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ソラリス&地球編 第1章 グランドマスター・クベーラと破壊と再生の神シヴァの想い
第4話 あなたはあのシヴァさまが、本当に失敗したと思っていたのですか?
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「クベーラさま、しっかりしてください!」
クベーラを子供の頃からよく知り、まだ若いクベーラをグランドマスターにまで押し上げた、ソラリス軍の要であるルドラ将軍は、いつまでもシヴァのことで思い悩んでいるクべーラを見て、激しく叱った。
「今さら、シヴァさまを助けようとしても、無駄なのです。
逃げる機会は、十分ありました。
でも、シヴァさまは逃げようとはしなかった。
こうなることを覚悟した上での、行動だったのです」
とルドラは若きグランドマスタ-、クベーラに言った。
「シヴァさまは、破壊と再生の神でしたから、その最前線に立ち、この宇宙の荒廃した現状をつぶさに見ておいででした。そしていつも、心を痛めておられた。
時には、長老マスターたちに不幸な民たちを救済くださるように直訴しておられた。
そのたびに長老たちは、シヴァさまに、酒の相手をさせ、その類い希な美しい舞を踊らせ、最後にその体を差し出せと言っていた」
と将軍ルドラは言った。
「シヴァさまの踊りは、特別な踊りです。
身も心も穢れてはいけない神の踊りです。
体を捧げるということは、シヴァさまが、シヴァさまではなくなると言うことです。
だからシヴァさまの願いは、決して叶えられることのない願いでした」
ルドラはシヴァが龍神リーンにその才能を見いだされ、シヴァ隊の隊員になったときから、シヴァを知っていた。だからその過去も、その想いも知っていた。
「しかしあなたと出会い、シヴァさまはあなたが自分と同じ考えをお持ちであることを知った。
そしてあなたは、シヴァさまと会うといつも、その願いを必ず二人で実現させようと言っていた。
だからクベーラさまなら、この荒廃した宇宙を希望に満ちた新しい世界へと導くことが出来ると確信したから、シヴァさまはあなたさまのためにその命を投げ出す覚悟をしたのです」
そう言われても、クベーラはシヴァを救うことしか考えられなかった。
「私はシヴァのために、新しき世界を築きたかったのだ。
シヴァがいなくては、何の意味も無いのだ」
とクベーラは遠くを見て、ルドラに言った。
しかしルドラは諦めなかった。
「クベーラさま、それではシヴァさまがあまりに可哀想です。
シヴァさまはあなたが功績を挙げられるように、罪人になってまで、あの長老たちに内緒で新しい結界を用意したのですよ」
と言った。
しかしクベーラは、
「失敗したから、全部の責任をシヴァが取らされたのに、何を言っているのだ」
と諦めたように言った。
「あなたはあのシヴァさまが、本当に失敗したと思っていたのですか?」
と言い、ルベラは本当にあきれたような顔をした。
「シヴァさまは、失敗などしていません。
あのグランドマスタ-たちを欺くために、失敗したことにしたのです」
と、クベーラに言った。
「だからこれからすぐに、地球へ行き、その結界を守ってください。
この問題を必ず解決して、あの長老マスターたちの厚い壁を打ち破るのです。
今しか、ありません。
あの長老マスターたちは、長い間、手に入れたかったシヴァさまをついに手に入れたのです。
しばらくは、シヴァさまから離れられないに決っています。
この大変な時期なのに、あの長老たちは職務を放り出して、そろいもそろって休暇をとりました。
だから、今なのです。
今なら、何をしても、そしてそれがたとへ失敗したとしても、誰も文句は言えません。
長老たちが自分の欲望に溺れ、目を離しているすきに、クベーラさまの確固たる地盤を築くチャンスなのです」
「ダメだ! シヴァを助けることが、先だ。
シヴァは私にとってかけがえのない、大切な存在なのだ。
このまま、あの長老たちの欲望のままに、あの美しいシヴァを破壊させることなどできない。
速く助け出さなくては・・・」
「クベーラさま、あなたは何もわかっていない。
これは最初で、最後のチャンスなのです。
それもあなたさまのために、シヴァさまがその身を犠牲にして、創り出してくれたチャンスなのです。
今の何の基盤も、力も無いグランドマスターでは、称号を奪われ、罪人に身を落としたシヴァさまを救うことなど、絶対にできません。
