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第3章 ~よう
始め③
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☆sideシン
それを初めて目にした時、世界の色が消えてしまうような錯覚に陥った。
ザ ァ ン!!!!
リンのいた場所にレーザーが飛んでくる。
「…」
〔リ、リン!大丈夫か!?〕
レーザーの一発目はほぼ不意打ちかつ心臓を目掛けた殺意が非常に高いものだった。目の前を通過したから、よりその凶悪さが分かる。
これは人の反射スピードでは不可能なレベルだ
リンの入った部屋にはレーザーを出したと思われる穴が壁にあった。ソレは無音で、壁に覆われる。それ以上に鼻につくのは、例のアピスからのメッセージは
[避けてみやがれ]
「…!」
ザザザァン
別の角度から三本の線が出来上がる。リンはソレを華麗に躱し、その軌道がさせる姿勢は人間が瞬時にとれるものではない。そして、レーザーの発射口が動く。
「…っ!」
それはつまり、線が面を描くこととなる。リンは関節を外し、無理矢理、後退する。
〔リン!大丈夫か!?〕
リンは静かに首肯し、関節をはめ直す。追尾するように舞うレーザーの線はさらに増えて間隔を減らして飛んでくる。
「【減速】」
たまらず、リンは『時』を遅延させながら、オレに目線を送る。意味は「コレ操作できる?」
〔厳しい〕
「そう」
ゆっくりになった世界で僅かな沈黙ができる。
「私を『変形』できる?」
〔……〕
あまり、したくないが、ケイトがアイコンタクトでやらない選択肢を潰される。
〔……はぁ、【変形】〕
リンは元々の身体ほど小さくなり、合間を縫って、縫って縫って縫ってそれでも不可能なレーザーの網を小さく跳躍する。
「【雷】」
数十の雷撃の線がむき出しとなっているレーザーの発射口に直撃する。平然と視界に入るレーザーの発射口全てに攻撃する。
「っ」
リンが息を飲む。それで、気付く。
発射口は避雷針で直撃を回避した
さらに増えた発射口から、分かってましたと言わんばかりの追いレーザー。空中にいるリンは体勢を変えることも難しい。だが、リンの顔に焦りはない。
〔【変形】〕
レーザーを避けるようにリンの身体が歪む。安全地帯に足を伸ばし、そこで身体を整える。
〔怪我とかないよな?〕
「うん」
〔気づいてるよな?〕
「…うん」
オレが込めた意味を、思念で伝えた上で頷く。
一つ目がレーザーの発射口が明らかに偏っていること
前方ばかりでまだ避け易い。これが心理的罠かもしれないこと。前からしかレーザーはこないと思い込んではいけない。
二つ目は、攻撃が誘導されていたこと
『砂』は使いにくいし、『風』も破壊には向かない。『水』は悪くないが、水滴が零れたりしたら乱反射が起こる可能性も含めてリスクがでかい。その結果が『雷』で様子見の選択を取らされたわけだが、やはり対策を取られいていた。水圧のカッターなら壁ごと切れるだろう。ただ発射口の偏りがもう一つの心理戦に持ち込む。
「セカンドラウンド」
リンは静かに臨戦態勢に入る。
それを初めて目にした時、世界の色が消えてしまうような錯覚に陥った。
ザ ァ ン!!!!
リンのいた場所にレーザーが飛んでくる。
「…」
〔リ、リン!大丈夫か!?〕
レーザーの一発目はほぼ不意打ちかつ心臓を目掛けた殺意が非常に高いものだった。目の前を通過したから、よりその凶悪さが分かる。
これは人の反射スピードでは不可能なレベルだ
リンの入った部屋にはレーザーを出したと思われる穴が壁にあった。ソレは無音で、壁に覆われる。それ以上に鼻につくのは、例のアピスからのメッセージは
[避けてみやがれ]
「…!」
ザザザァン
別の角度から三本の線が出来上がる。リンはソレを華麗に躱し、その軌道がさせる姿勢は人間が瞬時にとれるものではない。そして、レーザーの発射口が動く。
「…っ!」
それはつまり、線が面を描くこととなる。リンは関節を外し、無理矢理、後退する。
〔リン!大丈夫か!?〕
リンは静かに首肯し、関節をはめ直す。追尾するように舞うレーザーの線はさらに増えて間隔を減らして飛んでくる。
「【減速】」
たまらず、リンは『時』を遅延させながら、オレに目線を送る。意味は「コレ操作できる?」
〔厳しい〕
「そう」
ゆっくりになった世界で僅かな沈黙ができる。
「私を『変形』できる?」
〔……〕
あまり、したくないが、ケイトがアイコンタクトでやらない選択肢を潰される。
〔……はぁ、【変形】〕
リンは元々の身体ほど小さくなり、合間を縫って、縫って縫って縫ってそれでも不可能なレーザーの網を小さく跳躍する。
「【雷】」
数十の雷撃の線がむき出しとなっているレーザーの発射口に直撃する。平然と視界に入るレーザーの発射口全てに攻撃する。
「っ」
リンが息を飲む。それで、気付く。
発射口は避雷針で直撃を回避した
さらに増えた発射口から、分かってましたと言わんばかりの追いレーザー。空中にいるリンは体勢を変えることも難しい。だが、リンの顔に焦りはない。
〔【変形】〕
レーザーを避けるようにリンの身体が歪む。安全地帯に足を伸ばし、そこで身体を整える。
〔怪我とかないよな?〕
「うん」
〔気づいてるよな?〕
「…うん」
オレが込めた意味を、思念で伝えた上で頷く。
一つ目がレーザーの発射口が明らかに偏っていること
前方ばかりでまだ避け易い。これが心理的罠かもしれないこと。前からしかレーザーはこないと思い込んではいけない。
二つ目は、攻撃が誘導されていたこと
『砂』は使いにくいし、『風』も破壊には向かない。『水』は悪くないが、水滴が零れたりしたら乱反射が起こる可能性も含めてリスクがでかい。その結果が『雷』で様子見の選択を取らされたわけだが、やはり対策を取られいていた。水圧のカッターなら壁ごと切れるだろう。ただ発射口の偏りがもう一つの心理戦に持ち込む。
「セカンドラウンド」
リンは静かに臨戦態勢に入る。
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この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
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