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行きはよいよい、帰りの夜道は・・・
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あの悪夢から1週間。
学校では完全・・に弐つ名は”変質者”・・・
無能力者とはバレてはいないのに、周囲からは蔑さげすまれ
担任の先生には「そんな子に育てた覚えはありません」と言われるしまつ。
俺がそんなに悪いのか?ギフトにも目覚めず、事態は常に最悪に向かう。
財布落としましたよと言えば、盗人扱い。
石に躓つまずこうものなら、他人を押し倒す。
何かをしようとすると必ず、良いことがない。
まじめに、愚直に、素直に生きるととことんついてない。
「はぁ、不幸だ・・・」
齢よわい17にして、世界の最後が訪れたような感覚にとらわれる。
今日も、こつこつと貯めた貴重な小遣いが気泡に帰したのである。
とぼとぼと寂れた路地を登る。
”A-03” 数万はくだらない静電式タッチパネル万能携帯電話である。
ハンズフリー・意志伝達システム搭載。
”あなたのこころをダイレクトアタック!!”というキャッチコピーの電話が
誰かの陰謀かと言うほど良いタイミングで路上に
紙袋の底から飛び出し法定速度をこえた赤いスポーツカーに
なんとも無謀にダイレクトアタックをかましたのである。
近くのファーストフード店で封をあけようと、わくわくしながらスキップしたのが運のつきだったのだろうか。
いやいや、無能であるがゆえに少しでも良いものを持って能力の補填をと考え
いままで、コツコツためたのが間違いだったのだろうか。
誰も知るよしもないが、左手にぶら下がる小さな紙袋は軽かった。
右手には寿命を迎えた旧式の携帯が沈黙していた。
「そんなあなたにラストチャンス!!」
どこからともなく、少女の声が人気のない暗い路地に響きわたる。
街灯が夕闇を照らしてはいるが、あたりを見渡すが人はいない。
「いやいや、何処見てるのこっちよ、こっち!!」
狭い路地に反響する声。
やばいついに能力が・・・電波・・を受信してしまった。
このままでは電波君になってしまう。聞こえてはいけない声や、見えてはいけないものを見る人を
電波君・電波ちゃんといい、周りからはオタクという種族に分類されてしまう。
いままで、無能者として苦労してきた、だから・・・こんな能力認めたくない!!
「いやいや、あんたの能力じゃなくて私の、ワ・タ・シの能力。」
あぁついに会話までしてしまった。早く帰って寝よ。
きっと疲れてるだ。今日も色々あったからな。足早にその場を立ち去ろうとしたとき
「無視はダメだよ。学校で習わなかった?一番相手を傷つけるんだよ!!」
と声と共に進行方向に小さな黒い塊が飛び出してきた。
目を凝らすと黒い子猫がじっとこちらを見いる。
「あの、やっぱり僕は猫科ですか?」
「そう、あなたには猫の世界を救ってほしいの。
ってそんなこと言うわけないでしょ!我ながらすばらしいノリつっこみ」
言葉に合わせて、目の前の猫が演技をする。
そうか、わかったぞ。マリオネット(人・物を操る能力)で猫を操り、
タケルがテレパシーで俺に語りかけて、ドッキリでも仕掛けてるんだな。
「タケルはそんなことしないと思うよ。」
こいつら(・)俺の心を読んだ。テレパシーの逆流は違法行為である。
タケルとは付き合いは長いが、そんなことはしないしその域に能力が達するギフトはごくごく一握りの人間・・に限られる。
「だって私、人間じゃないから」と一言。
認めたくはない。認めたくはないが・・・それ以外に考えられない。
確かに、人間以外にギフトが発現する動物は確認されている。
演算のできる猿。陸上でも死なない鯛。その程度であるが可能性はある。
「じゃそういうことで。俺帰るわ。」と
路地という路地を猛ダッシュで駆け抜け、
全力で自宅を目指す。
右に左に、自分が思う最短距離で。
簡素なドアに首からかけた鍵をつっこみ、間髪いれずノブを引く。
「おかえりなさい。」
な・なんで・・・
「だって、窓開いてたから、ちゃんと戸締りしないとダメだぞ!」
「いやそういう意味じゃなくて・・・」
思わず口から出た言葉に、玄関のフロアマットにチョコンと座った
