ケモノ

五十嵐 柚木

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4.家族と友人

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 「おはよ~」
とあるビルの中、僕は部屋の中にいる人間に声をかける。
「おっ、来た来た。おはよ~」
「おはよ」
「遅い、どこで油打ってたの」
3人、僕に返事を返す。それぞれvocal、base、drumの3人だ。
「ごめんごめん、ちょっとこの子を連れてくるのに戸惑っててね」
そう言って僕は、後ろに隠れていた雪ちゃんを引っ張り出す。
「ほらこの人たち見た目の割に怖くないから」
「初めまして、芦澤雪です」
怯えたような声を出しながら挨拶をする雪ちゃん。それもそうだ、僕以外全員髪を染め、そして濃いサングラスをかけている。いかにもヤンキー、という雰囲気をめちゃくちゃに出しているのだ。雰囲気で言えば一般人は普通にビビるだろう。
「どうも、よろしく」
「よろしくね~」
「よろしく」
3人は雪ちゃんに挨拶をし、僕の方を見る。
「どしたの3人とも、もしかして僕に惚れたとか?」
「何抜かしてんだよ、このペチャパイバカ」
「はぁ?誰がペチャパイだ。誰が」
「お前だよ、どこに胸があるかもわからねぇ、見た目も男クセェ人間のお前に言ってんだよ」
「おまっ、人が気にしてることをずけずけと言いやがってこの野郎」
「野郎みたいなのはどっちだよ」
そんな口論をしていると、
「はいはい、2人とも落ち着いて。この子、本気で怖がってるから」
そんな制止をされ、雪ちゃんの方ををて見ると、あわあわと口を開きながらテンパっている雪ちゃんがいた。
「あらら。ごめんね雪ちゃん。このお姉ちゃん怖いねぇ」
「こいつ本当に」
「はいはい、大の大人がみっともない言い争いをしないの」
そうして僕は言い争いをしていたvocalの少女瀧口 南タキグチ ミナミとスタジオの外で話していた。
「で、あの子は誰」
「拾い子?」
「何で疑問系なんだよ」
「だってまだ『家族』になったわけじゃないし~」
「ふーん。あの子は『家族』になれるんだ」
「、、、」
僕は、無言を返す。
「まぁ、私たちは事情を知ってて、あんたに何があったかも知ってるから何も言わないけどさ、たまには私たちを頼ってよね。数少ないあんたの『友達』なんだから」
「、、、」
その言葉に僕は返事を返すことが、出来なかった。
 「ただいま~」
「お、やっと戻ってきた」
「ごめんごめん」
「んじゃぁ時間もないし始めよっか」
そう言って各々自分たちの楽器を取り出し、所定の位置に着く。
「最初の曲はテンション上げがてら『No Boarder』でいい?」
その南の一声に全員が首肯で、「了解」の意味を出す。
 そうして僕たちは各々の楽器を使い自分たちを創り出す。
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