8 / 56
第一章 富田沙織の物語 盆踊り
お花摘み 其の二
しおりを挟む美子はそのままトイレの裏に回ります。
えっ!!!
そしてレディースパンツのチャックに手をかけ、パンティーの中に手を入れます。
余りの事に声も出ないクローイさん。
なんと美子は委細構わず、クローイの壊れている場所に、手を突っ込んだのです。
三十歳を少し超えているのに、恥ずかしさに身体が震えます。
と、美子が手を抜くのです。
「これで子宮と肛門は治りますよ、子を授かることも可能でしょう」
「でもこの後、下腹部はかなり重い生理痛のような症状が始まるでしょうが、貴女なら耐えられるはずです」
「とにかくこれを付けときなさい、子宮と肛門が再生する時、おりものもお漏らしも、止められませんからね」
どこから出したのか、大人用のおむつを差し出します。
クローイさん、もういいなりです。
とにかく二人はおトイレに。
本当に美子さん、行きたかったようですね。
クローイさん、トイレの便器に腰かけた頃には、言われた通り、経験したことの無いような生理痛が襲ってきます。
さらに下痢とおりものが大量に……
とにかく、何とか大人用のおむつをつけたクローイさん、そこでふと気がついたのです。
早く出なければ、あの方が行ってしまう。
慌てて出ると、美子が待ってくれています。
「生理痛はもうすぐ収まります、子宮と肛門は再生していますよ、勿論手術の傷跡も治るでしょう」
「本当は代価がいるけど、今日は気分がいいのでまけてあげます、後日、何かおごってもらいましょうかね」
美子はそういうと、すたすたと歩いていきます。
慌ててクローイさん、付き従っています。
富田沙織は、トイレから帰ってくる二人を眺めながら、
……やはり、なにかあったのね、この短時間でエッチは無理としても、カナダの外人さんを拾ったわね、素早い……
美子さん、聞かれる前から弁解など始めます。
「いや、何もしていませんよ、本当ですよ、悪さなんかしていません!怪我を治して差し上げただけです」
「怪我を治した?代価はどうされるのですか!やはり拾ったのですね!」
出会った頃は、お淑やかで穏やかだった沙織も、今ではなかなかどうして、美子さんタジタジです。
「今日は気分が良いので代価は格安、後日何かをおごってもらおうかと……」
「気分がいい?」
「多大な犠牲を払って、数多くを世界を何とかし、いまその世界の一つが、このように平和を謳歌しているのよ
「私の行いは報われているのです、これが喜ばれずに何を喜ぶの?」
「吉川様……」
盆踊りの一回目が終わります。
「あら、アリスたちが戻ってくるわ、一回目終わったのね」
「途中で消えるのだから、何処へ行ってたのですか?」
「『お花摘み』へ」
「大きいほう?」
アリスさん、かなり大きい声ですよ。
「アリス様!」
しかし一切気にしないのがアリスさん、爆弾発言をします。
「トイレ?誰に水芸させたの?そこにいる人?また拾ったの?」
「アリスお姉さま、真実をはっきりというものではないわ、拾ったという真実は隠すものよ」
ココさん、フォローしているつもりのようです。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる