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第二章 元人妻のお供をすることに
私は王国第四王女、クレア・コートネイ
王都リンデンハイムの城門は朝の五時から開きます。
池の周りに広がる草原から、歩いて30分ほどかかりました。
街道にでてから城門まで、誰にも会いませんでした。
私たちが一番でしたね。
「寒いですね、使い捨てカイロ、あちこちに貼っていてよかった♪」
「ほんとですね、ポケットに入れているおかげで、手が暖かいです♪」
貼らない使い捨てカイロ、ハンドウォーマーなんてものを、ポケットに入れている二人です。
王都リンデンハイムは高原都市で、かなり寒冷なのです。
ついに五時、城門が開きました。
「門番、私は王国第四王女、クレア・コートネイ、国王陛下に緊急の用事がある、これが証だ、責任者を呼んでいただこう」
二人の門番さん、クレアさんが腰に佩いていたレイピアの紋章を見て、
「ただいま責任者を呼びます、ただ、そちらの方はどのような?」
「私の従者、ヒロ・ミウラだ、治療魔法士である」
「分かりました、待合までご案内します」
もう一人の門番さんが、城門の横にある待合のような部屋に通してくれました。
「では衛兵隊長を呼んでまいります、しばらくお待ちください」
五分ぐらいまちましたか、ドアが開き、部下を三人ほどつれた、どう見ても隊長のような男が来ました。
「これはクレア様、お久しぶりです、どうされたのですか?供一人とは?侯爵閣下はご一緒ではないのですか?」
「教会から『婚姻破綻証明』を発行していただきました、そのこともそうですが、ここでは言えないご報告が国王陛下にあります、至急陛下へクレアが会見を望んでいるとお伝えください」
「承りましたが、そちらの方は?」
「私の命の恩人、『還らずの荒野』を生きて抜けられたのは、この方の助けがあったからです、この方のことは私が責任をとります」
隊長さん、すこしばかり眉があがりました、でも疑っているようです。
「分かりました、とりあえず馬車をご用意いたします、宮殿へは先ぶれをだしましょう、しばらくお待ちください、準備出来次第お知らせします」
「おい、聞いたな、馬車の用意と、クレア様の御到着と、陛下への緊急の会見の件を、宮殿へ先ぶれをしてこい」
そして、私に向かって、
「貴殿は治療魔法士と聞いた、信じぬわけではないが、証拠を見せてくれぬか、いまこの隊には、先日の盗賊団との小競り合いで手を骨折した者がいる、悪いがなおしてみてくれないか?」
「クレア様のご許可があれば、私は構いませんが?」
「ヒロ殿、隊長の望みのままにしてくれ」
「分かりました、ではけが人はどこに?」
「手の骨折なので、ここに連れてくる、おいお前、連れてこい」
けが人は腕の単純骨折でしたね。
手を患部にかざして……
「これで大丈夫と思います、手を振ってみてください」
治っていましたね。
「これで理解できるでしょう?『還らずの荒野』は極寒の土地、この方に凍傷を治していただきながら、やっと抜けてきたのです」
「なんとか理解できました……」
そこへ、
「馬車が用意出来ました」
「では宮殿までご案内いたします」
宮殿外壁で、衛兵隊から近衛騎兵に警備がかわり、そして宮殿車寄せに馬車ははいっていきます。
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*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**