groove !

神奈川雪枝

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再会した日から

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高校受験を控えた私は、
塾に通うことになった。

勉強は嫌いだ。

塾の先生は、
学校の先生と違って、
若い大学生だった。

私より少しだけ大人で、
大人過ぎない先生の事が、
私は好きだった。

勉強は嫌いだけど、
塾には早く出向いた。

休憩時間に先生と話すこの時間が、
私は何より好きだった。

「先生。」

「ん?」

「彼女、いるの?」

「勉強に関係ある事しか答えないよ。笑」

「えー!教えてよ!」

ふふふと笑う先生。

私は無事に合格して、
塾にも合格報告をした。

「先生、ありがとうね!
私、先生のおかげで受かった!」

「そんなことないよ、
望実ちゃんが頑張ったからだよ。」

先生に手紙を渡した。
電話番号を書いた手紙。

先生から連絡来ないよなって思ってたけど、
連絡がきた。

私は驚いて、
「先生?!」と、何度も確認した。

今度の土曜日、
会うことになった。

先生が、
高校の制服姿見たいと話すので、
私は制服をきて、
待ち合わせの駅に向かった。

午前10時、
先生は、駅前に車でやってきた。

「望実ちゃん、こっちこっち!」

先生の運転する車に私は乗り込んだ。

大人って感じがした。

後ろに座ってって言われたけど、
隣がいいっていったら、
「しょうがないな。」って言いながら、
助手席に座らせて貰えた。

赤信号の度に、
先生の手は、
スカートの下にある、
私の太ももを撫でてきた。

「先生、くすぐったいよ!」と言うと、
「柔らかくて気持ちいいんだもん。」と、
先生は笑う。

どこかにお昼食べに行くのかなと思ったら、
コンビニに寄って、
先生の一人暮らしの家についた。

「お腹空いた!」と、
部屋に入りなり、
私たちはコンビニで買ったお弁当を食べた。

「ねぇ、どっかいかないの?」

「どっかって?」

「カフェとか!映画館とか!」

「望実ちゃん。」と、
先生がいきなり抱きしめてきた。

「先生?」

「望実ちゃん。」と、
先生がちゅーをしようとする。

心臓が騒ぐ。

「望実ちゃん、かおあげて?」

顔が真っ赤になる。

顔をあげない私に諦めたのか、
先生は、制服の上から胸を触ってきた。

「きゃっ?!」
思わず叫んでしまった。

「望実ちゃんは、こういうこと初めて?」

先生が、スカートをめくる。
「可愛い下着だね。」

ゾクゾクした。

あんなに素敵に思えてた先生が、
見た事のない人に見えた。

「くるくるって回ってほしいな。」と、
先生は、私から離れた。

チャンスだと思って、
私は急いで玄関に走った。

足が震える。

靴を上手くはけてないけど、
私は外に飛び出した。

先生は追ってこなかった。

私はなんとか、
家に帰った。

そのあと、
高校2年生の時に告白してきた
バスケ部の先輩と付き合って、
そのまま、処女を捨てた。

大学に行って、
新しい彼氏と付き合った。

でもイマイチ長続きしない。

社会人になって、
合コンで知り合った人と結婚した。

夫は、単身赴任することになった。

(暇だな。)と、
物を整理してたら、
高校生の時に使ってた携帯電話が出てきた。
充電器もあったから、
試しに充電して携帯を開いてみた。

そこには、
先生の電話番号があった。

(さすがに、番号変わってるか。)と思いながら、
番号をプッシュした。

コール音が鳴り響く。

(出ない、か。)と切ろうとした時、
「もしもし?」と、
男の人の声が聞こえた。

心臓がどきりと鳴る。

「〇〇塾の生徒だった中川望実、です。」

「覚えてますか?」


「もちろん、覚えてるよ。」

私は先生とやり取りするようになって、
会うことになった。

待ち合わせ場所に行くと、
あの時から少しだけ歳を取った先生が
待っていた。

「望実ちゃん、久しぶりだね。」

先生の指には指輪がついていない。

「会いたかったです。」

「僕もだよ。」と、
歩き出した先生が向かったのは、
ラブホテルだった。

この人には、
性欲しかないと、
私は2度目の絶望を味わう。

ラブホテルの部屋に入るなり、
先生は、
私に抱きついてきた。

「望実ちゃん、大きくなったね?」

「大人になったんだね。」

「綺麗だよ、望実ちゃん。」

私が先にシャワーを浴びて、
先生がシャワーを浴びて、
私たちは久しぶりの再会なのに、
話もそこそこにセックスをする。

先生は、
「おっぱい、大きくなったね。」とか、
「毛深くていいね。」とか、
恥ずかしいことばかり言う。

先生の長い前戯が終わると、
先生は私の中に入ってきた。

私に乗る先生。

憧れだった、先生。

「望実ちゃんの中、気持ちいい。」と、
快楽に顔を歪める先生。

やっぱり、この人怖いと感じてしまう。

私と先生は、
週一でホテルに行くセフレになった。

もし私が、
先生の同級生だったら、
体だけじゃなくて、
恋愛対象になってたのかな?って思うと、
涙が出てくる。

先生は私に制服のコスプレ服をきせてくる。

「似合ってるよ、望実ちゃん。」


先生の前でクルクル回ってスカートをヒラヒラさせながら、
先生は、あの時の私の処女を逃した事を後悔してるんだとしたら、
私にも勝ち目がありますねと、
私は目の前の男の人の性欲の奥深さに勝負を挑む。













先生が初めて、
私を性的に見た男の人です。
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