帝国秘話―落ちた花ー

文月 沙織

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晒しもの

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「たまらなかったなぁ。あの捕虜、昨夜はつづけて三度気をはなったというではないか」
「おう。三度目にはとうとう自ら馬に乗ったらしい。ああなったら王子も色子と変わらんな」
「うう、たまらん。いったいいつになったらタキトゥス様は俺たちにも賞味させてくれるのだろう? 夢に出てきそうだ」
「殺生なことだ。あやつ、ますます色っぽくなってきおったぞ。あれを見ていると、そこらの娼婦なんぞつまらなくて抱く気も失せる。ああ、見ているだけで、こっちがどうにかなってしまいそうだ」
 男たちは夜毎の狂宴のたかぶりに、昼も悩まされつづけ、今も裸馬にくくりつけられ物狂おしい吐息をはきつづけるイリカのまわりに群がって、鼻血をたらさんばかりに獣欲を燃やしている。
 ときおりディトスが鞭でそんな獣たちを追いはらわないと、そのまま馬からひきずりおろされ輪姦されるのではないかと思わせるほど、イリカの周囲は濃い淫風いんぷうが吹きあれている。
「なぁ、いいのか? あのままでは本当に狂ってしまうぞ」
「いいではないか、狂人の方が皇帝もおもしろがるかもしれん」
 馬首をならべて都へいそぐふたりの頭上を小鳥が場違いなほどのんきそうに飛んでいく。
「おまえも、狂いかけているぞタキトゥス」
 ディトスの声には揶揄ではなく悲嘆がにじんでいるが、タキトゥスは心配気に自分を見つめる年上の友人に嘲笑をかえした。
「俺はとっくに狂っているのさ、二十年前からな」
 ディトスは冷たいタキトゥスの横顔を見、それからイリカの方をながめ、痛ましげに首をふった。

 ディトスの頭に、三年ほど前、東の小国を陥落させたときの記憶がよみがえってきた。  
 国王が降伏宣言を出すまえに、狂乱した帝国軍は略奪と暴行を王都でくりかえした。
 おもてむきは軍規で略奪、暴行を禁じているが、下級兵士にとって略奪品は給金も同然であり、それがあればこそ苛烈な戦場に命をかけて突きすすめるのであって、上官も見て見ぬふりをしている。
 若い女たちや美しい少年は獣と化した帝国兵たちにとってかっこうの獲物となり、裕福そうな商家や貴族の屋敷はつぎつぎと焼き討ちされ、すこしでも値打ちのある調度品や家具はすべて勝利者たちにうばわれた。
 蛮風ばんぷう吹きすさぶこの時代、大陸有数の文明国であるアルゲリアス帝国であっても、正規軍にそのような乱行がゆるされるのである。
 ディトスの目に、その小王国終焉の光景が浮かびあがり、男たちにかつぎあげられた娘の悲鳴が耳にひびいてきた。アルゲリアス帝国でも国境ちかくでは逆に異民族の侵略を受け略奪、殺戮の被害にあった町村もおおい。かつて被害にあった町へディトスの軍がかけつけたときは、打ちこわされた民家の残骸のなかにおびただしい死体や陵辱のはてに狂死した女の姿を見たことがある。
 ――戦とはそういうもの。ふみにじられるのが嫌なら強くならなければならない。
 それがディトスのみならず、この時代の軍人、いや軍人や戦士でなくとも世情が定まらぬこの世界に生きるすべての人間がみとめなくてはならない悲しい不文律だった。
 それでも、情を殺しきることのできぬ男であるディトスはイリカの悲運に同情を禁じえない。
(俺がもうすこし強ければ、死なせてやることができたかもしれぬが)
 皇帝のものになる奴隷を自分の一存で、いかに当人の望みとはいえ殺すことは帝国の臣下であるディトスにはやはりできない。
(すまん)
 内心でディトスがそうつぶやいたときだった。

