215 / 246
第215話 グリフィン伯爵家 パーティー会議
しおりを挟む
「全員静まれ!!!!!!」
パウロがまるで拡声器でも使っているかと思うほどの大声を上げると、冒険者達は静かになった。
近くにいた俺の耳が痛くなるほどの凄まじい声量だ。
「今後の予定は追って連絡する!!!それでは解散!!!」
周囲に集まった観客たちはゾロゾロと退出していき、静寂が訪れた。
訓練場には俺とパウロ、そして両腕を斬り落とした私兵の1人が残った。
「…戻って飼い主に伝えろ。冒険者ギルドはグリフィン伯爵家と全面対立するとな!」
「ひぃ、ひぃぃぃぃ!!!!!!!」
ギルドの裏手に逃げると、馬車に乗って伯爵領の方へと帰っていった。
全員殺さずに1人残しておいて正解だった。
「…そろそろ暗くなってきたし俺はパーティーハウスに帰る。」
「お嬢さん達に今のことを伝えておけよ。」
「ああ。それじゃあまたな。」
帰っている途中、日没して辺りが真っ暗になった。
それと同時に街灯の魔道具が発動し、目の前には綺麗な夜道が広がった。
『…そういえばいつもは日没前に帰ってるし夜に出歩くのは久しぶりだな。』
そんなことを思いながらパーティーハウスに到着し、扉を開けるとむくれ顔をしたスーといつも通り無表情のソフィアが待っていた。
何かスーの気に障るようなことはしていないはずなのだが。
「えっと…ただいま。」
「おかえりなさいませ、アルフレッド様。」
「…ソフィア、スーはどうかしたのか?」
「絶対アルフレッドが面白いことをしてる~!!と言っておりまして…」
「なるほど…?」
スーは言うなれば”面白いことレーダー”のような直感を持っている。
前々から疑問に思っていたが、どのようにして感知しているのだろうか。
「…スー、予想通り面白いことがあったぞ。」
「でもどうせアルフレッドだけで解決したんでしょ~?」
「いや、まだ始まったばかりだ。会議室に皆を集めてくれ。」
「うん!!」
4人が揃う間に部屋着に着替え、着席した。
スー以外の3人も何やら似たような予感を感じ取っていたらしく、嬉しそうな表情で集まった。
本当にどういう原理で感知しているのだろうか。
「アルフレッド、説明をお願いします。」
「ああ。4人はグリフィン伯爵家を知ってるか?」
「オレ達がこの前戦った?」
「それはグリフォンです。」
クレアのことだから絶対に間違えると思っていたが、全くもって予想通りだった。
不覚にも会議中に笑みをこぼしてしまった。
「確か隣領の領主ですよね?」
「高い税金とか奴隷とか、あと何十人も側室を取っては飽きて殺処分するって噂の~?」
「ああ。その現領主が俺達を気に入ったらしくてな。」
「そ、それは嫌なのです…」
「…特に4人はその側室候補だとさ。」
「気持ち悪…絶対に嫌だね~!!」
「…アルフレッド様、ギルドと貴族は中立の関係ではありませんでしたか?」
「そうだ。そして相手はその法律を破った。」
「…つまり返り討ちにしていいのか!?」
「ああ!!パウロがグリフィン伯爵家の全面対立を宣言したからな!!」
豚のように醜い見た目をした現領主が生理的に無理だったのか、全員が声を上げて喜んだ。
それにしても、全員のテンションがいつもより高すぎる。
「えっと…どうしてそんなにテンションが高いんだ?」
「だって貴族様だよ~?間違いなく大量にお金持ってるよね~!!」
「それに、貴重な武器もあるかもしれないしな!!」
「確か現領主は魔道具収集を趣味としていましたね。全て回収しましょう!!」
「み、みんな盗賊になってるのです…」
何となく気付いてはいたが、ギルドの訓練場にいた冒険者と同じ理由だったとは。
だが、貴族討伐や盗賊退治の利点として彼らが貯め込んだ宝物を自分の物にできるというのは事実だ。
クエスト報酬だけでは割に合わないし、やる気が出ないだろう。
「いつ攻撃仕掛ける~?」
「明日だろ!!」
「明日なのです!!」
「待て待て。この件はギルド全体で協力してるからパウロと話し合って決めた方が良い。」
「仰る通りです。」
「その足で襲撃しに行くことも視野に入れておきましょう。」
「だな。それじゃあ会議は終わりだ。解散。」
俺が部屋を出た後も4人は話し続けていたらしい。
ソフィア曰く、盗った物をどう分けるかで言い争ったが決まらなかったという。
新遺跡と同様に俺が統率してその場で決めることにしよう。
それから訓練場で付いた血を落とし、武器の手入れをして夕食を取った。
