169 / 234
マルデク&地球編 第1章 想い遙かに
第16話 血だらけのオリオンを見てオスカーは・・・
しおりを挟む
マルデク情報省長官オスカーは、ここ数日、秘密の基地で新技術の開発に取り組んでいた。最終兵器と言われるような部類の兵器の開発だった。
それゆえその秘密基地のある場所は、マルデク上層部にも秘密にされていた。
とうぜん厳重な警備体制がしかれていて、その基地に出入りを許されている者も限られていた。しかしその秘密基地に、侵入したものがいたのだ。
「オスカーさま、賊が侵入しました。お気をつけ下さい。
オスカーは忠実な部下アルフォンソの声にただならぬ気配を感じ、研究室の入り口に目をやった。するとそこには地球にいるはずのオリオンの姿があり、オリオンは全身血だらけのまま、壁に体を預けてやっとの思いで立っていた。
「オリオン! どうしたのだ、なぜ、そのような血だらけになって、ここにいるのだ」
とオスカーは叫び、オリオンに駆け寄った。
オリオンは、オスカーの顔を見て安心したのか、そのまま転がるように倒れ込み、意識を失った。オリオンは驚くべき早さで、瀕死の重傷から話せるまでに回復したのだが、それでも数日かかった。
オスカーはアメリアがマルデクへ帰って来たことは風の便りで聞いていた。しかしエルフィンを拉致し、マルデクへ連れ帰っていたことまでは知らなかった。そしてエルフィンがすでに総統へ献上されていたことも知らなかった。
「ハンネスと私、そしてシャンバラ最後の導師ジャドさまの3人で地球からマルデクへエルフィン救出に来たのです。
オスカーさまに助けを請うべきだと私は助言したのですが、ハンネスはまったく聞く耳を持ちませんでした。暴走しようとするハンネスを結局、止めることが出来ず、十分な準備も出来ないまま、私もジャド師も、ハンネスと一緒に総統の宮殿へ侵入せざるを得なかったのです。
ハンネスは自分の実力を過信していました。
長らく実戦から遠ざかっていたのですから、それは仕方がないことなのですが、総統の親衛隊の実力を過小評価していました。
ジャド師はこの宇宙一の医官ではあっても武官ではありません。
私も訳あって、本来の力の半分しか戦闘では使えず、少数で多数に切り込んだ結果は、惨憺たるものでした。
私はたまたまかつての部下が親衛隊にいたおかげで宮殿から逃げ出すことが出来ました。しかしハンネスとジャド師は総統の親衛隊と宮殿を守る軍隊に捕らえられ、獄につながれてしまったのです。
それゆえその秘密基地のある場所は、マルデク上層部にも秘密にされていた。
とうぜん厳重な警備体制がしかれていて、その基地に出入りを許されている者も限られていた。しかしその秘密基地に、侵入したものがいたのだ。
「オスカーさま、賊が侵入しました。お気をつけ下さい。
オスカーは忠実な部下アルフォンソの声にただならぬ気配を感じ、研究室の入り口に目をやった。するとそこには地球にいるはずのオリオンの姿があり、オリオンは全身血だらけのまま、壁に体を預けてやっとの思いで立っていた。
「オリオン! どうしたのだ、なぜ、そのような血だらけになって、ここにいるのだ」
とオスカーは叫び、オリオンに駆け寄った。
オリオンは、オスカーの顔を見て安心したのか、そのまま転がるように倒れ込み、意識を失った。オリオンは驚くべき早さで、瀕死の重傷から話せるまでに回復したのだが、それでも数日かかった。
オスカーはアメリアがマルデクへ帰って来たことは風の便りで聞いていた。しかしエルフィンを拉致し、マルデクへ連れ帰っていたことまでは知らなかった。そしてエルフィンがすでに総統へ献上されていたことも知らなかった。
「ハンネスと私、そしてシャンバラ最後の導師ジャドさまの3人で地球からマルデクへエルフィン救出に来たのです。
オスカーさまに助けを請うべきだと私は助言したのですが、ハンネスはまったく聞く耳を持ちませんでした。暴走しようとするハンネスを結局、止めることが出来ず、十分な準備も出来ないまま、私もジャド師も、ハンネスと一緒に総統の宮殿へ侵入せざるを得なかったのです。
ハンネスは自分の実力を過信していました。
長らく実戦から遠ざかっていたのですから、それは仕方がないことなのですが、総統の親衛隊の実力を過小評価していました。
ジャド師はこの宇宙一の医官ではあっても武官ではありません。
私も訳あって、本来の力の半分しか戦闘では使えず、少数で多数に切り込んだ結果は、惨憺たるものでした。
私はたまたまかつての部下が親衛隊にいたおかげで宮殿から逃げ出すことが出来ました。しかしハンネスとジャド師は総統の親衛隊と宮殿を守る軍隊に捕らえられ、獄につながれてしまったのです。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
【完結保証】科学で興す異世界国家 ~理不尽に死んだ技術者が、「石炭」と「ジャガイモ」で最強を証明する。優秀な兄たちが膝を折るまでの建国譚~
Lihito
ファンタジー
正しいデータを揃えた。論理も完璧だった。
それでも、組織の理不尽には勝てなかった。
——そして、使い潰されて死んだ。
目を覚ますとそこは、十年後に魔王軍による滅亡が確定している異世界。
強国の第三王子として転生した彼に与えられたのは、
因果をねじ曲げる有限の力——「運命点」だけ。
武力と経済を握る兄たちの陰で、継承権最下位。後ろ盾も発言力もない。
だが、邪魔する上司も腐った組織もない。
今度こそ証明する。科学と運命点を武器に、俺のやり方が正しいことを。
石炭と化学による国力強化。
情報と大義名分を積み重ねた対外戦略。
準備を重ね、機が熟した瞬間に運命点で押し切る。
これは、理不尽に敗れた科学者が、選択と代償を重ねる中で、
「正しさ」だけでは国は守れないと知りながら、
滅びの未来を書き換えようとする建国譚。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
半竜皇女〜父は竜人族の皇帝でした!?〜
侑子
恋愛
小さな村のはずれにあるボロ小屋で、母と二人、貧しく暮らすキアラ。
父がいなくても以前はそこそこ幸せに暮らしていたのだが、横暴な領主から愛人になれと迫られた美しい母がそれを拒否したため、仕事をクビになり、家も追い出されてしまったのだ。
まだ九歳だけれど、人一倍力持ちで頑丈なキアラは、体の弱い母を支えるために森で狩りや採集に励む中、不思議で可愛い魔獣に出会う。
クロと名付けてともに暮らしを良くするために奮闘するが、まるで言葉がわかるかのような行動を見せるクロには、なんだか秘密があるようだ。
その上キアラ自身にも、なにやら出生に秘密があったようで……?
※二章からは、十四歳になった皇女キアラのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる