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あーあ
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「由季?」
私は繋いでた手をそっと離した。
「将司?」
目の前にいるのは付き合って長い彼氏で、
手を繋いでいたのは、
今日会ったばかりの男だ。
「買い物?」
将司は、にこやかに私にはなしかけてきて、
私の隣にいる男の紹介を求めた。
「あぁー、そう!
大学の後輩と偶然会って、
お茶してきたの!笑」
私がしたのは、
お茶ではなく、
SEXだった。
隣の男は状況を把握したのか、
「ども!」と会釈した。
将司の携帯に電話がかかり、
「ごめん、取引先からだ!」と、
頭を下げて歩いていった。
「今のって笑」
隣の男はニヤニヤしていた。
また遊ぼうってことになって、
連絡先を交換した。
私は将司と暮らすアパートに帰ってきた。
同棲して何年になるだろう?
将司に内緒で男と遊ぶのは何回になるだろう?
たまにバレることもあるけど、
「ごめん!もうしないから!」と泣くと、
将司は私を許した。
私もほんとにもうしないと誓うのに、
時間が決意を揺らがす。
夜ご飯にグラタンを作ることにした。
将司は帰ってくると、
「今日はびっくりしたよ!」と、微笑みかけた。
「サークルの後輩?」
「うん、そんな感じー!」
手を繋いでたのは見られてないみたいだ。
なんで私たちは結婚しないのかというと、
苗字を変えたくないからだ。
親に挨拶をするのも面倒だし、
結婚式という儀式に金なんて出したくない。
コスプレ好きのおっさんと仲良くなった時に、
「由季ちゃんに似合いそうなドレス買ったよ!」って白いフワフワしたミニドレスを来てHをしたことがあったが、
おっさんは、ドキドキすると喜んでいたが、
意味なんて感じなかった。
おじさんがHする前に撮った写真をくれて、
将司に見せたけど、
「可愛いね。」と、それだけだった。
将司は、優しいけど、
ギャンブル狂いだった。
金があるとすぐにギャンブルに使うのだ。
結婚式費用が手元にあったら、
ギャンブルに使いたいと話していた。
私たちはお似合いなのだ。
今日、将司は出張で福岡に行った。
私は勿論1人では過ごさない。
将司がギャンブルに勝ったといって
置いていった金でホストクラブに来た。
適当に話して盛り上がって、
店を出た。
追いかけるとか、
そんな情熱はない。
疲れる。
適当に歩いてたらナンパしてきたやつがいて、
そのまま、ラブホに泊まった。
酔ってて爆睡だった。
携帯がうるさくて目が覚めた。
将司からだった。
(今、何時?)
時計を見ると、
15時だった。
電話にはでなくて、
ラインが来た。
お土産何がいいかな?
通りもんでいい?
好きだったよね?
将司は優しい。
優しいけど、なんか違う。
私は昼過ぎに起きてホテルを出た。
アパートに着くと、
将司から電話が来て、
出ると、
トラブルで今日帰れなくなったとの事だった。
その日は1人で過ごした。
将司は嘘が下手くそで、
私は将司の秘密を知っている。
将司の出張はいつも突然決まって、
いつも、福岡だった。
私は通りもんは好きだけど、
その通りもんは、
将司の福岡にいる浮気相手が、
福岡のお土産っていったら、
通りもんよ。と、
適当に教えた物だということを
知っている。
将司は、
福岡に将司のことをとっても好いてる女と遊んでいる。
女子大学生だろうか?
将司はたまに予定通りに帰ってこないことがある。
今は福岡の子だけど、
私が初めて将司が出張といって、
女と遊んでることに気づいたのは、
同棲してからだった。
その時は京都の女だった。
やたら、
出張が多いなと思って、
将司とよく飲む後輩に、
出張多くて大変ですねって、
街で偶然会った時に言ったら、
え?うちの部署は出張なんて、
ありえないですよ!と、
聞いて、
頭が真っ白になった。
見ちゃ行けないって思ったけど、
将司の携帯を見たら、
京都の女と浮気してた。
京都に行かなくなったと思ったら、
名古屋に行きだして、
携帯を再び盗み見たら、
名古屋の女と浮気をしていた。
将司とは、
大学生の時にバイト先で知り合って、
仲良くなって、
付き合ってすぐに同棲した。
将司が初めての彼氏で、
私はいつも心を込めて、
夕飯を作っていた。
結婚を夢みていたあの時は。
でも、将司は、
今はまだ早いと相手にしてくれなくて。
そんな矢先に、将司の浮気癖を知ってしまった。
悲しくて、
悲しくて、
将司が出張に行った夜に、
女性用風俗を利用してみた。
虚しかった。
将司が使ってるマッチングアプリをインストールして、
私は浮気を始めた。
バレても、
将司だって浮気をしているし、
将司は、
私が将司の浮気を知っていることを知らなくて、
「もう、しないでね!」
と、微笑む度に殺意が湧いた。
別れればいいとか、
私まで浮気するのは違うとか、
そんなこと、
分かってるけど、
私は、
別れる気はなくて。
将司が、
私を裏切っている事を認めて、
それでも、
私だけを見てくれることを願ってるのだ。
将司は優しい。
優しいけど、
私が欲しい優しさはくれない。
結婚したくない理由はテレビを見ていて、
今ってそういうもんなんだって、
私は自分を励ました。
出張のお土産なんて、
要らないのに。
私は繋いでた手をそっと離した。
「将司?」
目の前にいるのは付き合って長い彼氏で、
手を繋いでいたのは、
今日会ったばかりの男だ。
「買い物?」
将司は、にこやかに私にはなしかけてきて、
私の隣にいる男の紹介を求めた。
「あぁー、そう!
