剣の世界のβテスター~異世界に転生し、力をつけて気ままに生きる~

島津穂高

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第224話 第2回βテスト調査報告

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グリフィン伯爵家問題を解決してから10日が経った。

悪魔について報告すると、パウロはすぐに全国のギルマスへ伝えて悪魔への警戒態勢が整えられた。



「悪魔じゃと…!?ええい、いい機会じゃ!!奴らを皆殺しにしてやるのじゃ!!」



と、どうやら師範は悪魔に対して嫌な思い出があるらしい。

そのため帝国では王国よりもずっと強固な態勢を取っているとのことだ。



その間に俺達は地下室で手に入れた宝物類を整理した。

4人は金に武器、魔道具、装飾品、衣服など色々なものを盗ってきていた。

だが、誰が1番金品を盗み出せたかの勝負は俺の圧勝で終わった。

4人は結果を見て不貞腐れたが、庭で模擬戦をしたら気持ちを切り替えてくれた。



それから装飾品や低ランク武器、派手な衣服など要らないものは全て商会で売却した。

装飾品は特にミスリル製やオリハルコン製の物が多かったため、屋敷が何軒か建つほどの大金となった。

大金持ちになったためクレアとスーが豪遊しようとしたが、管理者であるソフィアが厳しく取り締まったため結局はいつも通りの生活が続いた。



手元に残った魔道具を分配しようとしたのだが、どれも直接戦闘に役立つというより”通信の水晶”のように日常生活で役立つ物ばかりだった。

そのため普段使いできそうな物だけ5人の”アイテムボックス”に収納し、残りはお金と一緒にソフィアに渡した。



それからは各自時間を潰しながら第18ダンジョンの成長増加分調査の報酬をずっと待っている。

悪魔への警戒態勢が優先されたため、”アルフレッドパーティーの大型ダンジョン攻略優先権”や”必要アイテムの無償提供”どころか”Aランク冒険者への昇格”すらまだなのだ。



パウロに報酬を急かしたいところだが、徹夜でずっと仕事をしているらしい。

そのつらさを知る元社畜として、クソ上司と同じような真似をするわけにはいかないのだ。

俺達は適当に時間を潰しているが、全員が買い物などではなく毎日俺に模擬戦を挑んでくる。

身体が鈍らないのは嬉しいが、俺も色々とやりたいことがあるので隙間時間を見つけるのが大変だ。



1度だけ我慢しきれず、報酬の権利なしに次の目標である第4ダンジョンへ向かったことがある。

その時はどこぞのアミューズメント施設のように入場に数時間かかってしまった。

堪え性の無いクレアとスーが並んで数十分で声を上げたため、結局ダンジョンに入らずに帰ったのだ。



俺は日常生活で役立つ魔道具も使い道を工夫すれば戦闘にも使えそうだと思い、その研究を始めた。

地下室で見つけた火薬樽の威力や製法なども学んでおきたいところだが、屋敷内で実験するには危険すぎるので延期としたのだ。



『よし、それじゃあ街に…』



「アルフレッド、模擬戦しようぜ…ってどこか行くのか?」



「ああ。今日はこれから街に行く予定があるんだ。」



「そうか…なら帰ってきたらやろうぜ!!」



「分かった。」



パーティーハウスを出て、俺は一直線に教会へ向かった。

創造神様に調査報告がてら悪魔の一件で聞きたいことがあるからだ。

創造神像の前で片膝をつき、祈祷を始めた。



『お久しぶりです!!この前は大変でしたね!!』



「お久しぶりです。この前と言いますと…悪魔のことですか?』



『はい。なかなか苦戦されていたようで…信仰深いイザベルちゃんを少し手助けしちゃいました!』



「あの時は本当に助かりました。ありがとうございます。」



『どういたしまして!』



「今日は調査報告とお聞きしたいことがあって訪ねました。まずは調査報告から。」



『はい!!』



「まずは…」



前回のアップデートによる職種別不具合、邪神教のことなどを全て報告した。

神様の方でも大方把握しており、今回はあっという間に終わった。



「これで報告は以上です。」



『ありがとうございます!次は聞きたいこと…悪魔についてですね?』



「はい。」



『結論から言うと、悪魔は邪神の協力者と言った方が正しいです。』



「協力者…ですか?」



『はい。最上位悪魔は邪神と同等以上の力を持っています。邪神は悪魔に含まれる世界もありますね。』



「同等以上…ちなみにこの前戦った悪魔の等級はなんですか?」



『上から2番目の超級です。』



「俺の実力で最上位悪魔を倒すのは難しそうですね…」



『いえ!最上位は私と同様、世界に降りることはできないんです!!』



「なるほど…それは助かりましたね。」



『アルフレッドさん、無理に邪神教や悪魔を相手にする必要はありませんよ?』



「これは転生してくださった神様への恩返しですから。…それに、全力で戦える相手とか蓄えた宝物とか私的な理由もありますし。」



『それならいいですが…これ以上言うのは野暮ですね。それではまた!!』



「はい。」



そっと目を開けると、真っ白な空間から創造神像の前に戻っていた。

今回は数十分で祈祷を終えたが、やはり敬虔な信徒として聖職者達に認識されていた。
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