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しおりを挟むインターホンを押す瞬間はいつだって緊張する。
エリートの俺でも関係なく、それが新規だと尚更だった。
「こんにちは」
「どうぞ」
明るめの声がして、オートロックが開く。
慣れている人なのだろうか?
エレベーターに乗りボタンを押した。
声だけでは判断なんて出来ないけど、嫌いではない声だった。
それだけで落ち着けたりするものである。
意外と長かったエレベーターを降り、顔の筋肉を動かして表情を整えてから
部屋へと向かうのは今やルーティーンになっている。
「どうぞ、入って」
チャイムを鳴らし、出て来た女性は自分が思っていたよりも相当美人だった。
★★★★★★★★★★★★
「初めまして、ナオキといいます」
笑顔で自己紹介すれば大体の人は好意的になるものだ。
「ええ、ナオキ君ね。じゃあ、時間がもったいないし始めましょう」
意外と積極的な人だなと思いながら部屋を移動すると、そこには大きなベットと
冴えないおじさんが居た。
「あの? 」
「ああ、気にしないで。旦那よ」
彼女はそう言うけど気になるに決まっている。
そもそも旦那って、いいのか?
彼女と冴えない旦那を比べて、自分が呼ばれた意味が分かった気がした。
彼女は俺がどう思っているかなんてお構いなしに服を脱ぎ捨てていくと、
とても綺麗な身体がそこにはあった。
見事なボディーライン、美しいとはこういう事を言うのだろう。
「ほら、貴方も早く脱いで」
彼女はベットに横たわりながら、俺が服を脱ぐのを見ていた。
「ふうん。意外といい身体しているのね」
あまりにも興味なさげにそんな事を言うのは、俺に気を使っているのだろうか?
でも、まあそんな事はどうでもよかった。
これからこんな綺麗な人とセックス出来るというだけで俺はもう勃起していたの
だから。
「さあ始めましょう」
結局は俺のようなエリートが選ばれるのだとそう思った。
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