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安倍晴明
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「おーい!!」
目の前でパタパタと誰かが手を振っている。しかし私の思考は停止していて頷く動作しかできなかった。その時フワフワした感触が手を掠めた。ゆっくりと、目を動かす。
(毛玉…)
私の目が自分自身を見ていると分かったのか毛玉が私の手にすり寄ってきた。私は毛玉がいない方の手で毛玉を撫でてやると嬉しそうに飛び跳ねた。
(可愛い…)
「女子、これが見えるのか?」
私の目の前でパタパタと手を振っていた人が尋ねてきた。私は、毛玉のおかげでさっきよりも頭が動き始めていた。
「はい。」
目を目の前の人に戻しながらそう答えた。その、目の前に立った人は明るい雰囲気を持った男の人で優しそうな人だった。
「そうか~。なるほどな… だからか…
どうするよ晴明。放ってはいけないだ
ろう~」
「なら、お前が連れて行けばいい。私には関係ない。」
私の後方から聞こえる声はどこまでも冷たく冷酷なものだった。でも…
(どこかで聞いたことある?)
私は、声の主を確認しようと振り向いた。
「どうして…」
そこに、立っていたのは1回見たら忘れない。いや、私にとっては忘れたくても忘れられない程の美男子が居た。
私をタイムスリップさせてきた張本人だった。しかし、その時よりも今の美男子よりも優しそうなイメージだったのに何このとてつもない恐怖…
「なんだ。」
冷たい目線に私は彼から、目を素早く背けた。
「いえ…何でもありません。」
「晴明~女子をあまりいじめるものでは無いぞ。」
「うるさい。保成」
「はぁ~。まぁ、冷酷人間は置いておいて女子名はなんという?」
「えっ」
「あー。普通聞く方から名乗るのが礼儀だったな。すまん。俺の名前は源 保成で、この冷酷人間は安倍 晴明。で、お前は?」
「梨花」
「梨花か、良い名だな!あーそれと何故こんな所に1人でいる?」
「分かりません。気づいたらここにいました。」
「意味が分からん。」
それまで、黙っていた晴明がボソリと言った。それだけで、首がすくんでしまう。
目の前でパタパタと誰かが手を振っている。しかし私の思考は停止していて頷く動作しかできなかった。その時フワフワした感触が手を掠めた。ゆっくりと、目を動かす。
(毛玉…)
私の目が自分自身を見ていると分かったのか毛玉が私の手にすり寄ってきた。私は毛玉がいない方の手で毛玉を撫でてやると嬉しそうに飛び跳ねた。
(可愛い…)
「女子、これが見えるのか?」
私の目の前でパタパタと手を振っていた人が尋ねてきた。私は、毛玉のおかげでさっきよりも頭が動き始めていた。
「はい。」
目を目の前の人に戻しながらそう答えた。その、目の前に立った人は明るい雰囲気を持った男の人で優しそうな人だった。
「そうか~。なるほどな… だからか…
どうするよ晴明。放ってはいけないだ
ろう~」
「なら、お前が連れて行けばいい。私には関係ない。」
私の後方から聞こえる声はどこまでも冷たく冷酷なものだった。でも…
(どこかで聞いたことある?)
私は、声の主を確認しようと振り向いた。
「どうして…」
そこに、立っていたのは1回見たら忘れない。いや、私にとっては忘れたくても忘れられない程の美男子が居た。
私をタイムスリップさせてきた張本人だった。しかし、その時よりも今の美男子よりも優しそうなイメージだったのに何このとてつもない恐怖…
「なんだ。」
冷たい目線に私は彼から、目を素早く背けた。
「いえ…何でもありません。」
「晴明~女子をあまりいじめるものでは無いぞ。」
「うるさい。保成」
「はぁ~。まぁ、冷酷人間は置いておいて女子名はなんという?」
「えっ」
「あー。普通聞く方から名乗るのが礼儀だったな。すまん。俺の名前は源 保成で、この冷酷人間は安倍 晴明。で、お前は?」
「梨花」
「梨花か、良い名だな!あーそれと何故こんな所に1人でいる?」
「分かりません。気づいたらここにいました。」
「意味が分からん。」
それまで、黙っていた晴明がボソリと言った。それだけで、首がすくんでしまう。
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