ね?!

神奈川雪枝

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距離は勇気で埋める!

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気がつけば、もうすぐ高校2年生になる 。
(振り返ってみると以外にあっという間っていう !)


「 なぁ っ!」

大きな声で後ろを振り向いたのは、本田。

「 何 ?」

「今日、一緒に飯食おうや?」

「いやや。」

「なんでやねんっ?!」

「ちょ、アンタ声でかいねん><」

「す、すまん 。」

「どうせ、今日も学食やろ?」

「おん!」

「私、毎日学食で食べれるほどお金ないの。」

「なんや~そんな理由かぁ。笑」

「めっちゃ切実な理由でしょ!」

彼はがははと笑いながら、「そうやなぁ~たまにはお弁当でもええなぁ~。」と言った。
(塚、いくら自習って言っても先生居るんだしもう少し声の大きさ考えようよ……!)

彼はお世辞にも上手とは言えない鼻歌を奏でながら、
また前を向いて出されたプリントを解き始めた 。
(塚、鼻歌のボリュームも考えようかっ!←)


……なんて色々言ってるけど、本当は凄い大好きで 。
(何時だって話しかけたいのに、中々彼の背中に触れれないの><!)
だからいつも私は、彼が後ろを向いて話しかけてくれるのを待つだけ 。


この学校の席順は男女混合で、(なんていうか純粋に成績順とかいう恐ろしい感じで!←)
入学当初から私の前はずっと本田で、
本田の後ろは必ず私。(席替えしても成績順からそんなに変わらないというね!←)

昔から人付き合いの苦手な私は高校でも変わらず。
なのに、本田は何時でも私に元気に話しかけてくれて!
だから気がつけば、すっごい仲良くなってて!

(そりゃぁ、男としても見ちゃうよね!だって、たまに普通に女の子扱いとかするんだもん!!←)


彼の背中をぼーっと眺める。
カレンダーの日付。
今日は1月20日、彼の誕生日!

プレゼントだって、ちゃんと準備してあるのに!
(めちゃくちゃ悩んだんだからねっ!)


彼からお昼誘ってもらってんのに !
朝も偶然昇降口で会えたのに!

どうして、どうして!
 おめでとうって言えないんだろ、わたし !

時計を見れば、
もう授業終わり5分前。
(以外にこの5分って長いよね@←)




私の机と彼の椅子、何故か色々と踏み込めないこの境界線 !




「 ねっ 。」

勇気を出して、彼の肩を指でとんとんと叩いた 。

「ん、どないしたん?」

彼はゆっくりと後ろを振り向く。




「 今日、誕生日でしょ?
 お昼、ケーキでも買ってあげるよ 。

 あの 。

 うん、そのなんていうか 。

 誕生日おめでとう 。」

かなり片言になったけど、彼は笑顔で「ありがとう。」って笑ってくれた。
笑顔になると見える彼の歯。(好きな所の一つよね!)


あと1、2分でチャイムが鳴る(はず!←)

がんばってプレゼント渡すもんね!(喜んでくれるといいなぁ~!)
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