黒の子猫が首を傾げ答える。
「じゃどう言う意味??」
「不幸だ・・・」
学校では完全・・に弐つ名は”変質者”・・・
無能力者とはバレてはいないのに、周囲からは蔑さげすまれ
担任の先生には「そんな子に育てた覚えはありません」と言われるしまつ。
俺がそんなに悪いのか?ギフトにも目覚めず、事態は常に最悪に向かう。
財布落としましたよと言えば、盗人扱い。
石に躓つまずこうものなら、他人を押し倒す。
何かをしようとすると必ず、良いことがない。
まじめに、愚直に、素直に生きるととことんついてない。
「はぁ、不幸だ・・・」
齢よわい17にして、世界の最後が訪れたような感覚にとらわれる。
今日も、こつこつと貯めた貴重な小遣いが気泡に帰したのである。
とぼとぼと寂れた路地を登る。
”A-03” 数万はくだらない静電式タッチパネル万能携帯電話である。
ハンズフリー・意志伝達システム搭載。
”あなたのこころをダイレクトアタック!!”というキャッチコピーの電話が
誰かの陰謀かと言うほど良いタイミングで路上に
紙袋の底から飛び出し法定速度をこえた赤いスポーツカーに
なんとも無謀にダイレクトアタックをかましたのである。
近くのファーストフード店で封をあけようと、わくわくしながらスキップしたのが運のつきだったのだろうか。
いやいや、無能であるがゆえに少しでも良いものを持って能力の補填をと考え
いままで、コツコツためたのが間違いだったのだろうか。
誰も知るよしもないが、左手にぶら下がる小さな紙袋は軽かった。
右手には寿命を迎えた旧式の携帯が沈黙していた。
「そんなあなたにラストチャンス!!」
どこからともなく、少女の声が人気のない暗い路地に響きわたる。
街灯が夕闇を照らしてはいるが、あたりを見渡すが人はいない。
「いやいや、何処見てるのこっちよ、こっち!!」
狭い路地に反響する声。
やばいついに能力が・・・電波・・を受信してしまった。
このままでは電波君になってしまう。聞こえてはいけない声や、見えてはいけないものを見る人を
電波君・電波ちゃんといい、周りからはオタクという種族に分類されてしまう。
いままで、無能者として苦労してきた、だから・・・こんな能力認めたくない!!
「いやいや、あんたの能力じゃなくて私の、ワ・タ・シの能力。」
あぁついに会話までしてしまった。早く帰って寝よ。
きっと疲れてるだ。今日も色々あったからな。足早にその場を立ち去ろうとしたとき
「無視はダメだよ。学校で習わなかった?一番相手を傷つけるんだよ!!」
と声と共に進行方向に小さな黒い塊が飛び出してきた。
目を凝らすと黒い子猫がじっとこちらを見いる。
「あの、やっぱり僕は猫科ですか?」
「そう、あなたには猫の世界を救ってほしいの。
ってそんなこと言うわけないでしょ!我ながらすばらしいノリつっこみ」
言葉に合わせて、目の前の猫が演技をする。
そうか、わかったぞ。マリオネット(人・物を操る能力)で猫を操り、
タケルがテレパシーで俺に語りかけて、ドッキリでも仕掛けてるんだな。
「タケルはそんなことしないと思うよ。」
こいつら(・)俺の心を読んだ。テレパシーの逆流は違法行為である。
タケルとは付き合いは長いが、そんなことはしないしその域に能力が達するギフトはごくごく一握りの人間・・に限られる。
「だって私、人間じゃないから」と一言。
認めたくはない。認めたくはないが・・・それ以外に考えられない。
確かに、人間以外にギフトが発現する動物は確認されている。
演算のできる猿。陸上でも死なない鯛。その程度であるが可能性はある。
「じゃそういうことで。俺帰るわ。」と
路地という路地を猛ダッシュで駆け抜け、
全力で自宅を目指す。
右に左に、自分が思う最短距離で。
簡素なドアに首からかけた鍵をつっこみ、間髪いれずノブを引く。
「おかえりなさい。」
な・なんで・・・
「だって、窓開いてたから、ちゃんと戸締りしないとダメだぞ!」
「いやそういう意味じゃなくて・・・」
思わず口から出た言葉に、玄関のフロアマットにチョコンと座った
黒の子猫が首を傾げ答える。
「じゃどう言う意味??」
「不幸だ・・・」
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