剣の世界のβテスター~異世界に転生し、力をつけて気ままに生きる~

島津穂高

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第48話 自主練

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5人で修業を始めて1ヶ月が経った。

お盆休みに入り、教授達も休暇に入った。



俺はと言うと…



「アルフレッド、オレは家族と旅行行ってくる。またな!!」



「私たちは1度帰ります。お盆休み期間は側付きがいなくなってしまいますが…どうかよろしくお願いします。」



ということで、1人寮に残っていた。



「毎日話してたから少し寂しく感じるが…思う存分自主練ができる!!

この4連休は…”闘気操術”の練習をするか!!」



草原でやったような実践的な練習ではなく、1度根本からやり直すことにした。

TPを纏うことはできたが、応用ができたからと言って初歩をやらなければ痛い目を見るからだ。



「まずは体内にあるTPを感知するところから始めよう。」



俺は座禅…のようなものを組み、気持ちを静めた。

そして呼吸を整えた。



「すー…はぁー…すー…はぁ…っ!!これだな!!」



へその下あたりに、何か温かいものを感じた。

ソードスキルを行使する際に感じる温かさと同じものだ。



試しに”探知”を派生させて”TP探知”を習得し、行使するとへその下で反応があったのでTPで間違いない。



「次は…そうだな。全身じゃなくて一か所に集めてみるか。」



前世のゲームで言うところの、身体強化魔法を行使した部分強化だ。

まずは右腕に集めてみよう。



「すー…はぁ…すー…はぁ…」



『…TPが胸の方まで流れてきた!このまま肩を通して右腕に…成功したか?』



目を開けて右腕を見ると、右腕の周りだけ歪みが生じていた。

一か所に凝縮したからか、その歪みはウェアウルフ戦時のアランのそれと同程度のものだった。



「これだけ凝縮してアランと同じか…」



今は見本で見せてくれた時と同様に消費TP500で行っている。

ということは、逆算してアランは約3000ほどのTPを消費しているのだろう。



やはりもっとTPを消費し、込める量を増やす必要がある。

失敗したときの激痛が増すが…腹をくくろう。



『まずはTP1000から…全身の身体強化で始めるか。』



「すーはぁ…すー…はぁ…っ!!痛ってぇ!!!痛い痛い痛い痛い…!!!!」



まるで全身に裁縫針を刺されたような鋭い痛みだ。

身体に巡らせていく最中、何かに引っかかったような感じがした直後に痛みが襲ってきた。

おそらくTPの巡る道が狭いのだろう。



『反復して道を広げるしかないか…』



異世界で俺TUEEEをするためだ。

この程度…前世で胃に穴が開いた時より痛くない。



『頑張ろう…』



繰り返すこと21回目



「すー…はぁ…すー…はぁ…っ!!成功だ!!!」



全身から力が溢れてくる。

今なら何でもできそうな気分だ。



「試しに何か…いや、ここでやったら訓練部屋が壊れる。仕方ないけど解除するか…」



”闘気操術”の解除は至って簡単で、ただ脱力するだけなのである。

脱力することで身体に溜まったTPが空気中に出るとかなんとか。



「今掴んだ感覚を忘れる前にもう1度…すー…はぁ…よし、完璧だ!!」



次はTP1500でやって…



「…あっ。その前に”闘気操術”を発動しながらソードスキルを行使できるようにならないと…」



草原で初めて成功した時、実は”闘気操術”の威力が手に負えずソードスキルを行使するどころではなかったのだ。

まずは身体強化された状態に慣れなければ…



「…っと、そろそろ昼食の時間か。いつもはソフィアが部屋まで持ってきてくれるが…今日は食堂で食べるか。」



皆帰省しているからか、食堂は閑散としていた。

おかげで1人黙々と食べることができたが、最近は5人で楽しく食べていたのでどこか寂しく感じた。



「ご馳走さまでした。…さて、午後は外で特訓するか。」



寮の前は道になっていて狭いので、少し走って開けたところに移動した。



「あっ、アルフレッド君!!久しぶりだね。」



「エレナ先輩!お久しぶりです。」



そこにはトレーニング着姿で細剣の練習をするエレナ先輩がいた


推しのトレーニング着…尊い。



「アルフレッド君も練習に?」



「はい。先客がいたみたいなので移動しますよ。」



「い、いいよそんな!!それに…ボクも一緒に…」



「えっ?何ですか先輩?」



「い、いや!!気を使わなくていいよって!!」



「そうですか?じゃあお邪魔しますね。」



ポーカーフェイスを保ってはいるが…推しが近くで動いてる!!

口元がにやけそうだ…



「ところでアルフレッド君は剣闘祭に向けた練習を?」



「はい。先輩は?」



「ボクもそうなんだよ!!ちなみに戦順は?ボクは1番手!」



「俺は…最後です。順番が回ってくるかどうか…」



「大将なんてすごいよ!!」



「あはは…ありがとうございます…」



それから3日間、エレナ先輩と一緒に練習をした。

推しとの会話に集中しつつ練習をしていたからか、無意識のうちに”闘気操術”とソードスキルの同時使用ができるようになった。



今更だが、エレナ先輩とイザベルが同じボクっ娘属性だったことに気付いた。

この世界では一人称に偏見が無いらしく、様々だったのだ。



『まあクレアなんかオレっ娘だしな。属性が色々あるのは正直助かる。』



そんなこんなでお盆休み明け



「帰ったぞ!!」



「ただいま帰りました。」



「ただいま~!!」



「た、ただいまなのです。」



「おかえり。」



「おいアルフレッド、模擬戦しよーぜ!!」



「早速かよ…」



「私も。」



「あたしも!!」



「ボ、ボクも…!」



「しかも全員かよ…じゃあ準備できたらやるか!!」
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