「いやっ! いやーっ」
 後ろから突然聞こえてきた、かんだかい叫び声に驚いて彼は声の主をさがした。
「なにごとだ?」
 目線のさきでおびえてうずくまる少女に、ディトスは見覚えがあった。
(たしか、名はパリアナだったかな?)
 隊列の後方にはイカラスから連れてきた三百人ほどの捕虜がおり、いずれも歳若い娘か顔立ちのととのった少年で、奴隷市場で売るか、有力者への献上物とされる。なかでもひときわ美しいのが、たしかイカラスの下級貴族の娘であったこのパリアナだ。
 腰まである亜麻色の髪が印象的で記憶にのこっていたのだ。
「なにをしている?」
「もうしわけございません、副将軍、この娘があまり聞きわけないんで、ちょっと言い聞かせてやろうと思いまして」
 卑屈な目つきの兵士が近づくと汗と酒の匂いがただよってきてディトスは辟易した。
「こ、この男わたしにいやらしいことをしようとしたのです!」
 ディトスにかけよってきた娘の薄紫色の瞳は濡れていたが、イリカの馬に気づいて、真っ青になった。
「イリカ様? な、なんてむごい」
 王子であり島民が敬してやまぬ神官長であり、かつては貴人のなかの貴人であったイリカの、半裸に縄をうたれ、目をうつろにさせ、なお馬上の両足を不自然にもじもじさせているという、目をうたがうような醜態に、おそらくは処女であるパリアナは雷に打たれたような衝撃を受け、両手で口をおさえた。
「ほれ、言うことを聞かぬとおまえもあんなふうにされるぞ」
「いやっ!」
「よさんか!」
 馬からおりたディトスは兵士のまえにパリアナを守るようにして立ち荒々しく命じた。
「この娘は私があずかる。おまえはさっさと去れ」
「そ、それはないですよ、ディトス様」
 男は極上の料理をとりあげられたように情けなさそうな声をあげたが、相手は福将軍である。あきらめてしぶしぶ立ちさった。
「娘よ、たしかパリアナといったな?」
「は、はい」
 おびえてふるえるかぼそい身体をつつむ、もとは白かった衣は、可哀想にこの旅のあいだにすっかり泥だらけになっている。イカラスの民にしては肌が白いのは大陸人の血がまじっているのかもしれない。
「おまえは下級とはいえ貴族の娘だと耳にしたが、どうして捕虜にされたのだ」
 貴族の娘ならばそれなりの上官に献上されるもので、平民の捕虜とともに連れてこられることはあまりない。
「はい。わ、わたくしは父が帝国人の妾とのあいだにもうけた子なのでございます。父はもう亡くなりましたが、もともと帝国人の血をひいているのだから、と継母が館に入ってきた侵略軍、いえ帝国軍にわたくしをさしだしたのでございます」
 薄情な継母は、娘を奴隷としてさしだすかわりに家財を守ろうとしたのだろう。敵国の血をひく継子にいっそうの憎しみを感じたのかもしれない。 
「歳はいくつだ?」
「十五になります」
「おまえを生んだ母はどうした?」
「わたくしが三つのときに身罷りました」
「不憫だな……。俺の召使になるか?」
 パリアナの薄紫の瞳が希望にかがやいた。
「国情が落ち着いたら島にかえしてやろう」
 ディトスが馬に乗せてやろうとしながら言うと、驚くほどの激しさでパリアナは首をふった。
「いいえ! いいえ! イカラスには帰りません」
「祖国に帰りたくないのか?」
「あそこはわたくしにとって祖国ではございません。混血であることでいつも義母から憎まれ、召使たちからも軽んじられて……あんなつらい場所へはもどりたくありません」
 パリアナは唇を噛んだ。
 今会ったばかりの、半分とはいえ祖国となる島をふみにじった男にこんな愚痴めいたことを言う己の弱さが恨めしかったが、イカラス島の南風が彼女には冷たかったことは事実だった。
 父も母もおらず、半分だけ血のつながったきょうだいたちにとっては、彼女は厄介者でしかない。義母の吊りあがった憎しみの目を思い出すと身体がふるえる。
 帝国につれていかれれば奴隷として見知らぬ男に売りとばされるのだろうが、ディトスの一見いかつく見えて温和な風貌に、すべてをまかせたい気持ちになった。
 神官長であったイリカの今の姿はあまりにも悲惨だが、すくなくともディトスは自分にあんな真似をしないだろうという奇妙な確信もめばえた。
(この方は、ほかのアルゲリアス兵たちとはちがうみたい)
 パリアナは一瞬にして会ったばかりの、それも敵兵であった男に魅了されていた。
「あ、あの」
「どうした?」
 言うか言うまいか一瞬悩んでからパリアナは珊瑚色の唇をかんで新しい主を見つめた。
「わ、わたくしには同腹の弟がおります」
「弟?」
「はい。母は弟を産んだときに亡くなったのでございます。おなじ理由でやはり継母に憎まれ、わたくしといっしょに捕虜として帝国軍にさしだされましたが、船のなかで別々にされてしまいました。この隊のどこかに、おなじように奴隷として繋がれているのだと思います。あの、あの……あつかましい頼みだとはわかっているのでございますが」 
「わかった、その弟をさがしてやろう。見つかったら俺の召使としてひきとってやる」
 パリアナの目に感謝の光があふれた。
「ありがとうございます! ご恩はけっして忘れません!」
「早く馬に乗れ」
「いえ、わたくしは召使でございますから歩きます」
「主人の俺が乗れと言っておるのだ」
 それでも遠慮するパリアナの、つかめばくだけてしまいそうなほどか細い腕をひきよせ、ディトスは彼女を強引に馬にひきあげた。
 パリアナは緊張に全身をこわばらせながらも、ついさきほどまで恐怖と屈辱に涙をながした濃いアイリスの色の瞳に、今は希望をきらめかせた。 