4人は未だに奪える物品について想像してはウキウキとしている。
『冒険者より盗賊の方がお似合いなんじゃないか?…なんてな。』
パウロがまるで拡声器でも使っているかと思うほどの大声を上げると、冒険者達は静かになった。
近くにいた俺の耳が痛くなるほどの凄まじい声量だ。
「今後の予定は追って連絡する!!!それでは解散!!!」
周囲に集まった観客たちはゾロゾロと退出していき、静寂が訪れた。
訓練場には俺とパウロ、そして両腕を斬り落とした私兵の1人が残った。
「…戻って飼い主に伝えろ。冒険者ギルドはグリフィン伯爵家と全面対立するとな!」
「ひぃ、ひぃぃぃぃ!!!!!!!」
ギルドの裏手に逃げると、馬車に乗って伯爵領の方へと帰っていった。
全員殺さずに1人残しておいて正解だった。
「…そろそろ暗くなってきたし俺はパーティーハウスに帰る。」
「お嬢さん達に今のことを伝えておけよ。」
「ああ。それじゃあまたな。」
帰っている途中、日没して辺りが真っ暗になった。
それと同時に街灯の魔道具が発動し、目の前には綺麗な夜道が広がった。
『…そういえばいつもは日没前に帰ってるし夜に出歩くのは久しぶりだな。』
そんなことを思いながらパーティーハウスに到着し、扉を開けるとむくれ顔をしたスーといつも通り無表情のソフィアが待っていた。
何かスーの気に障るようなことはしていないはずなのだが。
「えっと…ただいま。」
「おかえりなさいませ、アルフレッド様。」
「…ソフィア、スーはどうかしたのか?」
「絶対アルフレッドが面白いことをしてる~!!と言っておりまして…」
「なるほど…?」
スーは言うなれば”面白いことレーダー”のような直感を持っている。
前々から疑問に思っていたが、どのようにして感知しているのだろうか。
「…スー、予想通り面白いことがあったぞ。」
「でもどうせアルフレッドだけで解決したんでしょ~?」
「いや、まだ始まったばかりだ。会議室に皆を集めてくれ。」
「うん!!」
4人が揃う間に部屋着に着替え、着席した。
スー以外の3人も何やら似たような予感を感じ取っていたらしく、嬉しそうな表情で集まった。
本当にどういう原理で感知しているのだろうか。
「アルフレッド、説明をお願いします。」
「ああ。4人はグリフィン伯爵家を知ってるか?」
「オレ達がこの前戦った?」
「それはグリフォンです。」
クレアのことだから絶対に間違えると思っていたが、全くもって予想通りだった。
不覚にも会議中に笑みをこぼしてしまった。
「確か隣領の領主ですよね?」
「高い税金とか奴隷とか、あと何十人も側室を取っては飽きて殺処分するって噂の~?」
「ああ。その現領主が俺達を気に入ったらしくてな。」
「そ、それは嫌なのです…」
「…特に4人はその側室候補だとさ。」
「気持ち悪…絶対に嫌だね~!!」
「…アルフレッド様、ギルドと貴族は中立の関係ではありませんでしたか?」
「そうだ。そして相手はその法律を破った。」
「…つまり返り討ちにしていいのか!?」
「ああ!!パウロがグリフィン伯爵家の全面対立を宣言したからな!!」
豚のように醜い見た目をした現領主が生理的に無理だったのか、全員が声を上げて喜んだ。
それにしても、全員のテンションがいつもより高すぎる。
「えっと…どうしてそんなにテンションが高いんだ?」
「だって貴族様だよ~?間違いなく大量にお金持ってるよね~!!」
「それに、貴重な武器もあるかもしれないしな!!」
「確か現領主は魔道具収集を趣味としていましたね。全て回収しましょう!!」
「み、みんな盗賊になってるのです…」
何となく気付いてはいたが、ギルドの訓練場にいた冒険者と同じ理由だったとは。
だが、貴族討伐や盗賊退治の利点として彼らが貯め込んだ宝物を自分の物にできるというのは事実だ。
クエスト報酬だけでは割に合わないし、やる気が出ないだろう。
「いつ攻撃仕掛ける~?」
「明日だろ!!」
「明日なのです!!」
「待て待て。この件はギルド全体で協力してるからパウロと話し合って決めた方が良い。」
「仰る通りです。」
「その足で襲撃しに行くことも視野に入れておきましょう。」
「だな。それじゃあ会議は終わりだ。解散。」
俺が部屋を出た後も4人は話し続けていたらしい。
ソフィア曰く、盗った物をどう分けるかで言い争ったが決まらなかったという。
新遺跡と同様に俺が統率してその場で決めることにしよう。
