、気温が70度になる。
家に帰ろうと思った。
ケントは、パワースーツを最大限クールダウンした。
とにかく、今日は収穫があってよかった。
部屋には、家内がいる。
今は、もう地球から、離れていく時代になっている。
もう、地球の温暖化が進みすぎて、時代は、火星への移動に変わっている。
あと、二か月後には、地球は滅びる。
温暖化と少子化で、地球の人口は、1万人になっている。
科学は進んだ。
二千年前の地球には、文化があった。
コンピュータの中で、当時の音楽を聴くのだが、今は、だれもできなくなった、ピアノやギター
の演奏を、ホノグラムで、みると、感動するのだ。
家に帰り、家内と二人で、ホノグラムを見た。
ホノグラムは、昔でいう、テレビだが、空気上に浮かぶ、3D映像だ。
今日は、レッドツェッペリンの映像を見た。
AIが、すべての処理をして、ケントは、毎日、何もすることがないから、カラスを取りに行く。
それと、2千年前の書物だけでも、十分面白い。
当時の地球には、80億人の人口がいたというから驚きだ。
ニューヨークが、先端で、経済が豊だった。
ただ、そのころから、地球は死に始めた。
気候も温暖化して、気づくと、人口が、減り始めていた。
人類は、宇宙に目をつけていた。
宇宙旅行は、その200年後には、すでにはじまっていたが、お金持ちしか、移住できなかった。
その貧しい家庭のケント達も、とうとう地球から、離れる時がきた。
2週間後には、マグマが爆発して、地球の寿命が尽きようとしている。
政府は、最後の判断をした。
地球を捨て、火星に移住するのだ。
富士山が、活火山に戻り、海の温度は、常にぬるま湯になっている。
パワースーツをきないと、すぐに窒息するほど、地球の空気は汚れている。
家内と二人で、ホノグラムを見て、二週間後の話をした。
住み慣れた星を出て、火星に移住するが、地球での思い出は、常によきものだった。
そして、祖先が作った、文化遺産は、写真に収められて、もう、地球の復元のホノグラムができている。
瞬間に生きることが難しい時代に生まれて、そのためか、いつも管理されている気がした。
そして、いよいよ、芸術的な、自己評価をされてきて、どんどん、時間が経っていく。
いつもは、毎日、毎日、カラスを捕獲するだけだが、火星に行けば、もっと楽しい人生が待っていると思うのだ。
笛を、吹いたり、ギターを弾いたり、と、火星に移住した人たちは、自由に生きているらしい。
そう考えると、今できることを最高に楽しんだほうが、幸せな気がするのだ。
いつかは、この地球が滅ぶ。そして、人間は、更に進化していく。
その時に、どうしても、納得がいかないのは、地球の生き物自体が、ここで、滅んでしまうことだ。
確かに、火星に移住している、動物もたくさんいるが、クジラなどの大きな生き物はうまく移動できなかった。
そう考えてみると、人間は使命があるのかもしれない。
そして、火星にも生きる意味があるのかもしれない。
そう考えてみる。そう考えることに意味を求める。
そうしていくことに、具体性を発見する。
旅立ちの日までの間、ケントは、もう二度といることのない、地球のことを思った。
覚えていようと思った。
ケントは、ホバーに乗って、時速1000キロで、世界中を走った。
もうほとんどの国は、温暖化で、人が住めない。
そして、ケントは写真を撮りまくった。
二週間経ち、人類は地球から、去った。
その後、地球は、マグマに包まれて、滅んだ。
人類は、そのあとも、星の移民になり、様々な思い出を胸にして生きていった。
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