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年の頃は三十路。ぼさぼさの髪を肩まで伸ばし、化粧っ気のない顔に大きな分厚いメガネをかけている。
こいつ誰だ? いや、状況からしてマイちゃんが連れ込んだのだと思うが……
「ご安心を。怪しい者ではありません」
いや、十分怪しいだろ。
「私、こういう者です」
女の差し出した名刺には『写真家 闇雲 凶子』と書いてあった。
「もちろん、これは本名ではありません。仕事柄本名が名乗れないので、ペンネームと思って下さい」
カメラマンにも、ペンネームというのがあるのだろうか?
「闇雲さん? どのようなご要件でしょうか?」
女はマイちゃんの方をふり向く。
「マイちゃん。この人に私の事はなんて紹介したの?」
「カメラマンのお姉さん」
「なるほど」
女は俺の方を向いた。
「つまり、私がそれです」
では、彼女がカメラマンのお姉さん?
「あの……ここへは……何のご用で?」
「そう身構えないで下さい。別に、あなたがマイちゃんにやった猥褻行為を咎めに来たわけじゃありませんから」
「な! 猥褻行為? 何を聞いたのです?」
「ああ! やっぱりやっていましたか。誤解しない下さいね。マイちゃんは何も言っていませんから。ただ、マイちゃんを匿った男が何もしていないはずはないと思っただけですから。それと、警察に言う気なんかありません。そんな事をしたら、自分達の方が危ないし。それは分かりますね?」
確かに、あんなDVD作っていたら……
「すでにマイちゃんから聞いてご存じかと思いますが、家の会社ではかなりヤバイDVDを作っています。だからあなたの事を咎める気もありませんし、咎める資格もありません」
「では……なにを……」
「いえね……実はちょっと困った事がありましてね。マイちゃんに聞いていますか? 次はどんなDVDを作るか?」
「まあ、聞いています」
「実は家の会社、女性しかいないのですよ。以前は男性スタッフもいたのですが、モデルの子に手を出す奴を次々首にしていたら一人もいなくなってしまって」
「はあ……そうなのですか」
「しかし、今回は顧客の要請で、男性も映さなきゃならなくなりました。そこで秘密を厳守できる男性を雇って出演してもらうはずだったのですが、その男性が、逮捕されちゃったのですよね」
「逮捕?」
「ほら。女の子を連れまわした男が逮捕された話、今ニュースでやっているでしょ」
あ! あいつが、そうだったのか!
「それで、急遽代わりの男優が必要になりましてね」
「それが何か?」
「出ていだけませんか?」
「は? いや、無理です。僕は演技力なんてありませんから」
「いや、大丈夫です。別に演技力なんか期待していません」
「では何を?」
不意に女は俺の股間を掴んだ。
「ちょっ! 何を……」
「なかなか、良い物を持っていますね」
「なんの……事を」
女は俺のモノを掴んで放そうとしない。
「これさえ映っていればいいのですよ。顔は映らなくていいです」
「はあ?」
「つまり、これがマイちゃんの中に入る様子を映せれば、それでいいという事です」
「分かった! 事情は分かったから、そこから手を離せ」
「あれえ? 手を離していいのですか? 気持ちいいでしょ?」
「いいから、手を離せ!」
ようやく女は、俺から離れた。
「まあ、お分かりと思いますけどね。私達の作っている画像は法律に反しています」
「分かっています」
「でも、ロリータを欲する男の心は消せない。だから、大金を投じてでもロリータの画像を手に入れようとする。だから、私達はそういう画像を作る」
「それは分かるが……なんで僕がそれに出演しなきゃならないんです?」
「だからね、これは秘密厳守なのですよ。これが普通に活動している俳優なんか連れて来たら、通報されかねません。だから、通報しないというか……通報できない、なおかつ女の子に乱暴な事はしない男性が必要だという事です」
確かに俺では通報できない。通報したら俺も逮捕だ。
「もし俺が断ったら?」
「その時は、他の男性を探すしかないですね。ああ! 誤解されているかもしれませんが、うちの会社はヤクザと関わりはありませんから」
「じゃあ、こんなヤバいDVDを、どうやって売りさばいているのです?」
「独自の販売ルートがあるのですよ。どんなルートかは言えませんが。どうです? 引き受けて頂けませんか?」
ううむ……どうすべきか?
「こんな子供を食い物にするような商売はよくないと思いますか?」
そりゃあ思うけど……
「正直私もよくないと思いますけどね。マイちゃんをあの母親から守るには、これが一番いいのですよ。もちろん、児相という手もありますが、それが必ずしも良い結果になるとは限りません」
確かに……
マイちゃんを見ると、不安そうな目で俺を見つめていた。
もし俺が断ったら、マイちゃんは毒親から逃げられるところが無くなるのではないのだろうか?