それから訓練場で付いた血を落とし、武器の手入れをして夕食を取った。
4人は未だに奪える物品について想像してはウキウキとしている。
『冒険者より盗賊の方がお似合いなんじゃないか?…なんてな。』
0
あなたにおすすめの小説
アーティファクトコレクター -異世界と転生とお宝と-
一星
ファンタジー
至って普通のサラリーマン、松平善は車に跳ねられ死んでしまう。気が付くとそこはダンジョンの中。しかも体は子供になっている!? スキル? ステータス? なんだそれ。ゲームの様な仕組みがある異世界で生き返ったは良いが、こんな状況むごいよ神様。
ダンジョン攻略をしたり、ゴブリンたちを支配したり、戦争に参加したり、鳩を愛でたりする物語です。
基本ゆったり進行で話が進みます。
四章後半ごろから主人公無双が多くなり、その後は人間では最強になります。
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。
魔法物語 - 倒したモンスターの魔法を習得する加護がチートすぎる件について -
花京院 光
ファンタジー
全ての生命が生まれながらにして持つ魔力。
魔力によって作られる魔法は、日常生活を潤し、モンスターの魔の手から地域を守る。
十五歳の誕生日を迎え、魔術師になる夢を叶えるために、俺は魔法都市を目指して旅に出た。
俺は旅の途中で、「討伐したモンスターの魔法を習得する」という反則的な加護を手に入れた……。
モンスターが巣食う剣と魔法の世界で、チート級の能力に慢心しない主人公が、努力を重ねて魔術師を目指す物語です。
異世界召喚に巻き込まれたのでダンジョンマスターにしてもらいました
まったりー
ファンタジー
何処にでもいるような平凡な社会人の主人公がある日、宝くじを当てた。
ウキウキしながら銀行に手続きをして家に帰る為、いつもは乗らないバスに乗ってしばらくしたら変な空間にいました。
変な空間にいたのは主人公だけ、そこに現れた青年に説明され異世界召喚に巻き込まれ、もう戻れないことを告げられます。
その青年の計らいで恩恵を貰うことになりましたが、主人公のやりたいことと言うのがゲームで良くやっていたダンジョン物と牧場経営くらいでした。
恩恵はダンジョンマスターにしてもらうことにし、ダンジョンを作りますが普通の物でなくゲームの中にあった、中に入ると構造を変えるダンジョンを作れないかと模索し作る事に成功します。
封印されていたおじさん、500年後の世界で無双する
鶴井こう
ファンタジー
「魔王を押さえつけている今のうちに、俺ごとやれ!」と自ら犠牲になり、自分ごと魔王を封印した英雄ゼノン・ウェンライト。
突然目が覚めたと思ったら五百年後の世界だった。
しかもそこには弱体化して少女になっていた魔王もいた。
魔王を監視しつつ、とりあえず生活の金を稼ごうと、冒険者協会の門を叩くゼノン。
英雄ゼノンこと冒険者トントンは、おじさんだと馬鹿にされても気にせず、時代が変わってもその強さで無双し伝説を次々と作っていく。
スマホアプリで衣食住確保の異世界スローライフ 〜面倒なことは避けたいのに怖いものなしのスライムと弱気なドラゴンと一緒だとそうもいかず〜
もーりんもも
ファンタジー
命より大事なスマホを拾おうとして命を落とした俺、武田義経。
ああ死んだと思った瞬間、俺はスマホの神様に祈った。スマホのために命を落としたんだから、お慈悲を!
目を開けると、俺は異世界に救世主として召喚されていた。それなのに俺のステータスは平均よりやや上といった程度。
スキル欄には見覚えのある虫眼鏡アイコンが。だが異世界人にはただの丸印に見えたらしい。
何やら漂う失望感。結局、救世主ではなく、ただの用無しと認定され、宮殿の使用人という身分に。
やれやれ。スキル欄の虫眼鏡をタップすると検索バーが出た。
「ご飯」と検索すると、見慣れたアプリがずらずらと! アプリがダウンロードできるんだ!
ヤバくない? 不便な異世界だけど、楽してダラダラ生きていこう――そう思っていた矢先、命を狙われ国を出ることに。
ひょんなことから知り合った老婆のお陰でなんとか逃げ出したけど、気がつけば、いつの間にかスライムやらドラゴンやらに囲まれて、どんどん不本意な方向へ……。
2025/04/04-06 HOTランキング1位をいただきました! 応援ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる