普通になれない私たちは

たけのこの子

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橋本さん2

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「お久しぶりです、前お話しさせてもらったんですが今回はうちの新人の子を現場研修という形で同席させますのでよろしくお願い致します。」

「はい、お願いします」



賃貸の一室に今回の依頼者はいた。今の部屋の前に住んでいた家があったが、職場の近くだったことと家賃の関係で今の部屋に引っ越したらしい。心身ともに疲弊した本人が依頼してくることは少数派らしく、元々は心が強い人なんだろうと話してくれた。




「最近やっと良くなってきたと前話してくれたと思うんですが、今はどうですか?それと今の時点での不安ごととかあれば」

「今もだんだん症状は良くなってきています。ですが前話した私を妬んでいる同級生から連絡が来たんです。その内容が一度精神を病んだ人は次の面接で精神を病んでいるというだけで面接を落とされるから次の就職は相当大変かもね、というものでした。それも電話口ですごくうれしそうに話していて・・」

「それは辛いですね・・もしかしたら前の会社の人から聞いたんですかね?心当たりはありますか?」

「ないです・・そもそも職場の人との関係を洗おうにも広すぎますし、親友に飲み屋で話したくらいで他の人には言ってないのでもしかしたらその時の飲み屋に同級生がいたのかもしれないし」

「そうですか、妬む同級生のことはともかく働き方は今の時代いくらでも選べます。企業に就職する以外にも業委託だったりフリーランスのような働き方も出来ます。もちろんその働き方にはそれなりに大変なこともあるでしょうが、人間関係で悩んで何度も企業を転々とするとそれだけでマイナスイメージがついてしまいますから、焦らず自分の一番合う形を見つけていきましょう。」




なぜ自分の人生も満足できていない人ほど人の人生に文句を言えるのだろうか、人は自分そっちのけで人のことを考えてられるほど時間なんてないのに

人の人生は学生時代で体感半分は過ぎているらしい、そのほとんどをいじめられて過ごした私は希望なんてものはなかった、それは霊感のせいでもあったが、この冷めた性格から来た部分もあったように思う。
もし私が社交性もあって霊感を隠していたら、と考えたこともあったが、この人を見るとそうでもなかったんだろうと思う。



____________人は輝くものが近くにあればあるほど、眩し過ぎて鬱陶しく思うものなんだな



抽象的な結論と同時に結論が出た次の起こすべき行動は、具体的なものだった。




「ありがとうございました。では二週間後の土曜日にまたお邪魔させていただくのでよろしくお願いいたします。」

「はい、ありがとうございます」



橋本さんにお礼を言い、車に乗り込むと宮野さんはどこかに電話をし始めた。どうやらこれから誰かと面談するアポを取っているようで、宮野さんに聞いてみた。



「その面談は私も向かいますか?」

「ええ、何か予定ありましたか?それとも行きたい場所は同じかな?」


同じ・・・?聞き返す前に宮野さんの口から出た言葉は、私の思考とリンクしていた。



「行きますか」


「・・・はい」
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