 ――やがて軍は帝都についた。
 勝利の美酒をたずさえてもどってきた誇りたかい凱旋軍を都民は歓呼でむかえ、隊列には花や果物がなげられ、功名をあげた男たちに敬意のこもった喝采がおくられる。なかでもひときわ大きな声で呼ばれたのは、帝国一の勇将の名声をほしいままにするタキトゥスである。
「タキトゥス! タキトゥス! タキトゥス!」
 乙女たちが花輪をなげて恋心をつたえ、男たちが絶叫でもって栄誉をたたえ、子どもたちが拳をあげて賞賛をあらわす。タキトゥスは今や帝国一の英雄であり、全都民の崇拝と憧憬のまとであった。
 通りを埋め尽くす人々は、この偉大な守護神とえらばれた精鋭たちに祝福をささげつくしたあと、やがてあらわれた一頭の黒馬に、ふと気勢をそがれた。
「なんだ? あれは?」
「捕虜だ。敵国の捕虜だ」
「女か?」
「いや……男のようだ」
 人々は不思議な異国の、美しい珍獣を見るように馬上の戦利品を見つめ、それから口々に感想を言いあった。
「可哀想に、イカラスの王族だというよ」
「なんとも色っぽい男だなぁ……あんな奴隷がバイランにながれてきたら毎晩でも買いに行くぞ」
「皇帝にささげられるそうだ」
「異国の王子もああなったら終わりだな」
「なんだか、気の毒だね」
「しっ! そんなことを言ったらお上ににらまれるぞ」 
 善良な人々は憐憫に目をふせたが、元来傲慢で気の荒い国であり、人々、とくに男たちは征服の証しである生贄への好奇心をかくせず、馬についていくようにして後を追いかけ、口笛を吹いたり下卑た嘲笑をたたきつけたりした。
 だが、それも無理もなかった。
 今のイリカは、すでにかつての誇りたかい神官長と王子というきんの糸で縫いあげられた衣を完全にはぎとられ、あらわにされた褐色の肌は乳首を強調するようにしばりあげられ、しかもその胸は、ほんのりふっくらとして、男の愛撫を受けていることを、残酷な初夏の光のもと、敵国の民の目に知らせていた。
 口は、さすがにこのあまりの屈辱に禁をやぶって自死せぬように猿ぐつわをはめられ、腰は、都では最下級の奴隷ですら身につけることのない黒い襤褸布でかろうじておおわれているだけという悲惨きわまりない姿だった。 
 凄絶な落花無残の絵である。 
 荒縄で落馬せぬようにしっかりと馬につなげられているが、それでも黒い布きれがゆれるたび、都民――とくに男たちは、彼が前と後ろの陰部に屈辱の責め具を装着されていることをさとって、興奮した。
 良識のある者、わずかでも常識のある者はあわてて目をそらし、若い娘たちはあせって目をふせ、子どもを持つ親はいそいで幼子の手をひっぱって行列からはなれた。
 ぎゃくに猛々しく荒々しい男たち、好色で下品な下級の民はのぼせあがったように、イリカの淫靡いんびきわまりない姿に惹かれ、馬についていく。
「うっ……うう」
 猿ぐつわをはめられた口から唾液をながし、全身から汗をしたたらせ、イリカはもはや耐えることをあきらめたように、眉をよせ切ながりながらも腰を本能のままにうごかしていた。
