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3歳の僕
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しおりを挟むこの国、アイカラリティ王国は大陸屈指の大国だ。
軍事も外交も強くて、国土も肥沃。
とても豊かな国で、高品質な魔石が取れる場所もあるし、高性能な魔道具の生産国としても有名。
この世界は生活に魔道具が欠かせないし、その魔道具を産出できるっていうだけでかなりの強みだ。
魔道具のおかげでトイレも水洗の様な形式だし(実際は自動で水が流れるんじゃなくて、自動で浄化されて排泄物ごと消えるんだけど)、
お風呂だって魔道具についてる魔石で温度も水量も楽々調節。
シャワーもあるし、洗面台だってある。
上下水道はないけど魔石や魔道具の効果で好きに水が出せるし、浄化で綺麗に清潔も保てる。
ただ、魔法の世界あるあるなのか、医学はこの世界もあまり進んでいない。
ゲームの世界だからなんだな、と納得した事も色々ある。
日本とは色々違うけど、学校制度はきちんとしているし、言語は全て日本語。
魔道具も日本の電化製品に似たものが沢山ある。
コンロや冷魔庫等の調理系用具、トイレやお風呂など。
そして何より、食文化。
世界観が中世っぽいから、モロ日本食はないけど、探せば米もあるし日本の調味料もある。
マヨネーズもあったし、たこ焼きも具材が丸々同じかは分からないけどあるみたいだ。
甘味も和菓子は無いみたいだけど、クレープやプリン、ドーナツやカステラなど、馴染み深い物が結構ある。
でもこの辺は庶民の食べ物って感じらしい。
高位貴族の僕には中々食べられる機会がなさそう。
貴族の食事と言えばコース料理みたいだから…
基本洋食的だ。
探せばオムライスとかありそう。
庶民の食堂とかに凄くありそう。
大きくなったら絶対に探して食べよう。
前世の僕の1番の好物。
貴族は邸の調理場にはっていうか、使用人のエリアには行ったらダメらしいから、自分で作るのはきっと無理。
でも、絶対に、食べたい。
そうそう、僕が3歳になったから、10歳上のカディラリオ兄様は今年から王立学園に通っている。
入学試験は余裕の合格。
任意で通う幼学院での成績も優秀だったそうだから当然だよね。
1つ下のミスティラリ兄様は来年入学。
ミスティラリ兄様は幼学院で常に1番の成績だ。
来年の入学試験では学年首席で入学する。
これはゲームの設定で既に決まっているのを僕は知ってるんだ。
そして主人公が入学して、ゲームが始まるのも来年。
僕の大好きな兄様達が、来年には主人公に攻略され始める。
それを思うと、ほんの少しだけ、僕の気持ちが重たくなる。
でも僕と兄様達は兄弟。
それに僕は裏設定にすら出てこないモブの中のモブ。
僕は見た目もThe モブ って感じで
白に近い薄ーーーい灰色の髪に、目はよく見れば色んな色が混じり浮かんでは移り変わる複雑な色が見れるけど、でもぼんやりとした薄い色だし。
肌の色も兄様達や父様母様よりも白くて、まだ3歳だからこれからだとは思ってるけど、骨格も普通の3歳児より細く小さい気がする。
顔の作りも、子供特有の大きくてつぶらな瞳は唯一可愛いと思えるけれど、全体的に作りが細くて小さくて華奢。
父様似のカディラリオ兄様みたいに、凛々しくキリッとハッキリとした男らしい美形でもなければ、
母様似のミスティラリ兄様みたいに、男らしさもきちんとある色気溢れる美麗な美形でもない。
使用人の皆も個性や差異はあれど、全員綺麗な顔をしていたり、男らしさ溢れる美形だったりと、顔で採用してるんじゃないかと思うレベルばかりだし。
家族や使用人の皆を見る度に思う。
つくづく僕はモブなんだなって。
不細工ではないけれど、全体的に薄ぼんやりで残念感が凄いなって。
さすがモブだ!
僕ほどモブって言葉が似合う存在はいないだろう。
そんな残念の塊の様な僕は兄様達にこのまま、せめて主人公と結ばれて縁遠くなってしまったとしても、末弟として仲良くして貰えるように頑張るしかない。
今は可愛い可愛い天使だと、相変わらず可愛がってくれてるけど。
僕が大きくなればなるほど子供フィルターが無くなって、そのまんま残念な僕が残ってしまう。
今程は無理でも兄弟としてなるべく長く親しく接してもらえるように。
僕には何ができるかな?
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