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第76話 剣闘祭 第4回戦 vsユタワ校①
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「…って、師範!!今何時ですか⁉︎」
「まだ6:00だから安心するのじゃ。」
「よかった…」
普段は朝の訓練のために4:30に起きているので、いつもよりは遅い。
しかし、剣闘祭に遅刻する失態は回避できそうだ。
「…弟子よ、身体に異常はあるのじゃ?」
「いえ。むしろTPが滾って調子がいいくらいです。」
“闘気操術“でTPを循環させる体内の経路も、心なしか広くなった気がする。
今ならTP5,000を纏って戦えそうだ。
「ふむ…副作用が無いことになにか心当たりはあるのじゃ?」
「そうですね…TP切れの症状が出ないことでしょうか?」
「それじゃな!!きっとお主は状態異常に対するユニークスキルを持っておるのじゃよ!!」
「なるほど…!!」
『師範も師範なりに心配してくれたみたいだし、知ってたとは言えないからな…』
「それなら納得なのじゃ!!妾はもう部屋に戻るのじゃ。」
「はい。ありがとうございます。」
4人はまだ寝ているのだろうか?
丸薬のせいなのか、身体から異臭がするので水浴びをしに外へ出た。
「あ、アルフレッドおはよ~」
「スー!早起きなんて珍しいな。」
「今日は試合だからね~!」
そういえば昨晩、ユタワ校の対策会議に参加しそびれてしまった。
戦力分析の書類はアイリスに渡しておいたので大丈夫だろうが…
「…スー、準備は万端か?」
「うん!アルフレッドが役立たずな代わりにアイリスが頑張ってくれたから!」
「それは…すまん。」
「冗談だよ~!!でも大丈夫!!アルフレッドが作ってくれた書類見たから!!」
「そうか。けど大将の男エルフには本当に気をつけろよ?」
「魔剣もどきの剣を扱うんでしょ~?」
「ああ。」
「警戒してるから大丈夫だよ~」
「了解。じゃあまた後でな。」
「うん!」
本当に緊張していないようだったので、これ以上心配するのは野暮だろう。
水浴びを終え、自室に戻った。
「…あっ、そういえば遺書も書いてたな。」
机の上に置いたままになっているので、まだ誰も読んでいないようだ。
改めて読むと小っ恥ずかしい内容なので、これは“アイテムボックス“の底で封印しておこう。
それから色々と準備している間に3人も起き、5人でコロッセオに向かった。
「なぁアルフレッド、昨日どうしたんだ?様子がおかしかったぞ?」
「あぁいや、昨日初めて師範…エレノア様の稽古を受けてな。死ぬほど疲れてたんだよ。」
「やっぱりそうだったんですね。」
「ボ、ボク心配しました。」
「すまん。今後ああいうことにはならないから安心してくれ。」
「そうですか。それは良かったです。」
なんとか誤魔化せてよかった。
この4人に生死を彷徨うところだったと言ったら、何をされるかわからない。
「やっぱりアルフレッドだけエレノア様の稽古ずるいな~」
「クレアも剣闘祭で活躍すれば後継者に選ばれるんじゃないか?」
「そうだな!!頑張るか!!」
そんなことを話しているうちに到着した。
ひとまず控室で支度と使用武器の選りすぐった後、急いで賭場に向かった。
「おう坊主!!今日も来たな!!」
「ああ!!オヤジさん、アインザス校1番手の5人抜きに金貨1枚!!」
「はいよ!!」
実のところ、スーが“精霊付与“を使う男エルフに勝てるか分からない。
性能差で武器を壊されたら負けてしまうだろう。
『まぁ…今までのスーの頑張りを信じるか!!』
チケットを受け取り、すぐに控室に戻った。
4人は既に準備が整っていたので、さっさと装備を着用して合流した。
「じゃあ…行くよ~!!」
「アインザス校の入場だーー!!今日も5人抜きを魅せてくれるのかーー!!」
「今日は鳥人族のスー選手が1番手ですね。その実力が気になるところです。」
先頭に立って入場するスーは普段の能天気な様子とはまるで違い、自信満々で猛者のようだ。
「じゃあスー、俺達は後ろで見守ってるから頑張れよ!!」
「うん!!」
エルフを見るのはエリス先生以来、2度目だ。
ユタワ校のエルフは美しいというより可愛いと言った雰囲気で、個人的にはエリス先生の方が断然好きだ。
…それはさておき、相手の大将以外はステータス値も勝っているので特に苦戦することはないだろう。
相手の1番手、女エルフの得物はスーと同じく槍…戦闘技術の差で勝てるだろう。
「それでは第4回戦1試合目を始めます!!両者武器を構えて…試合開始!!」
「やぁぁぁ!!!」
開始と同時に、女エルフが槍Lv.1“スピア“を行使して一直線に攻撃を仕掛けた。
エルフの敏捷性を生かした素早い突きだ。
対人戦を行うとき、相手の油断を突いて仕留めるのがセオリーだ。
女エルフは最も油断している瞬間と言われる開始直後を狙ったようだ。
普通の相手なら、この突きで葬れただろう。
…そう、普通の相手ならば。
「なっ…!?!?」
スーは攻撃を完全に見切り、パリィした。
普段からアイリスの異常な速度の攻撃とやり合っているのだ。
それに比べたらもはや止まって見える。
相手が体勢を崩したところで背後に回り込み、槍Lv.3“ステラスピア“で5点を貫いて仕留めた。
「試合終了ーー!!勝者、アインザス校スー選手ーー!!」
『普段の実力を存分に発揮できてるな。』
順調なスタートを切ることができた。
「まだ6:00だから安心するのじゃ。」
「よかった…」
普段は朝の訓練のために4:30に起きているので、いつもよりは遅い。
しかし、剣闘祭に遅刻する失態は回避できそうだ。
「…弟子よ、身体に異常はあるのじゃ?」
「いえ。むしろTPが滾って調子がいいくらいです。」
“闘気操術“でTPを循環させる体内の経路も、心なしか広くなった気がする。
今ならTP5,000を纏って戦えそうだ。
「ふむ…副作用が無いことになにか心当たりはあるのじゃ?」
「そうですね…TP切れの症状が出ないことでしょうか?」
「それじゃな!!きっとお主は状態異常に対するユニークスキルを持っておるのじゃよ!!」
「なるほど…!!」
『師範も師範なりに心配してくれたみたいだし、知ってたとは言えないからな…』
「それなら納得なのじゃ!!妾はもう部屋に戻るのじゃ。」
「はい。ありがとうございます。」
4人はまだ寝ているのだろうか?
