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こんばんは
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私の最近の日課は、
マッチングアプリ。
本当に実在するの?ってレベルで、
男がわんさかいる。
適当に返信しても返事がくる。
実際の人間関係で、
こんなぶっきらぼうな事したら嫌われるのに、
マッチングアプリではそれが許される。
こんにちわ!
さえこさん、今日は何食べました?
白米。
お米ですかぁ~!
いいですね!
僕もお米好きで、
よく食べます。
好きなおかずとかありますか?
ない。
そっかそっか。
さえこさんは今彼氏いるの?
こんなふざけた返信でも返事がくる。
夜に適当に返すのがいつしかストレス発散になっていた。
あぷりではこんな感じだけど、
会ったら気をつかってしまって、
1回会ったらバイバイって感じ。
だるいし、
何よりタイプじゃない。
いつも見たいに夜、
適当に返信してた時だった。
マスクをつけた顔がよく見えない男のアイコンだった。
はじめまして。
友達承認、ありがとうございます。
よろしく。
よろしくお願いします。
どこずみ?
00県です。
さえこさんは?
私も一緒。
そうですか。
アイコンが微妙に変わった気がした。
ちなみに何市ですか?
00だけど
近いですね、
僕00市なんですよ。
へー
さえこさんは、
よくアプリで男性と会ってるんですか?
別に
会ったら何するんですか?
ご飯食べにいくだけだけど。
そうなんですね。
僕ともごはんご一緒にいかがですか?
別にいいけど。
ありがとうございます。
それから数日後、
私はそのマスク男と夜ご飯を食べに行った。
なんてことない、
普通の定食屋だった。
「はじめまして。さえこです。」
「はじめまして。慎です。」
「緊張しますね。」
「そうですね。」
初対面なのだ、
そんなに会話が弾むわけがない。
会計は彼が払ってくれた。
「すいません、ごちそうになっちゃって。」
「いえいえ。この後、どうします?」
答えは決まっていた。
「ごめんなさい、明日も仕事なので。」
「そうですか。」
悪い人ではなさそうだったけど、
見た目がなんかちょっと受け付けない。
なしなし、
パスパス。
私は彼とも自然消滅することを願って、
また夜な夜な返信をつづけた。
数日後、
私は見た目が好みの人とマッチングし、
難なくチャットもすまし、
ご飯を食べにいくことになった。
「こんばんわ、はじめましてっ。」
「さえこさん、はじめまして。」
(やっぱり、かっこいい。)
私は浮かれていた。
ここはあのマスク男ともきた定食屋さんであったことをすっかり忘れていた。
会計は彼が出してくれて、
「このあと、どうします?」なんて、
腰に手が回っていた。
「飲みいきますか?」
私もまんざらではなかった。
二人でバーで軽く飲んで、
「さえこさんと、離れたくないなぁ。」なんて彼の一言で、
私たちはホテルにやってきた。
「先に俺シャワー浴びてくるね。」
「うん。」
彼と寝れる。
酔いを醒ますために、
アプリを開いた。
マスク男からチャットが数十件届いていた。
「なに?」
ひどいよ
さえこさん
僕とはバイバイしたのに
今日はのみになんていくの?
さえこさん
ホテルに入っちゃったね
やるの?
僕とは寝ないのに?
ねぇ、なんで?
さえこさん
返事して
「きっも。」
まるで見ているかのような内容に背筋が凍った。
アイコンが変わる。
彼の顔がどんどん近くなる。
やだ、怖い、
気持ち悪い。
「おまたせ。」
その時、彼がシャワーから出てきた。
「ん、どうかした?
冷房、きつい?」
「う、ううん。」
思わず、彼に抱きついた。
「積極的なんだなぁ、さえこさんは。」
彼は私を抱きしめた。
「シャワー、どうする?」
この日は暑くて、汗で体がべとべとしていた。
「あびる。」
「じゃぁ、まってるね。」
「うん。」
彼に抱きしめられた瞬間、
私はアプリの事を忘れていた。
彼と一つになれると思うと、
ドキドキしていた。
シャワーから出ると、
部屋が真っ暗だった。
「あれ?慶次さん?」
背後からぎゅっと抱きしめられた。
「もう、消すの早いよ~。」
彼は無言のまま、
私をベッドに運んだ。
私のバスローブを彼が脱がす。
「もっと、見せて。」
「やだぁ、はずかしいぃ。」
慶次さんと彼を抱きしめたときだった。
「 覚えてない?」
「へ?」
「さえこさん。」
(声がなんか、違う?)
手を伸ばして、電気をつけた。
目の前には、
マスク男、
慎さんがいた。
「きゃっ。」
「先にご飯食べにいったのは、僕だよ?」
「なんで、いるの?」
「さっき、交代してもらったんだ。」
「交代?」
「綺麗だね。」
彼の一言で、自分が無防備な姿でいることにはっとした。
「やだっ、みないでっ。」
「彼にはいいのに、僕にはダメなの?」
「そんなの、ダメだよ?」
「さえこさんのこと、ひとめぼれなんだ。」
「さえこさんの裸見ただけで、こんなになっちゃった。」
と、彼は下半身を出す。
「やめて。」
「どうして?」
「さえこさんも、僕のことが好きでしょ?」
マッチングアプリ。
本当に実在するの?ってレベルで、
男がわんさかいる。
適当に返信しても返事がくる。
実際の人間関係で、
こんなぶっきらぼうな事したら嫌われるのに、
マッチングアプリではそれが許される。
こんにちわ!
