パーフェクトワールド

木原あざみ

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第三部

パーフェクト・ワールド・エンドⅢ 10 ②

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「おまえ、そこはちゃんと話し合って納得させろよ。のちのち面倒なことになるだけだろうが」

 呆れ切ったそれに、ぎこちなく首をひねる。

「おまえの大好きな会長様ほどじゃないにしても、皓太もなかなか頑固だぞ。なぁなぁに受け入れたとしても、なぁなぁに納得は絶対しないと思うけどな」

 追い打たれて、はは、と行人は乾いた笑みをこぼした。ですよね、としか言いようがないのは、そのとおりだという自覚はあるからだ。

 ――でも、なぁ。

 納得させられる気がしなかったから、滑り込ませてもらったんだよなぁ、と。ちらりと先輩を見上げる。

「あの、篠原先輩」
「なんだよ。皓太の懐柔の仕方なら、成瀬に聞いたほうが確実だと思うけど?」
「あ、いや、……えっと、その、そうじゃなくて」
「じゃなくて?」
「客観的に見て、俺が生徒会手伝ってるのって、おかしいですか」

 実際にそう思っているのかはわからないものの、高藤は、自分が役不足だという意味ではないと取り成してはくれた。現会長が認めてくれているのだから、それで問題はないと思い切ることもできなくはない。
 でも、成瀬が、自分をかなり大目に見てくれているということは、さすがに承知していた。
 呆れていた雰囲気を、篠原が引っ込める。その調子でじっと行人を見つめてから、「まぁ、べつに」と淡々と口を開いた。

「おかしいとまでは思わねぇよ」
「そう、ですか」
「正直、うちの学園に入れるだけの頭があるやつだったら、補佐くらいは誰でもできる。そういう意味で、おかしいとは思わない」
「……」
「でも、それって、逆に言えば、誰でもできるってことだろ。だから、その前提の上でおまえが選ばれた理由ってなると、成瀬の好みだとしか言えないわな」

 願っていた以上にはっきりとした答えに、見上げたまま、行人は瞳を瞬かせた。

「っていうのが、俺の本音」
「……そうですよね」

 自嘲しないように気をつけて、そう頷く。これも本当にそのとおりだと思ったからだ。
 けれど、同時に、最低限できるだろうと判断してもらっているのなら、食らいついていかないといけないと改めて思う。
 せめて、「誰にでもできること」を「こいつはできない」と思われないようにしないといけない。そうでなければ、いる意味が本当になくなってしまう。だから、行人は、もう一度頷いた。

「ですよね。俺もそう思います」
「まぁ、ほかの補佐のやつらも、成瀬の好みっていう意味では、成瀬の好みだし。トップとの相性を人選の理由にすることはおかしくはないわけで。そういう意味で正当だとは思うけどな」

 フォローするような台詞のあとで、だから、とおざなりに篠原が言い足した。
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