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第二章 元人妻のお供をすることに
楽園?
……見える池の側に行け、君の今後へのささやかな贈り物だ……危険はない……
……神様の贈り物ですか?『宣託』……ありがとうございます……
「クレアさん、『宣託』があり、あの池に向かいます」
ドローンは池の側に向かいました。
「えっ、湯気が……温泉?」
そこには天然の温泉が自噴していたのです。
断崖絶壁の岩棚、広く300メートル四方程度の広さ……
そのど真ん中に温泉がありました。
温泉は池から流れ出して、滝になって崖を落ちていきます。
温泉の周りは、地熱で暖かく、高山植物の群落があります。
あれだけ寒かったのに、このあたりだけ、外気温が10度ぐらいのように感じますね。
背後の崖から水が湧いており、温泉から流れ出る小川とは、別の小川となって流れ、これも滝になって崖を落ちていきます。
「還らずの荒野の中の楽園だな、このあたりだけ暖かい……」
「しかし、ここへは誰も訪れることはできませんよ……」
「もう夕方、今日は強行軍でしたね、山を越えたことですし、今日はここで野営しましょう♪」
家を温泉の池の縁に止めました。
玄関からそのまま温泉に入れます。
池といっても、でっかい岩のくぼみで、底からお湯が湧いているようです。
深さは一番深い場所で60センチほど、段になっているところもあり、腰かけられるのです。
大きさは20メートル四方ぐらいです。
どうやら単純温泉のようですが、湯温が40度はありそうです。
「この家でなければこれませんね……ここ、登録しておきましょう♪」
「さて、先に温泉に入りますか?」
「そうしたいが、一緒に入ってくれるか?」
「それは……水着がありませんが……」
「なに、あの大きなタオルを貸してくれればいい、ヒロ殿以外は誰もいないことだし、洗髪は家の風呂でする♪」
「もうヒロ殿は、私のお腹と太ももを見たのよな♪だから私は、もうヒロ殿なら、見られても良いと思っているぞ、これから見た場合は責任とって貰うがな♪」
「えっっっ、それは……そんな不埒なことをしたら、男として責任はとりますが……」
「聞いたぞ!ヒロ殿は男らしいのだな♪」
突然ニコニコしだしたクレアさんです。
「ではバスタオルを貸してくれ♪ヒロ殿は腰にタオルを巻けばいいではないか♪」
もはや『勝手知ったる他人の家』状態のクレアさん、さっさとバスタオルを身にまとい……タオルを持ってきて……
「ヒロ殿、さあ、いこう♪」
「ちょっと待ってください、クレアさんの前では脱げないではありませんか!」
「なぜだ?男であろう?」
「そういう問題ではありません!もう」
トイレに行って服を脱ぎ、タオルを腰に巻いて出てきたヒロさん。
「ヒロ殿、華奢な身体なのだな♪胸が薄い」
「すいませんね!」
クレアさん、素知らぬ風をよそっていますが、目がヒロさんの下半身に……
タオルでは隠しおおせぬのですね……
「私が念のために先に入ってみます」
玄関からチャポン……
「大丈夫ですよ♪クレアさんも入ってください♪」
温泉からの眺望は抜群でした。
日が沈み始め、夕焼けが空を染めています。
眼下とはいきませんが、目の前は遠くの山が見え、その麓には深い森の緑が広がっています。
「あっ、クレアさんが言っていた町の明かりが見える♪」
そう、初めての異世界で、人の営みを目にしたヒロさんでした。
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*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**