剣の世界のβテスター~異世界に転生し、力をつけて気ままに生きる~

島津穂高

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第57話 観光

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『まずは…そうだな。コロッセオを下見しに行くか。』



迷子になっても困るので、この宿『大熊宿』の名前を覚えておこう。

そうすれば“探知“スキルで無事に帰れるだろう。



『あの制服は…冒険者学校の生徒か?』



コロッセオの方へ向かっていると、俺と同じ紺色のポロシャツを着ている5人組の男子を発見した。

人間が2人と獣人が3人の構成だ。



『胸の紋章が違うから他校生か…トラブルになっても面倒だしここは迂回しよう。』



彼らも同じく剣闘祭の出場メンバーだろう。

こっそりと彼らを“鑑定“した。



…持てる力を最大限に発揮しただけだ。

そう、決してずるい行為ではない。



『彼らは1つ年上か…なら対戦相手にはならないし気にしなくていいか。』



ちなみに平均Lvは50前後と、希少種族の4人より15ほど高い。

彼らの学校では実践がメインなのかもしれない。



隣の道にずれようと、狭い路地裏に入った。

そこには老人や剣闘士崩れと思われる人々がホームレスとして生活していた。



『コロッセオで一攫千金を狙える分倍率が高いからな…俺にできることはないし、さっさと通り抜けるか。』



「あらお坊ちゃん、いけない子ね~ここに来るのはまだ早いわ~」



「…っ!!すみません!!」



路地を抜けた先には、娼館とカジノが立ち並んでいた。

もうすぐ誕生日を迎えるが、それでもまだ13歳だ。

15歳になり、成人してから改めて来よう。



『もう1つ隣の道に移るか。』



再び狭い路地裏を通った。

今度は娼館が近い影響か、性に関する道具の密売が行われていた。



『なっ…!?あれは…コンドームだ!!魔物の素材で作ったのか…』



予想よりも技術が発展していたことに驚いた。

また、成人がより楽しみになった。



路地を抜けた先は住宅街で、買った食材を抱えて帰る主婦たちがたくさんいた。

決闘で別の種族に慣れているのか、様々な種族が共生していた。



『人間以外の異種族にとっては暮らしやすい街かもしれないな。さて…この道ならコロッセオまで直行できそうだな。』



それから辺りを見渡しながら移動し、ようやくコロッセオに辿り着いた。



「おぉ…間近で見るとより一層でかいな!!」



「だよネ~初めて見た時はびっくりしたヨ!」



「ベヒモスと同じくらいあるんじゃ…っ!!」



自然に話しかけてきたので普通に話してしまった。

そこには身長150cmほどで、巻き毛の金髪と緑色の瞳をした猫獣人の少女が立っていた。



「…誰だ?」



「驚かせてごめんネ!!うちの名前はメリッサ。単独でDランク冒険者をやってるヨ!」



「俺はアルフレッドだ。冒険者志望で、冒険者学校の1年だ。」



過去にあった他校の刺客かもしれない。

念のため猫獣人の少女を”鑑定”した。





名前 メリッサ 種族 猫獣人族 Lv.76



HP 450/450 TP 18752/18752 SP 0



STR 80 VIT 90 DEX 110 AGI 110 INT 90 LUK 70



スキル

短剣Lv.8 体術Lv.7



ユニークスキル

生存本能:自分より強い相手を本能的に察することができる。また、命の危険を感じるとステータス値が1.2倍に増加する。



俺よりLvが低いし、よく考えてみればこんな往来のあるところで暗殺しない。

安心していいだろう。



「お~!!つまり未来の後輩君ってことだネ!うちのことはお姉ちゃんって呼んでヨ!!」



「それは遠慮しておく。ところで、どうしてここに?」



「釣れないナ~お姉ちゃんって呼んでくれたら教えてあげるヨ?」



「じゃあいいや。またな。」



単純にその呼び方は恥ずかしい。

そこまでして知りたくないのでUターンした。



「ちょ、ちょっと待ってヨ~冗談だからサ~!!」



「はぁ…それで、どうしてここに?」



「稼ぎを使って賭けで儲けてきたところだヨ!剣闘祭に向けて今のうちに資金を増やしておきたいのサ!!」



「なるほど…ちなみにどこの学校に賭けるんだ?」



「キミ達アインザス校だヨ~!!特に君からは強者の香りがプンプンするからネ~」



”生存本能”の効果だろう。

単独冒険者としてDランクまでのし上がったのはこれの影響が大きいのかもしれない。



「そうか…それは手堅い選択だな。」



「あ、キミみたいな将来有望株を見つけるためでもあるヨ!!」



確かにアランが有名なクランやらパーティがスカウトに来るって言っていた。

メリッサもそのうちの1人なのだろう。



「せっかくの縁だし街を案内してあげようカ?」



「そうだな…じゃあ頼む。」



「小銀貨1枚になりますネ~」



「金取るのかよ…」



「冗談冗談!!うちはそこまでお金にがめつくないヨ!!」



それから街を隅々まで案内してもらった。

情報屋かと思うくらいに大量の情報を知っており、まるでガイドに案内されているようだった。



「…っと、そろそろ夕食の時間だナ。うちは『大熊宿』に宿泊してるけど…キミは?」



「偶然だな。俺も同じだ。」



「じゃあ一緒に帰ろうカ!!」



「ああ。」



なかなか楽しい観光だった。



俺は信頼できるパーティメンバーを得るまでは単独冒険者として活動するつもりなので、メリッサは先輩でもある。

せめてコルセアに滞在している間はメリッサと行動を共にしたいと…そう思った。



「アルフレッド!!遅かった…な…」



「ただいまクレア。」



「その女は…まさか!!」



「えへへ…内緒だヨ!」



「いやいや…面白がって話拗らせようとしてるだろ。」



「おいアルフレッド!!どういうことか説明しろ!!」



クレアから他の3人にもメリッサの情報が伝わり、夕食を終えた後4人に詰問された。
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