丸薬のせいなのか、身体から異臭がするので水浴びをしに外へ出た。
「あ、アルフレッドおはよ~」
「スー!早起きなんて珍しいな。」
「今日は試合だからね~!」
そういえば昨晩、ユタワ校の対策会議に参加しそびれてしまった。
戦力分析の書類はアイリスに渡しておいたので大丈夫だろうが…
「…スー、準備は万端か?」
「うん!アルフレッドが役立たずな代わりにアイリスが頑張ってくれたから!」
「それは…すまん。」
「冗談だよ~!!でも大丈夫!!アルフレッドが作ってくれた書類見たから!!」
「そうか。けど大将の男エルフには本当に気をつけろよ?」
「魔剣もどきの剣を扱うんでしょ~?」
「ああ。」
「警戒してるから大丈夫だよ~」
「了解。じゃあまた後でな。」
「うん!」
本当に緊張していないようだったので、これ以上心配するのは野暮だろう。
水浴びを終え、自室に戻った。
「…あっ、そういえば遺書も書いてたな。」
机の上に置いたままになっているので、まだ誰も読んでいないようだ。
改めて読むと小っ恥ずかしい内容なので、これは“アイテムボックス“の底で封印しておこう。
それから色々と準備している間に3人も起き、5人でコロッセオに向かった。
「なぁアルフレッド、昨日どうしたんだ?様子がおかしかったぞ?」
「あぁいや、昨日初めて師範…エレノア様の稽古を受けてな。死ぬほど疲れてたんだよ。」
「やっぱりそうだったんですね。」
「ボ、ボク心配しました。」
「すまん。今後ああいうことにはならないから安心してくれ。」
「そうですか。それは良かったです。」
なんとか誤魔化せてよかった。
この4人に生死を彷徨うところだったと言ったら、何をされるかわからない。
「やっぱりアルフレッドだけエレノア様の稽古ずるいな~」
「クレアも剣闘祭で活躍すれば後継者に選ばれるんじゃないか?」
「そうだな!!頑張るか!!」
そんなことを話しているうちに到着した。
ひとまず控室で支度と使用武器の選りすぐった後、急いで賭場に向かった。
「おう坊主!!今日も来たな!!」
「ああ!!オヤジさん、アインザス校1番手の5人抜きに金貨1枚!!」
「はいよ!!」
実のところ、スーが“精霊付与“を使う男エルフに勝てるか分からない。
性能差で武器を壊されたら負けてしまうだろう。
『まぁ…今までのスーの頑張りを信じるか!!』
チケットを受け取り、すぐに控室に戻った。
4人は既に準備が整っていたので、さっさと装備を着用して合流した。
「じゃあ…行くよ~!!」
「アインザス校の入場だーー!!今日も5人抜きを魅せてくれるのかーー!!」
「今日は鳥人族のスー選手が1番手ですね。その実力が気になるところです。」
先頭に立って入場するスーは普段の能天気な様子とはまるで違い、自信満々で猛者のようだ。
「じゃあスー、俺達は後ろで見守ってるから頑張れよ!!」
「うん!!」
エルフを見るのはエリス先生以来、2度目だ。
ユタワ校のエルフは美しいというより可愛いと言った雰囲気で、個人的にはエリス先生の方が断然好きだ。
…それはさておき、相手の大将以外はステータス値も勝っているので特に苦戦することはないだろう。
相手の1番手、女エルフの得物はスーと同じく槍…戦闘技術の差で勝てるだろう。
「それでは第4回戦1試合目を始めます!!両者武器を構えて…試合開始!!」
「やぁぁぁ!!!」
開始と同時に、女エルフが槍Lv.1“スピア“を行使して一直線に攻撃を仕掛けた。
エルフの敏捷性を生かした素早い突きだ。
対人戦を行うとき、相手の油断を突いて仕留めるのがセオリーだ。
女エルフは最も油断している瞬間と言われる開始直後を狙ったようだ。
普通の相手なら、この突きで葬れただろう。
…そう、普通の相手ならば。
「なっ…!?!?」
スーは攻撃を完全に見切り、パリィした。
普段からアイリスの異常な速度の攻撃とやり合っているのだ。
それに比べたらもはや止まって見える。
相手が体勢を崩したところで背後に回り込み、槍Lv.3“ステラスピア“で5点を貫いて仕留めた。
「試合終了ーー!!勝者、アインザス校スー選手ーー!!」
『普段の実力を存分に発揮できてるな。』
順調なスタートを切ることができた。
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