犬好きおっさんが異世界で犬になったらしい?しかも犬なのにテイマーだと!

裏おきな

文字の大きさ
13 / 22

第12話

しおりを挟む
森の中の渓谷に夜が明けようとしていた。その渓谷の入口に3本の影が伸びていた。その影は渓谷の中進んで行き。その先の洞窟の前にブラックドックが寝ていた。影の1つが何かを振りかぶりそのまま振り下ろすと、ブラックドックに叩きつけると、ブラックドックは爆発するかのように黒い煙幕を飛散させた。それと同時に洞窟の中から5つの見えない刃が煙幕諸共、3つの影オーク達を輪切りに切り裂いた。煙幕が晴れると、洞窟の中からブラックドック、ミドルベア、エルフの女性が姿を見せた。


『おい!そこに隠れてる奴?隠れてるのは分かってるから!出てこいよ!』

俺は入口に向かって怒鳴りつけると、そこからハイオークよりも大きな姿のオークが姿を現した。

『ほ~中々やるな?俺の兵隊が瞬殺か!今のはお前の仕業か?』

『ああ!俺が倒したよ!でもどう倒したか企業秘密だからな?』

『はっはっはっは!お前面白いな!普通のブラックドックじゃ無いな?』

『ああ!そうだがそれがどうした?サインでも欲しいのか?』

俺はおどけるように目の前のオークと、会話を続けた。それとさっきの煙幕は、魔力を多めに使いイメージして作った影分身だった。

『サイン?そんな事より何故襲撃が分かったのだ?』

『そんなん簡単だよ!お前達の臭いは風上でも臭すぎて分かるぞ!』

本当は嘘だけどな!昨日の魔法の練習のおかげで、魔力の扱い方がスムーズに出来るようになり、色々な事が出来るようになった。その1つが【魔力感知】索敵が出来るようになったのと、【魔力操作】で先ほどの影分身もその1つだ。

『そうか臭いか?ふっ!ホント侮れんな!じゃあ俺の他にもまだ兵隊が居るのも分かって居るんだろうな?』

『ああ!分かってるぞ?プンプン匂うぞ』

すると、大きなオークの後ろから、20体程のオーク達が姿を現した。

『流石に驚きはしないな?本当に分かって居たみたいだな?それじゃあ俺が誰かも分かっているのか?』

『ああ!何となくな!』

俺は余裕な表情で返したが、本当は相手の魔力の大きさにびびっていた。

『そうかなら改めて言おう!俺はオーク軍のオークジェネラルだ!』

オークジェネラル?キングじゃなかったのかこの魔力で……ジェネラルって将軍だっけ?

{マリア!オークジェネラルって知ってるか?}

俺はてっきり目の前のオークが、魔力が高いからキングだと思っていたので、確認の為にマリアに聞いてみた。

{ええ!分かりますよ!オーク軍の総大将軍ですから?それがどうしましたか?}

{ホントに?それはヤバいな……マリア!今目の前に居るオークがジェネラルだって言うんだよね……}

{え!……それは……ど、どうしましょう……}

『それで?お前は何者なのだ?』

『ああ俺か?俺はブラックドックのケンだ!』

『ほ~ネームありなのか?それは凄いな!』

ん?ネームありが凄い?何で?まぁそんな事は後でいい!それよりこの後どうするかだ……まず、このオークジェネラル以外は、普通のオーク達だからそこはどうにでもなるが……問題はこのオークジェネラルだよな。おそらく魔力をみる限り今の俺より強い。でも逃げるにしても出入り口はオーク達に塞がれているし、土壁を登るにしても登ってる途中で攻撃を食らったらお終いだしな……

『ほ~ネームありだと言う事でビビってるのか?それにな!このミドルベアもネームありだぞ!』

何かネームありに驚いてるから。ここは考える為に時間稼ぎだな……

『そいつは驚いた!こんな所にネームありが2匹が居たんじゃ。ここに居た兵隊達じゃ勝てなくても仕方無いな!』

成る程ネームありと言うのは、その者は通常より強い意味があるのかな。それと1つ気になる事がある。


『なぁ1ついいか?何故あんたらはここに来たんだ?ここは元々盗賊のアジトだった筈だが?わざわざ盗賊を餌にするために襲ったのか?』

『ああそれは……俺達オーク軍がこの世界を牛耳る為の前線基地に丁度良かったからな!まずこの森を支配した後に、この先にある人間達の町を襲う事になっている。そしてそのまま人間達を食らい孕ませ、世界をオークが支配するのだ!』

あちゃー!オークが革命を起こすのかよ……ろくな事にならないな………

俺は今の話をマリアにすると、マリアは驚きどうにかしなければと考え、俺達の心は決まった。

『そうかじゃあ俺達は、それを邪魔をする事に決めたよ!』

俺は口にショートソードを咥えて、オークジェネラルの前に立ちふさがった。ルティには、昨日見つけた、投擲武器になりそうな武器を渡してあり。マリアには、回復と補助をお願いした。まぁ作戦と呼べるものじゃ無いが。何とかなるだろう。

『そうか!じゃあ邪魔出来るものなら。してみるがいい!』

俺は影分身を使いオークジェネラルに向かっていった。



しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】

きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。 その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ! 約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。 ――― 当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。 なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。 一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。 「俺とデートしない?」 「僕と一緒にいようよ。」 「俺だけがお前を守れる。」 (なんでそんなことを私にばっかり言うの!?) そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。 「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」 「・・・・へ!?」 『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。 ※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。 ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。

処理中です...