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一学期
とある日のテスト二日目
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テスト2日目。昨日と同様、学校は早く終わる。違う所と言えば……明日のテスト最終日、テストの内容は重視すべき5教科が数学の1つしかないという所だろう。
つまり……
『仁! もう俺は山を張るしかない! どこが怪しいかわからないか』
「さすがにわからない。それにわかっているからと言ってそこしか勉強しないと、数学は積み重ねの教科だから将来的にきつくなるぞ。しっかりと範囲内を理解した方がいい、範囲内の理解が難しいなら1学年下の教科書を持って来て、その教科書でわからないところがないか確認しろ」
『そんな時間ないからヤマを張ろうって言っているんだって!』
『仁、先輩から1年前の期末テストもらってるんだけど、これあれば楽勝かな?』
「進み具合が一緒ならいい教材にはなると思うが、先生が違うから絶対とは言い切れない。力試しとして使用するなら有効だとは思う」
今日も今日とて、順の家のリビングにてオンライン勉強会をしながらの勉強会である。
ひとつの教科に集中する分、仁は教えやすくなる。教えやすくなるが、昨日で容量を掴んだクラスメイト達は仁に遠慮なく質問をぶつけていくので、なんだか昨日よりも忙しない。
順は数学が比較的得意教科なので、今回は解らないところが出るまでひたすら範囲内の問題を解いている。それだけでなく、仁が遥用にと作った問題にもなんとか食らいついているので相当なものだ。だから、なんとなく遥も勉強が捗ってしまう。同じぐらいの実力がある人がいると切磋琢磨してお互いに高め合うというものなのだろう。
「順、前哨戦でもするか……仁特製のこの小テストでよ」
「はっ……わかってるのかよ。数学ならぎりぎりお前に食らいつけるんだぜ」
そして、今回も順と遥はアプリを起動していない。画面外で声だけ聞こえている状態である。仁は2人がなにやらにやにやしているのを呆れたように見る。
「僕が作ったテストをそういう風に利用するな」
「悪い悪い。順、お互いに採点するか」
「おう。そうだな」
遥と順はお互いにノートを交換し、採点を始める。どちらも満点。その満点をどや顔しながら2人はカメラに映らないスマホの裏側から仁に見せつける。
「はいはい、すごいすごい。次は時間制限を設けてやってみたらどうだ。テストの時間は50分。1問5点だとしたら全部で20問程度あると想定できるだろ。1つ3分もかけられないからな。後になって時間が足りなくて問題が解けなかったなんてことはないようにしろよ」
「順、キッチンタイマーだ!」
「おう、台所にあるから取ってくるわ」
それと同時に仁が時計に目をやり、カメラに向けて小休止を宣言し、いったんアプリを閉じる。それと同時にスマホの充電も始める。
「お疲れ」
「いや、僕にとっても有意義だった。一年前のテストも範囲が似通っていたから、その画像データももらえたから、遥にも後で送るよ」
「ありがとさん」
「にしても……僕が怒るってわかっててわざとあんなことを言っただろう」
「ばれてたか……いやぁ、仁が人気者だから俺たちの事忘れされたかと思って」
「んなわけあるか」
仁は遥がほんのり見せてくれた嫉妬に内心小躍りしたい気分になったが……なんとかにやけないようにポーカーフェイスでしのぐのだった。
つまり……
『仁! もう俺は山を張るしかない! どこが怪しいかわからないか』
「さすがにわからない。それにわかっているからと言ってそこしか勉強しないと、数学は積み重ねの教科だから将来的にきつくなるぞ。しっかりと範囲内を理解した方がいい、範囲内の理解が難しいなら1学年下の教科書を持って来て、その教科書でわからないところがないか確認しろ」
『そんな時間ないからヤマを張ろうって言っているんだって!』
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順は数学が比較的得意教科なので、今回は解らないところが出るまでひたすら範囲内の問題を解いている。それだけでなく、仁が遥用にと作った問題にもなんとか食らいついているので相当なものだ。だから、なんとなく遥も勉強が捗ってしまう。同じぐらいの実力がある人がいると切磋琢磨してお互いに高め合うというものなのだろう。
「順、前哨戦でもするか……仁特製のこの小テストでよ」
「はっ……わかってるのかよ。数学ならぎりぎりお前に食らいつけるんだぜ」
そして、今回も順と遥はアプリを起動していない。画面外で声だけ聞こえている状態である。仁は2人がなにやらにやにやしているのを呆れたように見る。
「僕が作ったテストをそういう風に利用するな」
「悪い悪い。順、お互いに採点するか」
「おう。そうだな」
遥と順はお互いにノートを交換し、採点を始める。どちらも満点。その満点をどや顔しながら2人はカメラに映らないスマホの裏側から仁に見せつける。
「はいはい、すごいすごい。次は時間制限を設けてやってみたらどうだ。テストの時間は50分。1問5点だとしたら全部で20問程度あると想定できるだろ。1つ3分もかけられないからな。後になって時間が足りなくて問題が解けなかったなんてことはないようにしろよ」
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それと同時に仁が時計に目をやり、カメラに向けて小休止を宣言し、いったんアプリを閉じる。それと同時にスマホの充電も始める。
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「ありがとさん」
「にしても……僕が怒るってわかっててわざとあんなことを言っただろう」
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