あの長老たちを押さえる強い権力基盤を持ってこそ、シヴァさまをあの長老たちから取り戻すことが出来るのです」
と、ルドラは冷たく言った。
クベーラを子供の頃からよく知り、まだ若いクベーラをグランドマスターにまで押し上げた、ソラリス軍の要であるルドラ将軍は、いつまでもシヴァのことで思い悩んでいるクべーラを見て、激しく叱った。
「今さら、シヴァさまを助けようとしても、無駄なのです。
逃げる機会は、十分ありました。
でも、シヴァさまは逃げようとはしなかった。
こうなることを覚悟した上での、行動だったのです」
とルドラは若きグランドマスタ-、クベーラに言った。
「シヴァさまは、破壊と再生の神でしたから、その最前線に立ち、この宇宙の荒廃した現状をつぶさに見ておいででした。そしていつも、心を痛めておられた。
時には、長老マスターたちに不幸な民たちを救済くださるように直訴しておられた。
そのたびに長老たちは、シヴァさまに、酒の相手をさせ、その類い希な美しい舞を踊らせ、最後にその体を差し出せと言っていた」
と将軍ルドラは言った。
「シヴァさまの踊りは、特別な踊りです。
身も心も穢れてはいけない神の踊りです。
体を捧げるということは、シヴァさまが、シヴァさまではなくなると言うことです。
だからシヴァさまの願いは、決して叶えられることのない願いでした」
ルドラはシヴァが龍神リーンにその才能を見いだされ、シヴァ隊の隊員になったときから、シヴァを知っていた。だからその過去も、その想いも知っていた。
「しかしあなたと出会い、シヴァさまはあなたが自分と同じ考えをお持ちであることを知った。
そしてあなたは、シヴァさまと会うといつも、その願いを必ず二人で実現させようと言っていた。
だからクベーラさまなら、この荒廃した宇宙を希望に満ちた新しい世界へと導くことが出来ると確信したから、シヴァさまはあなたさまのためにその命を投げ出す覚悟をしたのです」
そう言われても、クベーラはシヴァを救うことしか考えられなかった。
「私はシヴァのために、新しき世界を築きたかったのだ。
シヴァがいなくては、何の意味も無いのだ」
とクベーラは遠くを見て、ルドラに言った。
しかしルドラは諦めなかった。
「クベーラさま、それではシヴァさまがあまりに可哀想です。
シヴァさまはあなたが功績を挙げられるように、罪人になってまで、あの長老たちに内緒で新しい結界を用意したのですよ」
と言った。
しかしクベーラは、
「失敗したから、全部の責任をシヴァが取らされたのに、何を言っているのだ」
と諦めたように言った。
「あなたはあのシヴァさまが、本当に失敗したと思っていたのですか?」
と言い、ルベラは本当にあきれたような顔をした。
「シヴァさまは、失敗などしていません。
あのグランドマスタ-たちを欺くために、失敗したことにしたのです」
と、クベーラに言った。
「だからこれからすぐに、地球へ行き、その結界を守ってください。
この問題を必ず解決して、あの長老マスターたちの厚い壁を打ち破るのです。
今しか、ありません。
あの長老マスターたちは、長い間、手に入れたかったシヴァさまをついに手に入れたのです。
しばらくは、シヴァさまから離れられないに決っています。
この大変な時期なのに、あの長老たちは職務を放り出して、そろいもそろって休暇をとりました。
だから、今なのです。
今なら、何をしても、そしてそれがたとへ失敗したとしても、誰も文句は言えません。
長老たちが自分の欲望に溺れ、目を離しているすきに、クベーラさまの確固たる地盤を築くチャンスなのです」
「ダメだ! シヴァを助けることが、先だ。
シヴァは私にとってかけがえのない、大切な存在なのだ。
このまま、あの長老たちの欲望のままに、あの美しいシヴァを破壊させることなどできない。
速く助け出さなくては・・・」
「クベーラさま、あなたは何もわかっていない。
これは最初で、最後のチャンスなのです。
それもあなたさまのために、シヴァさまがその身を犠牲にして、創り出してくれたチャンスなのです。
今の何の基盤も、力も無いグランドマスターでは、称号を奪われ、罪人に身を落としたシヴァさまを救うことなど、絶対にできません。
あの長老たちを押さえる強い権力基盤を持ってこそ、シヴァさまをあの長老たちから取り戻すことが出来るのです」
と、ルドラは冷たく言った。
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