紅蓮の島にて、永久の夢

文月 沙織

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果てなき夜 九

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「ふふふ。これをアレクサンダーのなかに入れてやるんだ。そして、がんばってもらうと、アレクサンダーの道具がどれだけしまっているかわかるんだ。アレクサンダー、あんただって、自分の持ち物がどれだけの品物が知りたいだろう?」
 アレクサンダーは耳朶まで真っ赤になり、おぞましい機械を睨みつけ、そしてクルーゲを睨んだ。
 その様子は、しおれた花がふたたび色をとりもどしたようで、クルーゲは内心感嘆した。
 屈辱という雨に打たれて、枯れかけた花はふたたび輝きをとりもどし、その美しさが倍増したようにすら見える。
「おや、どうしたんだい? そんな怖い顔をして。せっかくあんたに喜んでもらおうと思って、わざわざ運ばせたんだぜ」
「……感心しているのだ。よくこれだけ愚劣で下品な道具を作ったものだと」
 クルーゲはのけぞって笑った。
「まあね。でも、面白いだろう。もとは金持ちの有閑マダムに売りつけるつもりで開発したようだが、最近は夜の商売の店やホテルにも売り込んでいるようだ」
「娼婦が自分の強さを調べるためにですか?」
 好奇心のこもったハサピスの問いに、クルーゲは得意げにこたえた。
「それもあるし、ときにはカップルが秘密のプレイを楽しんだりするようだ。秘密のクラブで余興や見世物としても使ったりね。こんな御時世でも、人生を楽しんでいる人はけっこういてね。さぁ、これであんたの女がどれほどのものか調べてやるよ」
 アレクサンダーの頬がこわばるのがヴルブナにも見てとれた。
 散々に恥辱に打ちのめされ、気力をうしなっていたアレクサンダーだが、あらたな責めを前にして怒る力を取りもどしたのがすこし嬉しい。
「とことんおまえを軽蔑する」
 低く囁くように、けれどしっかりとその侮蔑の言葉がアレクサンダーの唇からこぼれた。普通の人間なら、背が寒くなるような怒気のこもった言葉だが、言われたクルーゲは鼻で笑った。
「なんとでも言っているがいいさ。さぁ、これであんたの女の値打ちを測ってやるよ。これは訓練用にも使えるから、あんまり低いようじゃ、お仕置きとしてしばし特訓してもらうことになるな」
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