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無し。
しおりを挟む君が小さな灯りをつけて来たのは
僕が小学生の頃だったよね。
懐かしいなあ。あの頃は右も左も
分からなくて、いろんな所へ行っては
ぶつかったりして新しい世界を
めいいっぱい 楽しんでたよね。
とてもキラキラしていて、時には失敗もして
スクスクと大きく育って行ったよね。
君と一緒に歩いている時はいつも
僕の顔を伺って、目が合ったら
嬉しそうにテクテク歩いたよね。
そう言えば食い意地は家族1だったよね笑
なんでもかんでも食べようとして
大変だったんだから。覚えてる?
唐揚げが揚げたてで、熱くて食べれなくて
ずっと唸ってたよね笑 あれは笑っちゃった。
友達と会った時も、じゃれて転がって
イキイキとしてたよね。会う度に
嬉しそうな君の顔を見るのが凄く好きだったんだ。あんなに口を開けて目をキラキラさせてる姿見たら、たまんないんだよね。
たくさん友達出来て、たくさん先に逝ってしまったね。寂しいよね。とても。
ねぇ?覚えてる?
君が冬の日に雪でふわふわになった田んぼ目掛けて走ってた時、段差が分からずに
転がり落ちたこと笑 はしゃぎすぎて
分からなかったんだよね笑
君と一緒に体も心も大きくなって
僕が違う場所へ住んで数年たったある日
久々に帰ってきた僕は、君の元へ駆け寄った。でも君は僕の事忘れちゃってたね。
びっくりさせちゃったよね。ごめんね。
新入りも増えて賑やかになってきたのに
君だけどんどんどんどん灯りが小さくなっていったね。あの元気な声から絞り出すように出してる声で、僕は分かっていたよ。
僕も君の家にしばらくずっと
いることに決まった日。
久々に会う君は、もう歩くのも辛そうだったね。でも持ち前の食い意地は変わってなかった笑 それだけは安心。でも目が真っ白。
そうか、君は目も見えなくなってしまったんだね。辛いよね。代わってあげたいよ。
そして今。君は遂に歩けなくなったね。
食い意地も無くなっちゃった。
呼吸をすること、水を飲むこと
ご飯を食べること、生きること。
全てが辛くなってるよね。
その小さな灯火はまだ消えてない。
頑張らなくていいから、最期はみんなに
愛されたこと感じて、安らかに眠ってください。
僕は君を失うのが怖いです。
灯火が消えるのが、怖いんです。
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