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保安官事務所2

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「卓也さま」

 ふり向くと、キララがティーカップを載せた盆を持って立っていた。

「お疲れ様です。お茶をどうぞ」
「ああ、ありがとう」
「それと、申し訳ありませんが、バッテリー残量が残り少なくなりましたので、このアンドロイドは充電に入ります。充電中は休止状態になりますが、その前に何か申し付けておくことはありますか?」
「そうだな。保安施設の様子は分かるかい?」
「現在、保安施設ではJKタイプのアンドロイドを起動して、未来様、香菜様のお世話をしております。未来様と香菜様はこちらへ来ることを希望しておりますが、許可していただけますか?」
「危険はないのかい?」
「施設に繋がる通路は、竜二が逃げたものと逆方向です。危険はありません」
「そうか。念のため二人に使えそうな武器とかないかな?」
「スタンガンと吹き矢、ダーツがあります」
「じゃあ、来るなら武装してくるように言って」
「かしこまりました。他に何か?」
「性欲処理頼めるかな?」
「バッテリー残量の少ない時に、その機能を使うのはお勧めできません」

 そういえば、何かの漫画に、セクサロイドとやっている途中でセクサロイドのエネルギーが切れて身動き取れなくなって死んでしまった男の話があった。

 そういう恥ずかしい死に方はしたくない。
 
 とりあえず、キララはこのまま充電させることにして、俺も仮眠をとることにした。
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