大学の後輩と偶然会って、
お茶してきたの!笑」
私がしたのは、
お茶ではなく、
SEXだった。
隣の男は状況を把握したのか、
「ども!」と会釈した。
将司の携帯に電話がかかり、
「ごめん、取引先からだ!」と、
頭を下げて歩いていった。
「今のって笑」
隣の男はニヤニヤしていた。
また遊ぼうってことになって、
連絡先を交換した。
私は将司と暮らすアパートに帰ってきた。
同棲して何年になるだろう?
将司に内緒で男と遊ぶのは何回になるだろう?
たまにバレることもあるけど、
「ごめん!もうしないから!」と泣くと、
将司は私を許した。
私もほんとにもうしないと誓うのに、
時間が決意を揺らがす。
夜ご飯にグラタンを作ることにした。
将司は帰ってくると、
「今日はびっくりしたよ!」と、微笑みかけた。
「サークルの後輩?」
「うん、そんな感じー!」
手を繋いでたのは見られてないみたいだ。
なんで私たちは結婚しないのかというと、
苗字を変えたくないからだ。
親に挨拶をするのも面倒だし、
結婚式という儀式に金なんて出したくない。
コスプレ好きのおっさんと仲良くなった時に、
「由季ちゃんに似合いそうなドレス買ったよ!」って白いフワフワしたミニドレスを来てHをしたことがあったが、
おっさんは、ドキドキすると喜んでいたが、
意味なんて感じなかった。
おじさんがHする前に撮った写真をくれて、
将司に見せたけど、
「可愛いね。」と、それだけだった。
将司は、優しいけど、
ギャンブル狂いだった。
金があるとすぐにギャンブルに使うのだ。
結婚式費用が手元にあったら、
ギャンブルに使いたいと話していた。
私たちはお似合いなのだ。
今日、将司は出張で福岡に行った。
私は勿論1人では過ごさない。
将司がギャンブルに勝ったといって
置いていった金でホストクラブに来た。
適当に話して盛り上がって、
店を出た。
追いかけるとか、
そんな情熱はない。
疲れる。
適当に歩いてたらナンパしてきたやつがいて、
そのまま、ラブホに泊まった。
酔ってて爆睡だった。
携帯がうるさくて目が覚めた。
将司からだった。
(今、何時?)
時計を見ると、
15時だった。
電話にはでなくて、
ラインが来た。
お土産何がいいかな?
通りもんでいい?
好きだったよね?
将司は優しい。
優しいけど、なんか違う。
私は昼過ぎに起きてホテルを出た。
アパートに着くと、
将司から電話が来て、
出ると、
トラブルで今日帰れなくなったとの事だった。
その日は1人で過ごした。
将司は嘘が下手くそで、
私は将司の秘密を知っている。
将司の出張はいつも突然決まって、
いつも、福岡だった。
私は通りもんは好きだけど、
その通りもんは、
将司の福岡にいる浮気相手が、
福岡のお土産っていったら、
通りもんよ。と、
適当に教えた物だということを
知っている。
将司は、
福岡に将司のことをとっても好いてる女と遊んでいる。
女子大学生だろうか?
将司はたまに予定通りに帰ってこないことがある。
今は福岡の子だけど、
私が初めて将司が出張といって、
女と遊んでることに気づいたのは、
同棲してからだった。
その時は京都の女だった。
やたら、
出張が多いなと思って、
将司とよく飲む後輩に、
出張多くて大変ですねって、
街で偶然会った時に言ったら、
え?うちの部署は出張なんて、
ありえないですよ!と、
聞いて、
頭が真っ白になった。
見ちゃ行けないって思ったけど、
将司の携帯を見たら、
京都の女と浮気してた。
京都に行かなくなったと思ったら、
名古屋に行きだして、
携帯を再び盗み見たら、
名古屋の女と浮気をしていた。
将司とは、
大学生の時にバイト先で知り合って、
仲良くなって、
付き合ってすぐに同棲した。
将司が初めての彼氏で、
私はいつも心を込めて、
夕飯を作っていた。
結婚を夢みていたあの時は。
でも、将司は、
今はまだ早いと相手にしてくれなくて。
そんな矢先に、将司の浮気癖を知ってしまった。
悲しくて、
悲しくて、
将司が出張に行った夜に、
女性用風俗を利用してみた。
虚しかった。
将司が使ってるマッチングアプリをインストールして、
私は浮気を始めた。
バレても、
将司だって浮気をしているし、
将司は、
私が将司の浮気を知っていることを知らなくて、
「もう、しないでね!」
と、微笑む度に殺意が湧いた。
別れればいいとか、
私まで浮気するのは違うとか、
そんなこと、
分かってるけど、
私は、
別れる気はなくて。
将司が、
私を裏切っている事を認めて、
それでも、
私だけを見てくれることを願ってるのだ。
将司は優しい。
優しいけど、
私が欲しい優しさはくれない。
結婚したくない理由はテレビを見ていて、
今ってそういうもんなんだって、
私は自分を励ました。
出張のお土産なんて、
要らないのに。
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