誘拐記念日

木継 槐

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3、

協力④

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 僕たちが影子さんのことについて話し合いを始めて1か月が経ち、2学期の中間テストの時期になった。
その時期はさすがに話し合いは難しくて、それぞれがテスト勉強に励み、ファミレスを使って話し合いを重ねていた。
そんなテスト最終日。

最後のテストの時限が終わるチャイムに被るように、校内放送が入った。
「一回しか言わねぇぞ。1-C、稲辺悠一、佐野憲司、田中宗太、長谷川悟、松岡透、矢野秋大、至急職員室、加藤の所に来るように。」

「何だろうな。」
「さぁ。」
「カンニングか?」
「やる訳ねぇ。」
「僕は何となく察していますけど。」
「何でだろう……僕も悟ってるんだけど。」
放送が雑に切られて僕たちは職員室に向かった。


職員室に入ると、加藤が自分の机にふんぞり返っていた。
「お前ら、何企んでる?」
「何のことでしょうか?」
透はニッコリとほほ笑んで聞き返した。
「最近おまえらつるみ始めたよな?あれだけ問題おかした奴らのくせに、毎日いろんな教師に頭下げて場所確保してるそうだな。若手の詐欺師でもやる計画か?」
「あぁ?!」
あまりの言われように聞き捨てならなかったが、悠一が一触即発になったので秋大が肩を抑えた。

「キレるってことは図星なのか。」
「ありえません。」
「じゃ、何だ。特に田中お前が中心に見えるんだかな。」
加藤はこういう仲の良いものを引っ掻き回すのが大好きなのだ。
噂だと、不良グループを掻きまわして自分に対する暴力事件を起こさせて全員退学にさせたと聞いたことがあった。不良グループを解体したことは功績としてたたえられて、今の学年主任の位置になったとも。

僕は一度深呼吸をして、口を開いた。
「5人は橘という女性を探すのを手伝ってくれてるんです。」
「誰だそりゃ?」
「僕の…姉です。数日前から消息がつかめなくなって、姉を探すために情報を集めているんです。」
「下らんな。お前らは勉学が主本だろう。」
僕の説明を加藤は鼻で笑ったのを見て、僕は思いっきり息を吸って声を吐き出した。

「下らなくて結構です!!僕たちを解体して頂くのなら御勝手に、僕たちはあなたの出世に何のご迷惑もかけていませんから退学には出来ませんでしょう!!」
「ッ?!」
「それとも何ですか?家族を探したい思いを鼻で笑うような、片親を侮辱するような人を教師としてあがめていいなりになれと言いたいんですか?僕にはそれは無理です。皆には僕の考えは強制しないから勝手にしていいよ。」
僕は気が付くと涙を流していた。
それでもなりふりなんて構っていられない。
身震いをしてこぶしを握り締める僕を、悠一が必死に体で抑えていた。
「お前がキレてどうすんだよ。」
「だって!こんな言われ方あるか?悠一だって「良いから落ち着け!!」ッ……。」
僕が肩で息をして俯くと、徐に透と憲司が僕の前に出た。
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