さえこさん、今日は何食べました?
白米。
お米ですかぁ~!
いいですね!
僕もお米好きで、
よく食べます。
好きなおかずとかありますか?
ない。
そっかそっか。
さえこさんは今彼氏いるの?
こんなふざけた返信でも返事がくる。
夜に適当に返すのがいつしかストレス発散になっていた。
あぷりではこんな感じだけど、
会ったら気をつかってしまって、
1回会ったらバイバイって感じ。
だるいし、
何よりタイプじゃない。
いつも見たいに夜、
適当に返信してた時だった。
マスクをつけた顔がよく見えない男のアイコンだった。
はじめまして。
友達承認、ありがとうございます。
よろしく。
よろしくお願いします。
どこずみ?
00県です。
さえこさんは?
私も一緒。
そうですか。
アイコンが微妙に変わった気がした。
ちなみに何市ですか?
00だけど
近いですね、
僕00市なんですよ。
へー
さえこさんは、
よくアプリで男性と会ってるんですか?
別に
会ったら何するんですか?
ご飯食べにいくだけだけど。
そうなんですね。
僕ともごはんご一緒にいかがですか?
別にいいけど。
ありがとうございます。
それから数日後、
私はそのマスク男と夜ご飯を食べに行った。
なんてことない、
普通の定食屋だった。
「はじめまして。さえこです。」
「はじめまして。慎です。」
「緊張しますね。」
「そうですね。」
初対面なのだ、
そんなに会話が弾むわけがない。
会計は彼が払ってくれた。
「すいません、ごちそうになっちゃって。」
「いえいえ。この後、どうします?」
答えは決まっていた。
「ごめんなさい、明日も仕事なので。」
「そうですか。」
悪い人ではなさそうだったけど、
見た目がなんかちょっと受け付けない。
なしなし、
パスパス。
私は彼とも自然消滅することを願って、
また夜な夜な返信をつづけた。
数日後、
私は見た目が好みの人とマッチングし、
難なくチャットもすまし、
ご飯を食べにいくことになった。
「こんばんわ、はじめましてっ。」
「さえこさん、はじめまして。」
(やっぱり、かっこいい。)
私は浮かれていた。
ここはあのマスク男ともきた定食屋さんであったことをすっかり忘れていた。
会計は彼が出してくれて、
「このあと、どうします?」なんて、
腰に手が回っていた。
「飲みいきますか?」
私もまんざらではなかった。
二人でバーで軽く飲んで、
「さえこさんと、離れたくないなぁ。」なんて彼の一言で、
私たちはホテルにやってきた。
「先に俺シャワー浴びてくるね。」
「うん。」
彼と寝れる。
酔いを醒ますために、
アプリを開いた。
マスク男からチャットが数十件届いていた。
「なに?」
ひどいよ
さえこさん
僕とはバイバイしたのに
今日はのみになんていくの?
さえこさん
ホテルに入っちゃったね
やるの?
僕とは寝ないのに?
ねぇ、なんで?
さえこさん
返事して
「きっも。」
まるで見ているかのような内容に背筋が凍った。
アイコンが変わる。
彼の顔がどんどん近くなる。
やだ、怖い、
気持ち悪い。
「おまたせ。」
その時、彼がシャワーから出てきた。
「ん、どうかした?
冷房、きつい?」
「う、ううん。」
思わず、彼に抱きついた。
「積極的なんだなぁ、さえこさんは。」
彼は私を抱きしめた。
「シャワー、どうする?」
この日は暑くて、汗で体がべとべとしていた。
「あびる。」
「じゃぁ、まってるね。」
「うん。」
彼に抱きしめられた瞬間、
私はアプリの事を忘れていた。
彼と一つになれると思うと、
ドキドキしていた。
シャワーから出ると、
部屋が真っ暗だった。
「あれ?慶次さん?」
背後からぎゅっと抱きしめられた。
「もう、消すの早いよ~。」
彼は無言のまま、
私をベッドに運んだ。
私のバスローブを彼が脱がす。
「もっと、見せて。」
「やだぁ、はずかしいぃ。」
慶次さんと彼を抱きしめたときだった。
「 覚えてない?」
「へ?」
「さえこさん。」
(声がなんか、違う?)
手を伸ばして、電気をつけた。
目の前には、
マスク男、
慎さんがいた。
「きゃっ。」
「先にご飯食べにいったのは、僕だよ?」
「なんで、いるの?」
「さっき、交代してもらったんだ。」
「交代?」
「綺麗だね。」
彼の一言で、自分が無防備な姿でいることにはっとした。
「やだっ、みないでっ。」
「彼にはいいのに、僕にはダメなの?」
「そんなの、ダメだよ?」
「さえこさんのこと、ひとめぼれなんだ。」
「さえこさんの裸見ただけで、こんなになっちゃった。」
と、彼は下半身を出す。
「やめて。」
「どうして?」
「さえこさんも、僕のことが好きでしょ?」
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