「狂っているのではないか?」
「かもしれんな」
 そうささやく声も聞こえる。
 波をうつ黒髪が背にへばりつき、熟れ切った林檎の果肉を思わせる濃い琥珀色の肌は発酵して貴腐の状態にたかめられたかのように強烈な香りをあたりに散らし、それに魅入られてしまった者はすっかり魂をうばいとられ恍惚となってイリカの腰を見つめている。
 正視にたえなかったのだろう、ディトスは隊からはなれ、タキトゥスのみが距離をおいてイリカを冷たい目で見つめつづけている。
「ひーっ!」
 不気味な声をあげたのは、道のはしでイリカの痴態を凝視していた一人の男だった。
「俺のものだ! 俺のもの」
 いきなり馬上のイリカめがけて駆けよった。
「なにをする!」
 すぐそばにいた兵士に槍でたたかれ、地面につっぷしたが、なお起きあがると、イリカを追おうとする。男は涎をたらし、酔っ払ったようにふらふらとした足どりで、不様にイリカをもとめる。
「あいつ、狂っておるぞ」
「のぼせておるのではないか?」
 一時的な錯乱かもしれないが、あきらかにその中年男の様子は異常だった。
 タキトゥスは舌打ちをした。
(……こんなはずでは、なかった)
 連日イリカを陵辱し貶め、ついに性奴隷に仕立てあげたが、なぜか達成感よりも不快感がまさる。欲望のたぎる目でイリカを見る男たちに、自分でもわからぬいらだちがわいてきて、おさめようがなかった。 
(どうしてだ?)
 ひとりの民の声が答えを出してくれた。
「俺は男色趣味はないが、あの捕虜を見ていると、なんだかこっちまでむずむずしておかしな気分になりそうだ」
 感嘆とも侮蔑ともつかぬため息が、タキトゥスの背にひびいた。
 イリカを蔑むはずが、ぎゃくに帝国の民を貶めてしまったのだ。
 イリカを見る男たちは、卑しく、下種な、おぞましい、人の皮をかぶった獣の群れに見える。大陸一優秀と自認していたアルゲリアス帝国の民が、皆どうしょうもなく無知で野蛮な愚民に見えてきた。もしこの場に異国人がいれば、アルゲリアス人とは、なんと残酷な外道の民だろうと卑しむだろう。
(くそ!)
 計算ちがいだった。タキトゥスは無性に、盛りのついた雄犬のようにイリカにむらがる男たちに、鞭を当ててやりたい怒りにおそわれた。
 腹立ちの一番の原因は、もしかしたら獣に変じた男たちに、自分自身を見せつけられているという彼の秘めた慙愧なのかもしれない。
 だが、タキトゥスはそれをけっして認めようとはしない。
 タキトゥスはこのときまだ気づいていなかった。
 タキトゥス自身もイリカという甘い毒蜜にとらわれ、逃れられなくなってしまっていることを。
 この日、行列はとまることなく都の中央広場までつづき、馬上の生贄のあとを、さらに彼に魂を奪われてしまった無数の囚人たちが、それに気づくこともなく彼を追いつづけた。

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