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第十三章 家族円満 商売繁盛
ヒロさん、撥ねにされる
「ところでアイリス様、『湯浴み着』のご用意は?」
「勿論用意していますよ♪」
「ジーンも用意してある?」
「用意しております」
エバさんが、
「クレア様、帝国のメッセジャーにいってきます」
「お願いします」
こんな会話を、エバさんと交わしていたクレアさんが、
「ヒロ様、只今11時半です、王妃様たち、お風呂に入っていただき、その間に食事をご用意すべきではありませんか?」
えっ、いつのまに二人の王妃様にご飯を提供することになっているの?
「そうですね、とにかくお風呂に入っていただきましょう」
アイリス王妃様は初めてですから、メイドさんが差し出す竹串の端を掴んで……
「マリアさんから聞いていたけど、驚いたわ……」
「温泉更衣室があるのですよ、ヒロさん、更衣室借りるわね♪」
マリア王妃様、勝手知ったるなんとやら……
さっさとドアを開き、例の楽園温泉へ……
「クレアさん、ご案内してください!」
慌ててヒロさん、クレアさんについて行ってもらうように云っていますね。
「ここが……あの還らずの荒野なの?」
アイリス王妃様、唖然としています。
「その池、温泉なのよ♪今日はヒロさんがいるから『湯浴み着』が必要だけど、よくクレアと二人で入るときは『女風呂』よね、裸でウロウロしているわ♪」
「同じことをクリスティーネ皇妃が云っておられたわ♪」
「ここが更衣室よ、まあ、休憩室でもあるけど、温泉に入り、のんびりとさっきのようなパンや菓子を食べて、また温泉なのよ♪」
二人の王妃様は更衣室でお着換え中……
ジーン女官長がお手伝いしておられます。
クレアさんが、
「お母様、あまりヒロ様を困らせないでください、今日の『親睦会』はヒロ様の耳にはまだ入っていないのですから」
「そうでした、ごめんなさいね、急な思い付きでしたね」
「ここへ来られた時に耳打ちするのですから……エバさんなんて一瞬パニックになられていましたわよ」
「クリスティーネ皇妃は来られるかしらね♪一応今日の11時半にお会いしませんかと、前回お誘いしたのですけど……」
「早く仰ってください!」
「悪かったわ、でも予定が分からないとのお返事だったのよ、そもそもアイリス様とご一緒にパンの試供品を味見するなんてね」
そんなことを話しながら、『湯浴み着』に着替えて、露天温泉へと。
「この温泉、いいでしょう♪」
「そうね、ゆっくりできるわ♪」
「ヴァルベック辺境伯家の者しかここには来られない」
「後は陛下と私、そしてアイリス様、帝国の皇帝陛下とクリスティーネ皇妃、王国第二王妃にあたるヒルダ帝妃」
「それと両国の女官長だけ」
「王国と帝国のここに来れる女たちで、親睦会っていいアイデアよね♪」
「そうでしょう?お互いハレム内で愚痴などね、女官たちの手前、色々とありますからね♪」
「ジーンもそうでしょう?」
「いえ、私は……」
「帝国の女官長が来たら、私たちを含めて悪口大会しても怒らないわよ♪」
「そんなことはありません!」
「あら、アイリスさん、来られていたのね、久しぶりね♪」
クリスティーネ皇妃がエバさんとともに入ってきました。
後ろに知らない美女がお二人おられます。
「ヒルダさん、本当に久しぶりね♪そちらは帝国の女官長さん?」
クリスティーネ皇妃が、
「ゲルダ女官長よ」
「こちらは王国の女官長、ジーンさんよ」
で、結局八人でお風呂にね……
「お母様、お風呂で軽いお酒なんて、いい物なのですよ♪」
「ヒロさんにお願いするの?」
「アイリス王妃様、私たち、このごろヒロ様ほどではありませんが、お安い物なら取り寄せられるのですよ♪」
「軽いサワーなら、取り寄せられますからいかがですか?」
妻と愛人さんの『お取り寄せ』は50円までの商品が無制限。
となっていますからね。
皇妃が、
「いいわね、ナーエ伯爵に貰っていただいて♪」
「はい♪ヒロ様はお上手なのですよ♪」
なにがお上手なのかは知りませんがね……
この後、散々にヒロさんはお料理を作らせられたようです。
お料理?マリア第二王妃様たちのたっての要望で、バーベキューでしたね♪
やんごとなきご婦人たちは、それはもう……素で宴会を楽しんでおられて……
以来、時々『親睦会』が開かれるようになっています。
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