「闇雲さん。一つお聞きしたいのですが?」
「なんでしょう?」
「ギャラは、どのくらいになりますか?」
そして……
こいつ誰だ? いや、状況からしてマイちゃんが連れ込んだのだと思うが……
「ご安心を。怪しい者ではありません」
いや、十分怪しいだろ。
「私、こういう者です」
女の差し出した名刺には『写真家 闇雲 凶子』と書いてあった。
「もちろん、これは本名ではありません。仕事柄本名が名乗れないので、ペンネームと思って下さい」
カメラマンにも、ペンネームというのがあるのだろうか?
「闇雲さん? どのようなご要件でしょうか?」
女はマイちゃんの方をふり向く。
「マイちゃん。この人に私の事はなんて紹介したの?」
「カメラマンのお姉さん」
「なるほど」
女は俺の方を向いた。
「つまり、私がそれです」
では、彼女がカメラマンのお姉さん?
「あの……ここへは……何のご用で?」
「そう身構えないで下さい。別に、あなたがマイちゃんにやった猥褻行為を咎めに来たわけじゃありませんから」
「な! 猥褻行為? 何を聞いたのです?」
「ああ! やっぱりやっていましたか。誤解しない下さいね。マイちゃんは何も言っていませんから。ただ、マイちゃんを匿った男が何もしていないはずはないと思っただけですから。それと、警察に言う気なんかありません。そんな事をしたら、自分達の方が危ないし。それは分かりますね?」
確かに、あんなDVD作っていたら……
「すでにマイちゃんから聞いてご存じかと思いますが、家の会社ではかなりヤバイDVDを作っています。だからあなたの事を咎める気もありませんし、咎める資格もありません」
「では……なにを……」
「いえね……実はちょっと困った事がありましてね。マイちゃんに聞いていますか? 次はどんなDVDを作るか?」
「まあ、聞いています」
「実は家の会社、女性しかいないのですよ。以前は男性スタッフもいたのですが、モデルの子に手を出す奴を次々首にしていたら一人もいなくなってしまって」
「はあ……そうなのですか」
「しかし、今回は顧客の要請で、男性も映さなきゃならなくなりました。そこで秘密を厳守できる男性を雇って出演してもらうはずだったのですが、その男性が、逮捕されちゃったのですよね」
「逮捕?」
「ほら。女の子を連れまわした男が逮捕された話、今ニュースでやっているでしょ」
あ! あいつが、そうだったのか!
「それで、急遽代わりの男優が必要になりましてね」
「それが何か?」
「出ていだけませんか?」
「は? いや、無理です。僕は演技力なんてありませんから」
「いや、大丈夫です。別に演技力なんか期待していません」
「では何を?」
不意に女は俺の股間を掴んだ。
「ちょっ! 何を……」
「なかなか、良い物を持っていますね」
「なんの……事を」
女は俺のモノを掴んで放そうとしない。
「これさえ映っていればいいのですよ。顔は映らなくていいです」
「はあ?」
「つまり、これがマイちゃんの中に入る様子を映せれば、それでいいという事です」
「分かった! 事情は分かったから、そこから手を離せ」
「あれえ? 手を離していいのですか? 気持ちいいでしょ?」
「いいから、手を離せ!」
ようやく女は、俺から離れた。
「まあ、お分かりと思いますけどね。私達の作っている画像は法律に反しています」
「分かっています」
「でも、ロリータを欲する男の心は消せない。だから、大金を投じてでもロリータの画像を手に入れようとする。だから、私達はそういう画像を作る」
「それは分かるが……なんで僕がそれに出演しなきゃならないんです?」
「だからね、これは秘密厳守なのですよ。これが普通に活動している俳優なんか連れて来たら、通報されかねません。だから、通報しないというか……通報できない、なおかつ女の子に乱暴な事はしない男性が必要だという事です」
確かに俺では通報できない。通報したら俺も逮捕だ。
「もし俺が断ったら?」
「その時は、他の男性を探すしかないですね。ああ! 誤解されているかもしれませんが、うちの会社はヤクザと関わりはありませんから」
「じゃあ、こんなヤバいDVDを、どうやって売りさばいているのです?」
「独自の販売ルートがあるのですよ。どんなルートかは言えませんが。どうです? 引き受けて頂けませんか?」
ううむ……どうすべきか?
「こんな子供を食い物にするような商売はよくないと思いますか?」
そりゃあ思うけど……
「正直私もよくないと思いますけどね。マイちゃんをあの母親から守るには、これが一番いいのですよ。もちろん、児相という手もありますが、それが必ずしも良い結果になるとは限りません」
確かに……
マイちゃんを見ると、不安そうな目で俺を見つめていた。
もし俺が断ったら、マイちゃんは毒親から逃げられるところが無くなるのではないのだろうか?
「闇雲さん。一つお聞きしたいのですが?」
「なんでしょう?」
「ギャラは、どのくらいになりますか?」
そして……
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