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プロローグ
0歳の僕
しおりを挟む僕は前世の記憶を持って生まれた。
胎児の頃から薄らとだが意識があり、前世の事をぼんやり思い出しながら漂うような意識の中過ごした。
母親の胎から出た時はもう周りの声が聞こえていたし、話している内容も理解していた。
目はまだ開かず見えなかったが、大人達が話す言葉は前世でも慣れ親しんだものだった。
前世の記憶は浮かんでは消えるようで、鮮明に覚えているものもあれば、酷く曖昧なものもあった。
例えばはっきりと覚えているのは、前世の自分が男だった事や、日本と言う国の緑豊かな田舎の出である事、恋愛対象が同性である事。
しかし同性愛は一般的ではなく、田舎では噂にでもなれば後ろ指を指され生きにくくなり、身内にも迷惑をかけるからとひたすら隠して生きていた事。
恋人はなく、性体験もなかったこと。
そして男の同性同士の恋愛を擬似体験できる、BL恋愛ゲーム、というものにハマり、その中で恋愛をして心の発散をしていた事。
逆に靄がかかったように思い出せないのは、自分の前世での名前や顔、死因。
日常での思い出も、胎児の時には思い出していた様な気はするが、些細なものは生まれた時にはもうほとんど覚えていなかった。
ただ16歳頃までは生きていたのは覚えているし、それまでの経験して得たことも覚えている。
その後の事やその他の事はまた薄らぼんやりと曖昧な感覚で、日が経つ程に自分の中からは消えていった。
そんな前世の記憶を持って生まれた僕は、目が見えるようになると同時にここが前世とは別の、前世の言葉を借りるなら異世界、というものだと言葉を覚えるよりも前に気がついた。
だってこの世界には男しかいない。
僕を産んだ母親も男だ。
認識も名称も産ませる方は父親、産む方は母親と前世と同じだが、どちらも男性。
そしてこの世界には魔法がある。
電気などの自然エネルギーはなく、代わりに体内を巡る魔力や魔石、魔道具を使って便利な生活をしている。
建物や衣服などは中世頃の物に見えるし、皆の顔立ちも日本人とはかけ離れた、色彩豊かな髪や目の色の彫りの深い顔立ち。
前世とは価値観も生活も全く違う、でも不便は感じない程に違う形で発展した世界に生まれ変わったようだ、と首も据わらぬうちから悟った。
同性しかいないこの世界でなら、僕は楽に生きていけるかもしれない、と。
この俄には信じられない状況に、不安や困惑よりも先に安堵した。
僕の名はレティシオと名付けられた。
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